ノラのために物置に段ボールハウスを作って、そこに猫アンカを入れてやった。
初めは猫倉のような屋根付きのベッドにしたら、誰かが上に乗るらしく屋根がぺしゃんこになってしまって、意味がない。
それで段ボールの側面に出入り用の穴をあけて、中にフカフカのベッドを置いてみた。
でも、警戒心の強いノラは狭い出入り口の段ボールハウスはお気に召さなかったようだ。
いつ襲われてもすぐに逃げられないといけないらしいので、次は間口を大きくしてみた。
これでは冷気が入ってきて自分の体温まで逃げてしまう。
それでもやっとこの2,3日、寝ている姿が監視カメラに写っている。
猫に監視カメラはずいぶん大袈裟なことだとは思うけれど、これでパソコンから状態を見ることが出来る。
しかも、このカメラを付けてから、悪戯がなくなった。
今まで猫を脅したり物置の物を盗む輩がいたのが、きっとカメラを見つけてギョッとしたのだと思う。
自転車のタイヤの虫ピンを盗まれたり、ゴミを置かれたりしたのがピタリとやんだ。
思わぬ効果があってにんまりしている。
ノラは専らこの物置を餌の時間の待機用に使っているようだ。
本宅(?)は別にあるらしい。
去年までは我が家の物置が住み処だった。
今まで三毛猫のミッケとはあまり仲が良くなかったのに、どうやら最近はミッケとつるんでどこかの暖かい場所を獲得したらしい。
それでも餌はうちに食べに来る。
しかもドッサリ食べる。
うちのたまさぶろう達はほんの少しずつ缶詰を3匹で分け合って食べているのに、ノラは丸々一缶とカリカリを1日2回ぺろりと平らげてしまう。
この位生命力が強くないとノラはやっていけない。
警戒心も相変わらずで、私に対しても絶対に背中を向けない。
こんなに長い間養ってあげているのに、絶対に手を触れさせない。
だから生き延びているのだから仕方がないけれど、ナデナデさせてくれないのは寂しい。
前にも毎日餌を食べに来ていたノラがいて、しばらく姿を消していたけれどある日不意に現れたことがあった。
すっかり老いさらばえて骨と皮になり、もう長くは生きられないのがわかった。
その子も絶対に手を触れられなかったのに、その時は触らせてくれて、なでるとゴロゴロ言った。
そしてじっと目を見つめてきた。
それまでは目を合わすとフーッと言って威嚇してきたのに。
そして1週間くらいでたぶん死んでしまったのだろう、消えてしまった。
最後にお礼を言いに来てくれたのだ。
今のノラも手を触れられないうちは元気だということだから、せっせと餌運びだけさせられるのだろう。
はいはい、ご主人様、お食事でございます。
遅いな、早くしろ、なんだ又缶詰か、なんて言ってるかも。
2014年1月7日火曜日
手が動かない
暮れからお正月は仕事もコンサートも無いのをいいことにスキー三昧。
サボっていたら、右手が変!
弓がどんどんずれていく。親指に力が入ってしまうのだ。
力を抜こうとすると弓を落としそうになって音が出ない。
いつもなら弓は軽く持っているだけで、下に楽器があるのだから弦の上に弓が載っていればいい。
ところが右手の指の柔軟性が失われて、弓を硬く持たないと音を出すことも出来ない。
それで親指がずれてしまって、対面する指にくっついてしまう。
やっとわかった。生徒達がぎゅうぎゅう弓を持つ訳が。
親指は他の指に向かい合わせになっているので、他のどの指が触れても全部の指の柔軟性は失われる。
手首が硬くなる。
弓の重さがしっかりと弦に載らなくなる。
豊かな音が欲しければ脱力・・・というパラドックス。
へんなところで生徒たちの悩みが見つかった。
どうしてそんなにガチガチに持つの?訊くと、でも持たないと落ちてしまいます、と返事がかえってくる。
でも下に指板があるでしょう?力を抜いてごらん。
すると、ああ、指が自由になって響きが出ますと答えが。
ところで私はどうしたのだろうか・・・・
今までなんともなく弓を動かしていたのに、こんなに右手の動きが悪いのは初めてのことだから、脳梗塞かなにかで右手がマヒしてしまったのかと思った。
そう言えば最近筋トレなどには行くけれど、ちゃんと定期的に体を動かすことがない。
それで筋肉が固まって来ているのかも知れない。
それとひどい乾燥で指の脂がすっかり無くなってしまっているのも原因かも知れない。
せっせとワセリンを指にすり込んで、ゆっくりと弓を動かし始めた。
少しずつ少しずつ、機関車がゴットンゴットンと動き出すように手が柔軟になってきた。音も出はじめた。
子供の頃、私たちの受けた教育では奏法に無理があった。
先生達も手探りで教えていらしたと思う。
現在の若い人達がしている無理の無い奏法なら、もっと活躍出来たであろう人も少なくなかったに違いない。
私も才能も無いのに長期間弾いているので、それなりに音楽がわかってきて、ますます面白くなったところで指にマヒが来たら泣くに泣けない。
スキーで遊んでいないでもう一度初歩からやり直し。
10年前にヴァイオリンはやめて雪と遊ぶ計画だったのに、やはり音楽の面白さはそれを上回る。
やめられないならトコトン付き合う覚悟しないと。
今年もサボれない日々が続く。やれやれ!
サボっていたら、右手が変!
弓がどんどんずれていく。親指に力が入ってしまうのだ。
力を抜こうとすると弓を落としそうになって音が出ない。
いつもなら弓は軽く持っているだけで、下に楽器があるのだから弦の上に弓が載っていればいい。
ところが右手の指の柔軟性が失われて、弓を硬く持たないと音を出すことも出来ない。
それで親指がずれてしまって、対面する指にくっついてしまう。
やっとわかった。生徒達がぎゅうぎゅう弓を持つ訳が。
親指は他の指に向かい合わせになっているので、他のどの指が触れても全部の指の柔軟性は失われる。
手首が硬くなる。
弓の重さがしっかりと弦に載らなくなる。
豊かな音が欲しければ脱力・・・というパラドックス。
へんなところで生徒たちの悩みが見つかった。
どうしてそんなにガチガチに持つの?訊くと、でも持たないと落ちてしまいます、と返事がかえってくる。
でも下に指板があるでしょう?力を抜いてごらん。
すると、ああ、指が自由になって響きが出ますと答えが。
ところで私はどうしたのだろうか・・・・
今までなんともなく弓を動かしていたのに、こんなに右手の動きが悪いのは初めてのことだから、脳梗塞かなにかで右手がマヒしてしまったのかと思った。
そう言えば最近筋トレなどには行くけれど、ちゃんと定期的に体を動かすことがない。
それで筋肉が固まって来ているのかも知れない。
それとひどい乾燥で指の脂がすっかり無くなってしまっているのも原因かも知れない。
せっせとワセリンを指にすり込んで、ゆっくりと弓を動かし始めた。
少しずつ少しずつ、機関車がゴットンゴットンと動き出すように手が柔軟になってきた。音も出はじめた。
子供の頃、私たちの受けた教育では奏法に無理があった。
先生達も手探りで教えていらしたと思う。
現在の若い人達がしている無理の無い奏法なら、もっと活躍出来たであろう人も少なくなかったに違いない。
私も才能も無いのに長期間弾いているので、それなりに音楽がわかってきて、ますます面白くなったところで指にマヒが来たら泣くに泣けない。
スキーで遊んでいないでもう一度初歩からやり直し。
10年前にヴァイオリンはやめて雪と遊ぶ計画だったのに、やはり音楽の面白さはそれを上回る。
やめられないならトコトン付き合う覚悟しないと。
今年もサボれない日々が続く。やれやれ!
2014年1月6日月曜日
オーナーは山岳ガイド
2日目の午前中はかなりの降雪と風が吹いて、条件が良くないと決してやる気の出ない私は部屋でノラリクラリ。
気温が高めらしくガスっている。
こんな日には気分が悪くなるからゲレンデには出ないと決めたものの、午後になるとやはり少しだけ滑ってこようと出かけた。
熊ノ湯ゲレンデまで車で送ってもらい、1人で滑り始めた。
他の人達は勤勉だから朝からでかけているし、どこにいるかもわからない。
熊ノ湯ゲレンデのリフトの途中駅でさえガスっていて、初めのうちは視界2,3メートル。
少し下ればガスは消えるけれど、見えないというのは怖い。
なだらかな初心者用のゲレンデなので危険ではないけれど、慎重にしないと他人とぶつかりかねない。
1人だから自分のペースでいくと、たぶん1時間半で10本。
それだけ滑ったら帰ることにして、7本目まで滑り終えたところでトイレ休憩。
ひょっとしてと思って上のレストランを覗くと、いたいた、仲間達が私を見つけるとと嬉しそうに『新雪』と叫んでいる。
なにかと思ったら全く人が踏んでいない新雪を見つけて滑っていたらしい。
それで後の3本は新雪を一緒に滑ってもらう事にした。
リフトの脇の木立の中に入ると、人のいない静かな空間が広がっていた。
雪は滑らかでホイップクリームの上を滑るように板が走る。
これは素晴らしい!
4人の美女(ゴーグル、マスクをはずさなければ)は音も無く滑った。
夕飯が終ってまったりとロビーでコーヒーを飲んでいると、お正月の間ホテルを手伝っているという男性が私たちのところへやってきた。
今日BS放送にここのオーナーが出ますので、ご覧下さいと言う。
何だろうと思ったらスキーヤーの三浦豪太さんと、欽ちゃん野球チームで只1人の女性選手だった片岡安祐美さんと、このホテルの新オーナーで山岳ガイドの大雲芳樹さんが3人で志賀高原の雪山を登り、ご来光を見るという企画らしい。
9時になるとホテルマン全員と私たちが集まってテレビの前に座った。
志賀高原の山々を美しく映し出すシーンから始まった。
神々しい雪山も、登る人にとっては危険で大変に体力の消耗するもので、標高も高いから呼吸も乱れやすい。
それなのに女性ながら野球の監督として話題になった片岡さんは音をあげることも無く嬉しそうに上っていく。
ガイドの大雲さんも終始にこやかに適切なアドバイスをしながら、力強く歩く。
三浦豪太さんは世界の峰々を踏破しているから、易々と歩いているように見える。
片岡さんは雪山は全く初めてと言うので、たぶん非常に辛かった思うのに、絶対に弱音を吐かないのには感心した。
勿論野球で鍛えた足腰は男性並みだと思うけれど、キリッとした表情は最後まで変わらなかった。
目的のご来光も、大雲さんは「本当に100%ダメだと思っていました」と言う。
ところが奇跡が起きて、素晴らしいご来光を見られる結末には本当に感動した。
片岡さんの強い意志が太陽を呼び寄せたようだ。
それにしても、いつもこの様な映像を見て感心するのはカメラマンのことで、重い機材を持って一緒に登って居るのだと思うと、登山家以上の苦労もあると思う。
聞けば大雲さんは元は志賀高原の人ではなく、銀座でサラリーマンをやっていたそうだ。
以前も家族的で良い雰囲気だったけれど、新しい石ノ湯ホテルの雰囲気はすっかりキビキビしたものに変わって、これからも行くのが楽しみになってきた。
ホテル全体が喜んでいるように見える。私もうれしい。
気温が高めらしくガスっている。
こんな日には気分が悪くなるからゲレンデには出ないと決めたものの、午後になるとやはり少しだけ滑ってこようと出かけた。
熊ノ湯ゲレンデまで車で送ってもらい、1人で滑り始めた。
他の人達は勤勉だから朝からでかけているし、どこにいるかもわからない。
熊ノ湯ゲレンデのリフトの途中駅でさえガスっていて、初めのうちは視界2,3メートル。
少し下ればガスは消えるけれど、見えないというのは怖い。
なだらかな初心者用のゲレンデなので危険ではないけれど、慎重にしないと他人とぶつかりかねない。
1人だから自分のペースでいくと、たぶん1時間半で10本。
それだけ滑ったら帰ることにして、7本目まで滑り終えたところでトイレ休憩。
ひょっとしてと思って上のレストランを覗くと、いたいた、仲間達が私を見つけるとと嬉しそうに『新雪』と叫んでいる。
なにかと思ったら全く人が踏んでいない新雪を見つけて滑っていたらしい。
それで後の3本は新雪を一緒に滑ってもらう事にした。
リフトの脇の木立の中に入ると、人のいない静かな空間が広がっていた。
雪は滑らかでホイップクリームの上を滑るように板が走る。
これは素晴らしい!
4人の美女(ゴーグル、マスクをはずさなければ)は音も無く滑った。
夕飯が終ってまったりとロビーでコーヒーを飲んでいると、お正月の間ホテルを手伝っているという男性が私たちのところへやってきた。
今日BS放送にここのオーナーが出ますので、ご覧下さいと言う。
何だろうと思ったらスキーヤーの三浦豪太さんと、欽ちゃん野球チームで只1人の女性選手だった片岡安祐美さんと、このホテルの新オーナーで山岳ガイドの大雲芳樹さんが3人で志賀高原の雪山を登り、ご来光を見るという企画らしい。
9時になるとホテルマン全員と私たちが集まってテレビの前に座った。
志賀高原の山々を美しく映し出すシーンから始まった。
神々しい雪山も、登る人にとっては危険で大変に体力の消耗するもので、標高も高いから呼吸も乱れやすい。
それなのに女性ながら野球の監督として話題になった片岡さんは音をあげることも無く嬉しそうに上っていく。
ガイドの大雲さんも終始にこやかに適切なアドバイスをしながら、力強く歩く。
三浦豪太さんは世界の峰々を踏破しているから、易々と歩いているように見える。
片岡さんは雪山は全く初めてと言うので、たぶん非常に辛かった思うのに、絶対に弱音を吐かないのには感心した。
勿論野球で鍛えた足腰は男性並みだと思うけれど、キリッとした表情は最後まで変わらなかった。
目的のご来光も、大雲さんは「本当に100%ダメだと思っていました」と言う。
ところが奇跡が起きて、素晴らしいご来光を見られる結末には本当に感動した。
片岡さんの強い意志が太陽を呼び寄せたようだ。
それにしても、いつもこの様な映像を見て感心するのはカメラマンのことで、重い機材を持って一緒に登って居るのだと思うと、登山家以上の苦労もあると思う。
聞けば大雲さんは元は志賀高原の人ではなく、銀座でサラリーマンをやっていたそうだ。
以前も家族的で良い雰囲気だったけれど、新しい石ノ湯ホテルの雰囲気はすっかりキビキビしたものに変わって、これからも行くのが楽しみになってきた。
ホテル全体が喜んでいるように見える。私もうれしい。
2014年1月5日日曜日
年寄りの冷や雪
お正月早々、朝まだ暗いうちからガラゴロとキャリーバッグを引っ張って静かな町中を歩くのはなかなか気がひける。
長野新幹線に乗るために早起きして出かけた。
同行するのは「雪雀連」のおかもっちゃん。
先発組5人は前日から行っている。彼らはこんな上天気な日には遠出しそうなので、たぶん午後からおかもっちゃんと2人だけで滑ることになりそうだ。
彼女は慎重な性格で、かっ飛びの私とは対照的だから、一緒にいてもらうと私も慎重になるので怪我をしないで済む(と思う)
昼前に定宿の「石ノ湯ホテル」に到着。
廃業のうわさもあったけれど継続するいうので喜んでいたが、出迎えた人が見ず知らずの人だったのに驚いた。
背の高い男性がにこやかに迎えてくれた。
ホテルに入ると全員知らない人ばかり。
少しショックを受けたけれど、見慣れたロビーや食堂、部屋の調度品も殆ど変わらずにそのまま保存されている。
全部引き継いでくれたことがうれしかった。
受付の女性は飾り気の無い感じの良い、笑顔の素敵な人。
今までのまったりとした雰囲気からかなり若返って、若い男性達がてきぱきと仕事をこなしている。
今回も素晴らしい晴天に恵まれて、午後からも熊ノ湯のゲレンデは雪も申し分ない。
こんな良いコンディションの時には、私でさえも上手くなった様な気がする。
はじめは足慣らしのつもりだから、易しいゲレンデをゆったりと数回滑っていたけれど、ふと上を見ると一番上の急斜面から人が降りてくる。
この斜面も何回か滑った経験があったから、あんなにきれいに滑ってこられるなら、きちんと整備されて雪の状態も良いのだろう。
ちょっと行ってみようかな?
魔が差した。
もう日も暮れるから行くなら今だ、よし!
途中駅を通過して一気に頂上までリフトで行ってしまった。
斜面に立ってみると、なんと、ひどい雪の塊がボコボコになっていて、急斜面が目の下に長々と見える。
それでも能天気な私はエイッとばかり下り始めた。
整備されていない雪はスキーにからまり、脚力の無い私の手に(足に)負えないことがすぐにわかった。
しかし、ここまで来たら下りるより仕方が無い。
数回ターンをして転ぶ。もう一度転ぶ。
そして3回目に転んだときに左のスキー板の上に右の板がクロスして載ってしまった。
引くにも出すにもびくともしない。
左足の靴が妙にねじれているから、迂闊に無理して動かすと足首をねんざしそうで怖い。
下にはまだまだ急斜面が続いている。
もう日が翳ってきた。
これを降りなければ、今日の夕飯にありつけないぞ。
その時3人のスキーヤーが上から下りてきた。
かなり上手い人達ではあったけれど、こんな雪の状態だから他人の災難に目を向ける余裕はないらしい。
それでもこのチャンスを逃すと助けてもらえないと思ったから、大声で「助けて下さい」と2,3回呼びかけると一番後ろにいた人が、少し下から板を外して上ってきてくれた。
板を真っ直ぐにしてもらって、やっと立ち上がることが出来た。
そこからは転ばないように慎重にヒタヒタと降りてきて、あと5分の1くらいを残す所まで来たら、その人が「もう大丈夫ですね」と言って降りていった。
私は自分が降りるので夢中だったので気が付かなかったけれど、ずっと側にいてくれたらしい。
迷惑な下手くそを見過すわけには行かなかったらしい。
どこのどなた様か知りませんが、ご迷惑おかけしました。
ホテルに帰ると先発隊と合流、彼らはあまりの上天気に誘われて、熊ノ湯から奥志賀まで遠征して焼額ゲレンデで滑ってきたと意気揚々、ニコニコしている。
わが「雪雀連」の不良シニアたちの元気なことったら、まったくもうあきれたものだわ。
私には年寄りの冷や水ならぬ冷や汗、いや、冷や雪だったけど。
長野新幹線に乗るために早起きして出かけた。
同行するのは「雪雀連」のおかもっちゃん。
先発組5人は前日から行っている。彼らはこんな上天気な日には遠出しそうなので、たぶん午後からおかもっちゃんと2人だけで滑ることになりそうだ。
彼女は慎重な性格で、かっ飛びの私とは対照的だから、一緒にいてもらうと私も慎重になるので怪我をしないで済む(と思う)
昼前に定宿の「石ノ湯ホテル」に到着。
廃業のうわさもあったけれど継続するいうので喜んでいたが、出迎えた人が見ず知らずの人だったのに驚いた。
背の高い男性がにこやかに迎えてくれた。
ホテルに入ると全員知らない人ばかり。
少しショックを受けたけれど、見慣れたロビーや食堂、部屋の調度品も殆ど変わらずにそのまま保存されている。
全部引き継いでくれたことがうれしかった。
受付の女性は飾り気の無い感じの良い、笑顔の素敵な人。
今までのまったりとした雰囲気からかなり若返って、若い男性達がてきぱきと仕事をこなしている。
今回も素晴らしい晴天に恵まれて、午後からも熊ノ湯のゲレンデは雪も申し分ない。
こんな良いコンディションの時には、私でさえも上手くなった様な気がする。
はじめは足慣らしのつもりだから、易しいゲレンデをゆったりと数回滑っていたけれど、ふと上を見ると一番上の急斜面から人が降りてくる。
この斜面も何回か滑った経験があったから、あんなにきれいに滑ってこられるなら、きちんと整備されて雪の状態も良いのだろう。
ちょっと行ってみようかな?
魔が差した。
もう日も暮れるから行くなら今だ、よし!
途中駅を通過して一気に頂上までリフトで行ってしまった。
斜面に立ってみると、なんと、ひどい雪の塊がボコボコになっていて、急斜面が目の下に長々と見える。
それでも能天気な私はエイッとばかり下り始めた。
整備されていない雪はスキーにからまり、脚力の無い私の手に(足に)負えないことがすぐにわかった。
しかし、ここまで来たら下りるより仕方が無い。
数回ターンをして転ぶ。もう一度転ぶ。
そして3回目に転んだときに左のスキー板の上に右の板がクロスして載ってしまった。
引くにも出すにもびくともしない。
左足の靴が妙にねじれているから、迂闊に無理して動かすと足首をねんざしそうで怖い。
下にはまだまだ急斜面が続いている。
もう日が翳ってきた。
これを降りなければ、今日の夕飯にありつけないぞ。
その時3人のスキーヤーが上から下りてきた。
かなり上手い人達ではあったけれど、こんな雪の状態だから他人の災難に目を向ける余裕はないらしい。
それでもこのチャンスを逃すと助けてもらえないと思ったから、大声で「助けて下さい」と2,3回呼びかけると一番後ろにいた人が、少し下から板を外して上ってきてくれた。
板を真っ直ぐにしてもらって、やっと立ち上がることが出来た。
そこからは転ばないように慎重にヒタヒタと降りてきて、あと5分の1くらいを残す所まで来たら、その人が「もう大丈夫ですね」と言って降りていった。
私は自分が降りるので夢中だったので気が付かなかったけれど、ずっと側にいてくれたらしい。
迷惑な下手くそを見過すわけには行かなかったらしい。
どこのどなた様か知りませんが、ご迷惑おかけしました。
ホテルに帰ると先発隊と合流、彼らはあまりの上天気に誘われて、熊ノ湯から奥志賀まで遠征して焼額ゲレンデで滑ってきたと意気揚々、ニコニコしている。
わが「雪雀連」の不良シニアたちの元気なことったら、まったくもうあきれたものだわ。
私には年寄りの冷や水ならぬ冷や汗、いや、冷や雪だったけど。
2014年1月3日金曜日
2014年1月2日木曜日
又スキーにいくのにゃ。
明日から又、スキーに行きます。
同じく志賀高原の石ノ湯。行きつけのホテルに泊まる。
理想のホテルを作ろうと集まったスタッフが一つの家族のようになって経営しているこの小さなホテルは、入っていくと「ただいま」と言いたくなるような雰囲気を持っている。
初めてここに泊まったときには、家族経営だと思っていた。
フロントを預かるお嫁さん、送迎と厨房を預かる息子さん夫婦、絵心で室内装飾を手がけるお姑さんはお客さんの人気の的、厨房でひっそりと働くお舅さん・・・だとばかり思っていたら、全員赤の他人だそうで驚いた。
それほど一つの目的に向かって一心同体で働いているのだ。
先日お姑さんだと思っていた女性が亡くなって、他の人達はすっかり経営意欲を失い、ホテルは閉鎖することになったと連絡が入った。長年毎年泊まっていたのでショックを受けた私たちは、他のホテルに泊まってみたが今ひとつ。
しばらくすると再開の連絡が。
心の拠り所が無くならないで本当に良かった。
学生時代、初めて行ったスキー場は蔵王だった。
行けば体育の単位が取れるというのと、友人から誘われたので道具一式を買った時は、竹のストック、皮のスキー靴。
当時は宅配便なんて無かったから夜行列車に長いスキーを持って乗ると、網棚にフックを引っかけてぶら下げた。
網棚にはずらりと沢山のスキーが揺れていたものだった。
硬い座席でほとんど眠れずに早朝到着すると、早速ゲレンデへ。
まだリフトが動いていなくてもせっせと歩いて上っては滑り、疲れることを知らなかった。
生れて初めて滑った次の日には、もう、大平コースから降りてきたのだから驚く。若かったなあ。
自慢じゃ無いが運動音痴の私は小学校のクラスでただ1人、跳び箱飛べない、逆上がり出来ない子供だった。
それがたった一つ、スキーだけは未だにやっているというのが不思議なことで、よほど性に合っているとみえる。
華麗というにはほど遠い滑りだけれど、柔軟性のある体なので向いているらしい。
スピード感が好きというのもある。
スキーの先生が1人ずつ滑らせた時、私は決まって「スピード狂」と言われる。
滑りはそこそこだけど、転ぶときは華麗にころぶ。
板は雪に突き刺さり、手袋、帽子は上の方にストックと共に取り残され、本人はケロッとして怪我も無い。
こんな時には「私は前世、猫だった」と実感する。
同じく志賀高原の石ノ湯。行きつけのホテルに泊まる。
理想のホテルを作ろうと集まったスタッフが一つの家族のようになって経営しているこの小さなホテルは、入っていくと「ただいま」と言いたくなるような雰囲気を持っている。
初めてここに泊まったときには、家族経営だと思っていた。
フロントを預かるお嫁さん、送迎と厨房を預かる息子さん夫婦、絵心で室内装飾を手がけるお姑さんはお客さんの人気の的、厨房でひっそりと働くお舅さん・・・だとばかり思っていたら、全員赤の他人だそうで驚いた。
それほど一つの目的に向かって一心同体で働いているのだ。
先日お姑さんだと思っていた女性が亡くなって、他の人達はすっかり経営意欲を失い、ホテルは閉鎖することになったと連絡が入った。長年毎年泊まっていたのでショックを受けた私たちは、他のホテルに泊まってみたが今ひとつ。
しばらくすると再開の連絡が。
心の拠り所が無くならないで本当に良かった。
学生時代、初めて行ったスキー場は蔵王だった。
行けば体育の単位が取れるというのと、友人から誘われたので道具一式を買った時は、竹のストック、皮のスキー靴。
当時は宅配便なんて無かったから夜行列車に長いスキーを持って乗ると、網棚にフックを引っかけてぶら下げた。
網棚にはずらりと沢山のスキーが揺れていたものだった。
硬い座席でほとんど眠れずに早朝到着すると、早速ゲレンデへ。
まだリフトが動いていなくてもせっせと歩いて上っては滑り、疲れることを知らなかった。
生れて初めて滑った次の日には、もう、大平コースから降りてきたのだから驚く。若かったなあ。
自慢じゃ無いが運動音痴の私は小学校のクラスでただ1人、跳び箱飛べない、逆上がり出来ない子供だった。
それがたった一つ、スキーだけは未だにやっているというのが不思議なことで、よほど性に合っているとみえる。
華麗というにはほど遠い滑りだけれど、柔軟性のある体なので向いているらしい。
スピード感が好きというのもある。
スキーの先生が1人ずつ滑らせた時、私は決まって「スピード狂」と言われる。
滑りはそこそこだけど、転ぶときは華麗にころぶ。
板は雪に突き刺さり、手袋、帽子は上の方にストックと共に取り残され、本人はケロッとして怪我も無い。
こんな時には「私は前世、猫だった」と実感する。
2014年1月1日水曜日
喪中につき
新年のご挨拶はご遠慮させていただきます。
姉が11月に亡くなって、今年初めて兄姉が1人減ったお正月になってしまった。
だんだんに寂しくなるけれど、それは仕方が無いので、今年もよろしくお願いします。
去年もとりたててパッとしないけれど災難もなかったのは平穏無事と言うことで、幸せなことだと思っている。
体力気力共に衰えてきているけれど、周りの人達からはえらく元気だと言われる。
たしかに健康診断の数値は同年齢の平均値よりもかなりよろしいなどと出るから、無理しても大丈夫だとは思うが、やはり疲れ方が以前とはだいぶ違うようだ。
3月の「古典音楽協会定期演奏会」でソロを弾かせてもらうなど演奏予定がけっこうある。
今年は私の節目の年でもあり、なにかコンサートをしようと思っていたけれど、エネルギーが足りない。
ちょうど10年前、オペラシティーのリサイタルホールで記念の室内楽コンサートを開いた。
私の大好きなモーツアルトの「ディベルティメント17番」
ショーソン「ピアノとヴァイオリンのための協奏曲」
2つ並べて嬉しくて舌なめずりをしながら弾いたっけ。
どちらも50分以上かかる長大かつ難曲だったけれど、なんとか持ちこたえることが出来た。
今でもそのくらいは弾けると思うけれど、会場選びから選曲や練習のことを考えると、すでにめげているのが情けない。
どなたかエネルギーをください。
秋にでも・・・うにゃ~ん、会場が取れたら考えよう。
姉が11月に亡くなって、今年初めて兄姉が1人減ったお正月になってしまった。
だんだんに寂しくなるけれど、それは仕方が無いので、今年もよろしくお願いします。
去年もとりたててパッとしないけれど災難もなかったのは平穏無事と言うことで、幸せなことだと思っている。
体力気力共に衰えてきているけれど、周りの人達からはえらく元気だと言われる。
たしかに健康診断の数値は同年齢の平均値よりもかなりよろしいなどと出るから、無理しても大丈夫だとは思うが、やはり疲れ方が以前とはだいぶ違うようだ。
3月の「古典音楽協会定期演奏会」でソロを弾かせてもらうなど演奏予定がけっこうある。
今年は私の節目の年でもあり、なにかコンサートをしようと思っていたけれど、エネルギーが足りない。
ちょうど10年前、オペラシティーのリサイタルホールで記念の室内楽コンサートを開いた。
私の大好きなモーツアルトの「ディベルティメント17番」
ショーソン「ピアノとヴァイオリンのための協奏曲」
2つ並べて嬉しくて舌なめずりをしながら弾いたっけ。
どちらも50分以上かかる長大かつ難曲だったけれど、なんとか持ちこたえることが出来た。
今でもそのくらいは弾けると思うけれど、会場選びから選曲や練習のことを考えると、すでにめげているのが情けない。
どなたかエネルギーをください。
秋にでも・・・うにゃ~ん、会場が取れたら考えよう。
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