2019年2月26日火曜日

ひゃくてんまんてん

認知症機能検査の結果が郵送されてきた。
やったー!百点満点。
ということは、今何時ころですか?という質問もクリアしたということなのだ。

テスト会場に入ったのが集合時間の30分後、会場でテストに関する注意点をきかされた時間が、たぶん15分位だと思ったので現在45分過ぎと書いたのがあたった。
まあ、それほど厳密な採点ではないとしても、教室に入る時間を確かめなければたぶん、わからない。
あまり待たされたのでずっと時計を見ていた。
ほら、もう15分過ぎた。あれ、もう25分だけど・・・
せっかちが良い方にころんだらしい。

いつもせっかちでいらいらしているのは、オーケストラ時代、ぜったいに遅刻してはいけないという教えを骨の髄まで染み込ませたからだと思う。
オーケストラはたった一人いなくても成り立たない。
ヴァイオリンみたいな大勢様でも、一人遅刻すると他の人に大迷惑となる。
まず、二人一組で座っているから、座席がずれると楽譜も違うものを見るはめになる。
自分の癖というものがあって、鉛筆の書き込みが違うとえ、え、えっとなることも。

まして、管楽器だったら、昨日までセカンドホルンを練習していたのに、本番でいきなりファーストホルンを吹くはめになったら、気が狂いそうになるでしょう。
緊張がオーケストラ全体に染み渡り、誰かがトチると皆トチる・・・そこまででなくても、皆が緊張する。
結果が良い事もあれば、たいていは惨憺たる結果になる。

ヴァイオリンは大勢いるから一人くらいトチってもという甘い考えは、捨てないといけない。
同じ音符を大勢で弾くから、誰かが少しでも間違えればその影響は末席にまで届く。
一人だけ弓の上げ下げを間違えれば、目にも見える。
あの集団は巨大な緊張の塊なのだ。
いわばブラックホール。
その緊張がなければ、聴衆を惹きつけられない。

昨日友人のY子さんと話をしていたら、彼女のご両親がかつて私が所属していた頃の東京交響楽団の演奏を度々聴いてくださっていたということが判明した。
お父様の遺品の整理をしていたら古いプログラムが出てきて、団員の名前にnekotamaとあってびっくりしたというので、こちらもびっくり!!!!

それはそれは・・・秋山和慶、小林研一郎、堤俊作と言った、かつての若々しい指揮者の名前。
いま彼らはベテラン、海外でも活躍、堤さんは残念ながらお亡くなりになった。
私と秋山さんは同時期に東響に入った。
アルビド・ヤンソンス、ズデニェーク・コシュラーなど海外の名指揮者が名誉指揮者として名を連ねているそうだ。

Y子さんと知り合ったのも、このブログがきっかけだった。
彼女は幼少の頃ピアノを習っていた。
発表会のステージの袖で、子どもたちが緊張していると「いってらっしゃい」と優しく背中を押してくれるおにいさんがいた。
そのおにいさんは調律師で名前を山田さんという。
そう、私達の雪雀連の会長山田宏さんにほかならない。

彼女は自宅のピアノの調整をしたいので、調律師を探していた。
山田宏さんをネット検索したところ、このnekotamaにたどり着いた。
そこから彼女と私の親交が始まった。
そしてもっと驚くべきことに、なんと山田宏さんはかつて彼女の家のピアノも調律したことが判明した。
ピアノ内部に調律師のサインが貼ってあって、そこに山田宏のサインが!
それを見つけたY子さんは喜んだ。
私と山田さんは彼女のお父様のお誕生日などに、ご自宅にお招きいただいた。
帝国ホテルでの想い出の会にも出席した。

お父様は私達が演奏すると、ご高齢にもかかわらず長時間じっと座って耳を傾けて、本当に音楽がお好きなのだと思った。
その方が、かつて若かった私のステージもご覧になっていたとは!
赤い糸で結ばれていたと思いたいけれど、傍らにはいつも奥様がご一緒。
テレビの題名のない音楽会を欠かさず見ていらしたとは!
あの番組では司会者の側に座っていたので、私のアップ画像がやたら多かった。
福山の旅館で「あなたテレビに出ていますね」とか近所の人から「歌のない音楽会」いつも見ていますとかよく言われた。
エッ、エッ、歌ではありません、題名なんですけど・・・

ああ、もう少し前にそのことがわかったら、お父様はどんなに喜ばれたか。
しかし、毎回見ていた顔が目の前にいるのに気がつかないとは、私の変貌ぶりが恐ろしいことになっている証拠。
やれやれ。
最近白髪と遅刻まで多くなって・・・・わかってもらえるわけないよな。



















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