2020年6月19日金曜日

マスク色々

去年12月に3年ぶりくらいで健康診断を受けたら、ひどく血圧が高かった。
いつも大きな口をきいている割には肝っ玉が小さいから、なにかというとすぐに血圧や脈拍に響く。
病院で血圧測定をすると、あっという間に高血圧になってしまう。
これを白衣性高血圧という。
白衣を着た医師や看護師の前で緊張してこうなるらしい。

何年も検診を受けなかったのは、そのうち病気になったらその時が年貢の納め時と思っていたから、無駄なことはしないと決めていた。
去年の9月、文化会館での古典音楽協会の定期演奏会の当日、強い低気圧が近ずいていた。
起床時から頭がふらつくような軽いめまいがして、その日協奏曲のソロがあったのに集中できず不本意な出来栄えだった。
これではやはり聴いてくださる方々に失礼だと思い、体調は管理しよう。
その代わり演奏家を引退したら、健診など受けないと。
病気になったその時が寿命だと思えばいい。

その前2年間、恐ろしい偏食になって果物以外口にできなくなった。
たんぱく質を摂らず運動をしなかったら、筋肉があっという間に劣化した。
真っ先に足に来た。
足腰がこんなにも弱るものかとびっくりした。
歩くとバランスが取れずふらつく。
どんなに軽い段差でもつまずいて転ぶ。
そのころの私はしょっちゅう顔にけがをしていた。

それでも生きているうちは足が悪いと楽しくないから、やっと肉類や野菜を食べるようになった。
本当に生きる力は食べ物に左右される。
徐々に体に力が戻り、歩けるようになった。
元気を取り戻すとともに食欲もわいてきて、いつも物事やりすぎてしまう。
むしゃむしゃと食べていたら、今度は高血圧!
自分をコントロールできないのは昔から。
果実以外食べられなかったのが急に肉食へ。

元気になった勢いでバクバク食べていたら体重は増加するし、足はしびれるし、一気に生活習慣病に突入。
冬のシーズンはスキーで運動するおかげで、夏場よりは体が動く。
けれど、今年はコロナでうちでゴロゴロしていたら、じりじりと体重が増えてしまった。
先日小さな玉ねぎを大量に仕入れて毎日スープにして食べていたら、すごい効果。
なんと血圧がスッと下がった。
わお!話には聞いていたけれど、すごい玉ねぎ効果。
と、ここまでが話の前置き。
長かったけど。

それで今日はその大事な玉ねぎを切らしていたので、最寄りの商店街へ買い出しに出かけた。
ここの商店街は沿線の中でも、たいそう賑わっている。
コロナが発生した当時は恐怖を感じるほどの人の群れだった。
肩を触れないで歩くのが難しいくらいだった。
けれど、非常事態宣言が全面解除になった今日は、雨ということもあって人はまばら。
家を出るときマスクを用意してあったのに、傘を探すのにかまけて装着するのを忘れた。
歩く人歩く人みなマスクを着けている。
しまった、仕方がないからどこかで買おう。

もともと花粉症などでマスクはよく使うから、以前から箱買いしてあった。
しかも一つあるのに忘れてまた買うとか、うっかり屋なのが幸いして、コロナ騒ぎの時も困ることはなかった。
他からもマスクが届いたり、使えないアベノマスクもきたし。

それで今わざわざ買うのもしゃくだとは思ったけれど、人込みでマスク無しは後ろめたい気がして買うことにした。
薬局は通り過ぎて、先日見つけた出店のマスク店に。
様々な素材が出回っている。
つけるとひんやりする夏用とか、布でも派手な模様入りのファッション性のたかいものとか。
コロナのせいで、マスクは大発展を遂げたようだ。
今日はユニクロから発売されるマスクに行列がでたらしい。
マスクとしてはこんなちっぽけな自分が世の中でこんなにも大切にされて、感涙にむせんでいるとかいないとか。

それで思い出すのは、自社の在庫マスクを高額で売って顰蹙を買った町議会議員。
あれだって商売の基本を行ったわけだから、法的な罪はない。
しかし、時期が拙かった。
せこすぎて人々の怒りを買ってしまった。
人はこういう非常時に人格が出てしまう。
紀伊国屋文左衛門などの豪商と言われ巨万の富を築いた人はみな、こんなやり方で大もうけした。
ただしそのやり方が巧みで一度力を持ってしまえば、どうにでも粉飾できる。
これが富を持つ者の恐ろしいところ。

今回もマスクで道を誤った人、大もうけした人、新しい技術で新しいマスクを開発した人など、小さなマスクで見られる社会模様が面白かった。
今日はアルミ製のマスクを作った会社の話題がニュースで流れた。
アルミは非常に熱の放射がいいらしく夏場でもマスク内の温度が上がらない。
でもそれを着けると鉄仮面みたいで(笑)製作者も申し訳なさそうに、見た目が・・・と言い訳をしていた。

恐怖と退屈にさいなまれたコロナ騒動も、こうしてみると何かしらの発展を促している。
小型のレントゲン装置ができて、患者のベッドまで運んで撮影できるとか。
これもサーズ~コロナの流れで開発されたという。
人類とウイルスの戦いはこれからが正念場。
人間がんばれ!






























0 件のコメント:

コメントを投稿