2016年6月5日日曜日

古巣は花盛り

半年ぶりに古巣の音楽教室「ルフォスタ」のイベントに顔を出した。
今日はクラシックパーティー。
発表会に向けて練習している曲を、その前に人前で弾いてみる。
発表会では出来ない合奏を組んでみる。
違う楽器の人との室内楽等々、思い思いの参加形態。
練習が足りていなくても初見でも、曲の半分まででもOK。

ジャンルはクラシックに限る。
ジャズの講座を受けている人達は、ジョイフルパーティーというイベントがあって、そちらで楽しむ事が出来る。
ジャズの生徒さんでも演し物がクラシック系なら、勿論参加出来る。
その反対もあり。

今回は私が会場のオーナーを紹介したので、責任上パーティーが始まる前に出向いて、オーナーに挨拶をした。
このサロンのオーナーはアマチュアのヴァイオリン奏者で、たいそうお金持ち。
アマチュアでないヴァイオリン弾きは、たいそう貧乏と相場が決っている。
そもそも、幼少からヴァイオリンを習って音楽大学卒業して良い楽器を買って、それでまだお金が残っている人は、元々お金持ち。
そうでない私のような者は、楽器を買ったら赤貧洗うがごときになる。
世の中お金だけではないと言っても、それはやせ我慢。
本当に元の取れない職業なのだ。

いやしくも芸術を志す者が下品な事を言ってはいけないと非難されそうだけれど、これが現実。
それでも皆幸せそうに楽器を弾いていられるのは、元々こういう道に進む人は多少???の人達だからかもしれない。

今回のイベントには、私が音楽教室の講師を辞めた後私の生徒達を引き継いでくれたT先生の生徒達も参加して、賑やかな楽しい会となった。
Tさんがタイースの「瞑想曲」を披露。
彼女は非常に優秀なヴァイオリニストで、演奏活動も今油がのりきっている。
強く美しい音が印象的だった。
引き継いでもらった私の元生徒も、チャイコフスキーの「協奏曲」を途中まで。
譜読みの段階だけれど、頑張ってくれている。
新しい先生との相性も大変良いようなので、一安心。

私の個人的な生徒がベートーヴェンの「スプリングソナタ」を弾いて、今回本当に頑張ったようで音もすごく良かったし、今までは本番でグズグズになってしまうことが多かったのに、今回は立派に弾き遂せることが出来た。
皆大したものだと感心した。
確実に進歩している。

このクラシックパーティー、元はと言えば私の家で、生徒達と楽器で遊んでいたものが教室に移行したもの。
最初は私の個人的な生徒と教室の生徒達の交流の場として、我家で月に一回「バッハ会」なるものを開いていた。
その時はなんの決まりもなく、最初に来た生徒から弾き始めて、一曲でも半分でも数小節でも弾けば飲ませてもらえる。
弾かなければお酒にはありつけないというハチャメチャな規則で始まった。

曲順も曲目も決っていなくて、私が引っ張り出してきた楽譜を次々に弾いたり合わせたり。
1番可笑しかったのは、バッハ「シャコンヌ」を弾くと言ってきたので「ほう!」と感心したら、いきなり2ページ目から弾き始めた人がいた。
なんで初めから弾かないのかと尋ねると、冒頭の部分は難しいから弾けないと言うので皆爆笑した。
酔っぱらって延々と弾き続ける人もいて、大騒ぎ。
その中で音楽の楽しさに目覚めてしまった子がついにプロを志して、ただ今音大の大学院で勉強中。
そこで揉まれて初見力もアンサンブル力もついているから、オーケストラに入れば即戦力になれると思う。

うちで楽しくやっていたのだけれど、しばらく休んでいたら1人の生徒が教室に申し入れて、そちらで同じような事をやってもらえることとなった。
初めは我家での会と同じようにバラバラだったのが、最近は進化を遂げてプログラムも出来、ピアノ伴奏付きで練習してから出演することが出来る。
発表会のリハーサルには、もってこいの場所になった。

私も若かった。
死ぬほど仕事していたのに、その上生徒達と大騒ぎ出来るほどのパワーがあったわけで、今思い出してもよくまあそんなに動けたものだと思う。

大学受験と就職で暫く休んでいた自宅の方の生徒が、今月から戻って来る。
家でのんびり教えるのは今の私にはちょうど良い。
教室の方とも蜘蛛の糸のように細くつながって居るので、ごくたまにこんな感じで参加することになると思う。
今日見た限りでは弦楽器のレベルが一段上がったようで、これからがとても楽しみ。
























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