1年前にベッドのマットを変えた。
前に使っていたのは、かなり硬めの物だった。
私は眠っている間ずいぶん動くらしく、目が覚めると掛け布団はカバーと布団本体がずれてグシャグシャの塊。
どこが上か横か、わからないくらい動いている。
カバーと布団を結んである紐がところどころ外れて、中で布団がねじれていたりする。
1年半ほど前、新しいマットを買いに行った。
展示されているベッドに横になって色々試してみた。
以前買ったのは、某老舗家具店。
その時はコンシェルジュが付きっきりで一緒に選んでくれた。
そのマットはかなり固めだけれど、全く体が沈まないのもいけないから多少体が沈むものを、という説明だった。
思い切って良いものを選んで長年愛用してきた。
そのマットにしてからは腰痛が起きなくなって、快眠を貪っていた。
しかし長年の使用で汚れて、側面は猫たちが爪とぎに使うので、フリンジができてしまった。
これでは万一介護が必要になった時恥ずかしい。
私でも少しは恥じる気持ちはあるのですよ。
幸いにも介護が必要になるまではまだまだ余裕がありそうだけど。
老舗店に行くのも面倒だから、近所の家具センターに出かけた。
扱っているのは、フランスベッドとシモンズのベッド。
いずれもブランドものだけれど、実際に寝てみると今まで使っていたものがどれほど良いものだったかわかる。
さんざん試してまあこれならと思うものを買ってみた。
少し柔らかめで、それはそれなりに心地よい。
最初は良かった。
新しいから気持ち良いし、体が包まれるようで安心感がある。
使い始めて1年過ぎて、なにか違和感が。
最近、寝起きがあまり良くない。
私はあっという間に寝付くのが特技だった。
寝起きも非常に良い。
ところが最近は目が覚めると、どんよりして体が重い。
以前のベッドでは、掛け布団がぐちゃぐちゃになるほど寝返りを打っていたのが、このところ布団は殆ど動いていない。
ということは、体が沈みすぎて動けない状態にあるらしい。
マットに体の形のくぼみが出来ていて、それが復元しない。
たった1年でこんなに沈むのも珍しい。
マットの位置をローテーションしていけばいいのだけれど、非力な私には重いマットは動かせない。
体重計に健康年齢が出るものを使っているけれど、その値が急激に高齢化した。
あまりの急激な老化現象に驚いている。
なにがそうさせたのか色々考えた。
そしてやはりマットのせいではないかと思い至った。
上等なものを買ったつもりだったけれど、やはり以前使っていたものより品質が悪かったようだ。
それとも柔らかすぎたのかもしれない。
もう少し良いものを買っておけば、買い換える必要がなかったものを。
我慢して使おうかと思ったけれど、ベッドのせいで健康を害するようなことがあってはいけない。
そう思ったのは、数日前に泊まった水沢のホテルのベッドでは熟睡できて、とても目覚めが良かったから。
自宅で目覚めると最近は首や肩が凝っている。
これは明らかに寝返りが打てていないからだと思う。
眠るためでなく横になって猫と話しをするにはとても心地よい。
体の形に凹んだところに横たわると、すっぽりと包み込まれて喉をゴロゴロ鳴らしたくなる。
そこから抜け出ようとすると、努力しないと出られない、ということはかなりくぼみが深いということ。
これでは寝返りはおろか、体を拘束された形で夜通しじっとしていることになる。
血流は滞り、筋肉は硬くなり、それが急激な老化数値になっているのだと思う。
とにかくマットを替えてみよう。
それでもダメなら諦めて体重計を捨てよう。
老化のもう一つ考えられる原因は、数ヶ月前に足首を軽く捻挫したこと。
その後、何ヶ月経っても痛みがおさまらないから、大事をとって散歩もしない、なるべく動かさないようにしていたら右側の下肢にしびれが出てきた。
ジンジンといやな感覚があって、時には我慢できないほどのだるさ。
骨折などしていればもっと痛いと思うから、たぶん血流が滞っているのだと思う。
けれど、歩けば痛くなるし、マッサージの効果も一時的。
半年以上、不快な症状が続いた。
病院へ行けばいいものを、だましだまし毎日過ごしてきた。
先日水沢に行って気がついた。
足がだるくない!
楽器を背負ってバッグを持って混み合った東京駅をスイスイと歩いた。
なにか目的があればそちらに気を取られてしまうのだ。
家に居て刺激がないと、考えるのは体の不調のこと。
頭痛い、足がだるい、腰が・・・
新幹線に乗って、乗り換えて、どこのホームに行けばいいのかな?待ち時間は?
駅からホテルまで歩こうかタクシーに乗ろうか・・・なんて考えているうちに、足首の痛さを忘れていた。
家に帰ってからいままで甘やかしてきた足首に活を入れることにした。
とんでもないと思えたことをやってみた。
10センチ以上のハイヒールを履いているポーズ。
足首をギュッと持ち上げて静止10秒✕5回。
膝から下を曲げてスキー滑降の格好をする。
足首が内側に折れる。
それを10秒✕5回。
なるべく動かすようにしたら痛みが軽減してきた。
しびれも少なくなった。
ほんの数日やっただけで、運動年齢が若くなった。
一番不調だったときに健康診断に行った。
結果はまだ聞いていないけれど、最悪の数値が出ていると思う。
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