2016年4月30日土曜日

北軽井沢はまだ早春

今週初めから北軽井沢に5日間逗留。
人形作家のノンちゃんの別荘で、うだうだと無為な時間を過ごしていた。
連休はまだ始まっていなかったので、スイスイと関越道でノンちゃんと2人、楽しくドライブ。
富岡を過ぎた頃から、桜、レンギョウ、藤の花まで咲いていた。   薄緑色の山の所々が山桜のピンクで彩られ、全体に春霞のように薄いグレーの紗をかけたようで、なんとも言えないのどかさ。
北国の春は美しい。

11時頃関越道に入って、あっという間にノン家に到着。
庭続きに住むお隣の映画制作者のFさん、織物作家のOさんの2人と合流して夕食をご馳走になった。
Oさんは玄人はだしの料理の名手なので、ここへ来ると手の込んだ美味しい物が食べられる。
どれから手をつけて良いか分からないくらい、どれも美味しそうで、お酒が進む。
私はあまりお酒に強い方ではないけれど、お隣さんが酒豪で、それに合った料理が出るのでつい飲み過ぎてしまう。
北軽井沢は山の中なのに、新潟から輸送された新鮮な魚が食べられる。
最初に来た時にはビックリした。
この日の献立は鯛、ホタルイカ、イカ、ミル貝、鮪のトロと赤身の刺身、季節物のぬた、レンコンとゆり根の炒め物などがずらりと並んだ。

ほろ酔い加減ですぐ隣の家に帰るのに、絶対に懐中電灯が必要なくらい真っ暗なのだ。
そのかわり、星空の素晴らしい事!
しばらく寒さを忘れて、ノンちゃんと2人で空を見あげていた。

次の日は最近オーケストラを退職して、追分に別荘を構えたヴィオラのKさんの家に泊りに行く。
Kさんは無類の猫好き。
私の猫好きなどは目ではないくらいの、猫キチ。
今回も5匹の猫を車に乗せてきた。
どの猫も大人しくゆったりとしているのは、彼女の有り余るほどの愛情のお陰だと思う。

少し天候は下り坂だったけれど、十福温泉という真田の里近くの温泉に連れて行ってもらった。
追分から約25キロ。
道中、花が咲き乱れ、桜と水仙が一緒に見られるという楽しみもあって、歓声が上がる。
連休前なので空いているけれど、今年は大河ドラマの影響でこの辺もこれから大賑わいとなるのだろう。

夜は、手際の良いKさんの用意してくれた沢山のお料理で満腹。
毎日こんなに食べて大丈夫なのかしら。
なんて心配するなら食べなきゃいいのに。
次の朝、ヴィオラとヴァイオリンのデュエットを弾いて1時間ほど遊ぶ。
この日はかなりの大降りで、外では遊べないので星野温泉でショッピングとランチ。
そこでKさんとお別れして、又山を登った。

次の日の午後、今年の夏のコンサート会場である「ルオムの森」へ打ち合わせに行った。
去年は会場が古い洋館で、響きの良さに皆満足したのだけれど、今年はその会場がお土産品コーナーになってしまい使えない。
隣の元お土産品売り場が今年の会場になる。
その部屋の外見は去年の会場と似ているけれど、試しにヴァイオリンを弾いてみたら、全く響きが違う。

去年のスコーンと響く心地よさが感じられない。
聞けば木の材質が全く違うらしい。
響きが悪いという訳では無いけれど、去年あまりにも良い音がしたので、期待が粉々になったのが痛い。
気を取り直して、出演者に日程が決ったことをお知らせした。

9月3日(土)午後2時開演。
北軽井沢「ルオムの森」洋館
終演後パーティーあり。
近辺にいらっしゃいましたら、ぜひお立ち寄り下さい。

この日の気温は4度。
猛烈に寒く、明け方氷の様に冷えて目が醒めた。
それで次の日は寝る前からガンガンに布団乾燥機で布団を温めておいたら、今度は暑くて汗をかいてしまう。
この時期、中々温度調節が難しい。

ノンちゃんの家は広い雑木林の中にあり、今頃はまだ木の葉が落ちていて日が射すけれど、夏になると葉が茂って心地よい緑陰に囲まれる。
原生林の自然のままの状態を残すため、この一角は管理会社により厳重に管理されている。
夕方じっと林を眺めていたら、ふと子供の頃、こんな庭のある家で過ごしていたことを懐かしく思い出した。
私の生まれ育った家は敷地が広く、祖父が中々の風流人であったため、表庭には珍しい木や大株の牡丹などが咲き乱れていたけれど、裏庭は全く手入れが行き届かず、雑木林状態。
私はその手入れされていない裏庭が大好きだった。
その景色をずっと眺めていたものだった。
そして今又、同じように木を眺めている自分がいる。

子供に戻って行ってるのかなあ、とボンヤリ考えた。
どうしてノンちゃんの家がこんなに好きなのか、その理由が解明されたような気がした。




















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