まさか実在の人物だとは思ってもいなかった。オランダ、マーストリヒトの教会で彼のものと見られる遺骨が見つかったという。現在DNA鑑定が進められているという。
デ ュマの「三銃士」の主人公、ダルタニャンは本名シャルル・ド・パッーカステルモール(1611-1673)はガスコーニュ出身の小貴族、母方の実名ダルタニャンを名乗った。フランス王室の軍人、銃士隊の副隊長。ルイ14世の信頼厚く、特に大蔵卿ニコラ・フーケの逮捕の任務で知られている。1673年、マースとリヒト包囲戦で戦死。
2026年、オランダ、マースとリヒトの聖ペテロ・パウロ教会の床下の墓で遺骨が見つかり、近くには17世紀の硬貨や銃弾片も発見された。現在DNA鑑定進行中。既存の子孫のDNAと照合される予定。
「三銃士」の仲間たちは実在した。デユマの「三銃士」に登場するアトス、ポルトス、アラミスは実在の人物をモデルにしたが、物語とは大きく異なる。
アトス :アルマンド・ド・シルク゚・ダトスは史料に名が残る銃士、性格は小説ほど陰影が深くはない。
ポルトス :アイザック・ド・ポルトーは豪快な人物像は脚色が強い。
アラミス :アンリ・ドルス 聖職者的な側面は史実に一部対応。
ダルタニャン :シャルル・ド・パツーカステルモール 小説よりはるかに実務的で冷静な軍人。
これらのモデルはデユマの参考にした回想録「ダルタニャン物語」に登場するする人物たちである。4人は同時代に実在し同じ銃士隊に所属していたが、大きな部隊での任務はばらばらで常に4人で行動するような編成はなく、デュマの創作である。ただし銃士隊は王直属の精鋭部隊であり人数も限られていたので、4人が知り合いであった可能性は十分にある。
史実のダルタニャンの働きは大蔵卿ニコラ・フーケの逮捕(1661年)単独任務であり他の3人は関わっていない。ダルタニアンは剣豪というよりも王の信頼厚い実務家で、むしろ渋くて魅力ある人物である。
なんでこんなこと延々と調べたかというと、私にとってダルタニャンは永遠の友達。子供の頃の憧れの人。私の誕生日やクリスマス、長姉からのプレゼントはいつも本だった。私の小学校3年生の頃「三銃士」は病気がちだった私に与えられた。
三銃士はそんな中でも最高のプレゼント、もちろんデュマの原作の翻訳ではなく、子供向きに易しく書き換えられたものだった。登場人物も随分単純に、筋書きも明るく女性の存在も希薄に、ただただ面白く読ませてもらった。15回も繰り返し読んだ。長じて翻訳の原作を読んでびっくり、陰謀渦巻く世界、それぞれの銃士の性格も単純ではなく、女性との暗い過去を背負っていたり、、ではあったけれど、ダルタニャンは性格が真っ直ぐで勇敢で、他のメンバーより明るく輝いていた。
デュマという人は「三銃士」も「モンテ・クリスト伯爵」にしても壮大な舞台を作り上げる天才で、本を手に取ると息もつかずに一気に読み上げたものだった。今でも覚えているのは子供向きに書かれた本の中で、フランス国旗を奪われそうになったとき、ダルタニャンが取り戻しに行くシーン。・・・友の制止を聞かばこそ息せき切って丘に駆け上り・・・まるで講釈師が見てきたような嘘をつくような一節、今思うと笑ってしまう。きっと子供向きに書き直していた編集者が興奮して書いたのだろうと思われるリズム感。ここで扇子でパンパンと音を出すのだろうと想像してしまう。
そういえば子供向きに編集した人もきっと、面白くてついこんな調子になったのだろうと思われる。今朝のニュースで遺骨発掘のことを偶々聞いて、ずっと忘れていたことが一気に思い出された。
本を読もう!私が忘れていた大切なこと。想像力や文字に対するセンスを養うことで豊かな感情が湧き上がる。音楽に対してもすごく大事なことを。
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