2019年11月20日水曜日

起雲閣

さて、このところ非常に多忙。
横浜青葉台のナザレン教会でフィンランドとの友好を記念するコンサートがあって、その練習に入ったところ。
今年は日本との外交関係樹立100周年記念となるらしい。
フィンランドゆかりのチェリスト舘野英司さんを中心に、フィンランド留学を経験したヴァイオリンの高濱剛さんのヴァイオリンソロなど、すべてフィンランドの国民的作曲家シベリウスの作品だけを取り上げている。

シベリウスといえばフィンランディアが有名。
ヴァイオリン協奏曲や交響曲も親しまれているけれど、壮大なスケールの大きさが特徴的。
少人数で弾ける室内楽は数が少ないらしく、色々集めないと一つのコンサートを構成する時間には達しない、というので、舘野さんや私の生徒も参加して、弦楽アンサンブル要員として参加することになった。

私も業界の古狸ながら、初めて知る曲ばかり。
短い曲もフィンランディアの1部を彷彿とさせる壮大さや、賛美歌のように、森と湖の夕暮れを感じさせるような染み入るような旋律などに満ちていて、なかなか素敵な曲ばかり。
ぜひ聴きにいらしてください。

日本・フィンランド外交関係樹立100周年
11月23日(土)15:30時開演 青葉台ナザレン教会(田園都市線青葉台下車)
ピアノとストリングス
ロヴィーサトリオ他シベリウス作品

12月1日(日)には熱海の起雲閣音楽ホールでクロイツェル・ソナタを弾きます。
村上和子さんのピアノ・リサイタルに客演することになった。
まだ若い・・・と言っても、どっしりと生活に根をおろした女性として子育て、義両親の介護、家族との生活、仕事の他にピアノのレッスンを受けるために三島から通ってくることの大変さを考えた。
彼女がリサイタルをすると聞いて、あの忙しさの中で準備をするのがどれほど大変か、こちらのほうが目が回りそうにクラクラした。

2時間近い時間の中で、自分がこれまでやってきたものを最上級に表現しなければならないリサイタル。
並大抵の覚悟でできるものではない。

起雲閣はこちらで http://www.city.atami.lg.jp/kiunkaku/index.html

会場練習のために昨日熱海に出かけた。
横浜から踊り子号で降りると、熱海の駅前は観光客でごった返している。
時間に余裕があったので、駅から約20分、ブラブラと歩いていくことにした。
急な坂道の多い町中は、非常に歩きにくい。
体が前のめりになって、夏の北軽井沢でのように、顔から転ぶのではと恐ろしい。
通りに面した歩道に製作中のからすみが干してあったりして、面白い。

起雲閣の音楽ホールは広いサロン。
ピカピカの木の床。
広い窓ガラスが庭に面しているので、外を歩く人が見える。
植木の手入れをする職人が見える。
一時代前の典型的な日本家屋なので、郷愁を感じる。

そのサロンの真中に、デン!と置かれたベーゼンドルファーは王者の風格。
ほれぼれと眺めた。
北軽井沢の家を買わずに、これを買うべきだった。
家の代金よりも、もしかしたらこの方のほうが高いかもしれない。
でも我が家にこんな大きなピアノを置くスペースはない。
だいたい、玄関も通れない。
収納するのには、ドアを壊さないと入れないだろう。

そしてその音ときたら、幸せいっぱいになる。
ただし、人がたくさんはいらないと部屋が響きすぎる。
当日の盛況を期待したい。
聴く方たちは音の吸収板みたいにつかわれるのですよ。
みなさんもコンサートの成功の1つの要因としての役割があるので、大いに口を開けて音楽を飲んでいただきたい。

村上和子リサイタル
12月1日(日)14時開演 起雲閣

ベートーヴェン:ワルトシュタイン
ショパン:ワルツ 舟歌
ベートーヴェン:クロイツェル・ソナタ











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