2020年5月18日月曜日

ガレージランチ

月に1回隣町のクリニックに顔を出す。
咳喘息と足のしびれの治療のために薬をもらい、ついでに血液検査をしてもらった。
私もついに病院とお友達のお年寄りの地位に上りつめたのだ。
咳喘息はあとひと月もすれば薬がやめられそう。
足のしびれはビタミン剤で多少改善されて、薬はやめることになった。
ところが最近いやに足がつる。
夜明けに足の痛みで目が覚める。
それはそれは酷いつりようで、歯を食いしばって耐えないといけない。
しばらくすると治るから、辛抱するしか無い。
それで又ツムラの何番だかの薬が出された。
こうやってどんどん薬と縁が切れなくなるのかな、いやだな。

足のしびれは未だに原因不明。
血行障害だろうというだけで済まされていたけれど、他の原因も知りたいと思い、血液検査をすることになった。
糖尿病は無いですよねと言われ、たしか去年の検診では正常値だったけどと言ったものの、やはり数ヶ月で悪化していないとも限らないから念の為。

検査の結果はいつものことながら、コレステロール以外は正常範囲内の数値。
コレステロールはもう何年も高いけれど、薬を使うのが嫌だから数年の差の寿命だったら寿命が短くなっても結構よと言って放置してある。
今はそういうことを言ってもいざとなると弱気になって、薬をくださいと言って泣くことは予想ができる。
けれど、今は食事でなんとかしますと薬はお断りした。
キャベツとブロッコリーが良いらしい。

キャベツは毎朝スムージーにして飲んでいる。
けれどブロッコリーはあまり好きとは言えない。
味が悪いのではなくて、あのチリチリのアフロヘアみたいな形がいやなのだ。
あそこに農薬が残留されていると聞いたことがある。
あまり気にする性格では無いけれど、洗っても農薬があの中に潜んでいると思うとことさら食べようとは思わなかった。
しかしコレステロールを下げるにはブロッコリーが非常に効果があるという。
仕方がない食べようか、味は嫌ではないから助かるけれど。

コロナのステイホームのお陰でだんだん体重は増加するし不健康なのは目に見えているから、この際四の五の言ってはいられない。
ダイエットのつもりでご飯を減らしたら、風邪をひきそうになった。
これは困るから、また食べる。
風邪から気管支炎、喘息と変化するのが毎年のパターンだったけれど、今年は風邪からすぐにステロイドの吸引を始めたので、小康状態。
いつもより咳き込まなくなった。
今年はうっかり人前で咳き込んだら、白い目で見られる。

病院の帰り道、あまりいいお天気なので1駅電車に乗らずに歩くことにした。
途中に洒落た中華レストランがある。
数年前出来た頃、まさか中華のお店だとは思わなかった。
桜並木の川沿いにイタリアンかと思える店が開店。
名前の知れた女性のシェフの店だった。
ランチは女性客で連日満員。
あそこの店が開いていたら、ランチを食べようか。
糖尿病やコレステロール値の心配しているのに、もうこの辛抱のなさ。
これがデブになる原因のひとつなのだ。

お店は開いていた。
ラッキーと思ったらテイクアウトだけで店内では食べられない。
前菜のセットを2つ、1つは姉にお土産。
てくてくと歩いて足が疲れて前に出なくなった頃には、パックに詰められた前菜は斜めに傾いて、中で料理がごちゃごちゃになっていた。

我が家の駐車場は、先程の店の延長の桜並木の道路に面している。
そこは車も人も通るけれど、なに構わないさ、ここで食べよう。
こんなに気持ちのいい季節、室内でお互いに顔を見ないように横並びに、会話も少なめになんて辛気臭いから、いっそのこと外のほうがいい。
キャンプ用のテーブルとパイプ椅子に料理を並べ、ペットボトルのお茶を出して、用意をしていたら、ちょうど昼時で、近所の工事現場に来ている職人さんが大勢で通りかかった。
思わず寄ってらっしゃいと声をかけそうになった。
姉が来て桜の新緑を眺めながら食べていると、走ってきたご近所さん。
ここで食べてるって聞いたからって・・・情報網がすごい。
誰かが彼女に知らせたらしい。
その人が加わって、久しぶりに一人ぼっちのご飯でない美味しさを味わった。
楽しいものですね、数人で食べるご飯は。
私達が食べ終えた頃、またさっきの職人さんたちがぞろぞろ。

毎日あっという間に食事が終わる。
黙々と食べて後片付けをしてぼんやりテレビを見て。

昔むかし、渋谷の地下道でホームレスの宴会に招待されたことがあった。
大晦日の夕方、NHKの紅白歌合戦のリハーサルが終わり、本番までの空き時間に外出したその帰り道。
彼らは地下道に座り込んで、これから年越しの宴会が始まろうとしていた。
楽しそうだね、新年を仲間たちと飲みながら迎えるなんて。
羨ましそうな顔をしたかもしれない。
すでに陽気になった人が「おっはよ!いっぱいやっていかない?」
嬉しいご招待ではあったけれど、これから仕事なのでとお断りした。
ちょっと残念だった。
















































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