2015年9月12日土曜日

Braava

演奏が終って出来が良ければブラボーがもらえる。
女性の演奏者だったらブラーバ!と女性形でいう事もある。
我が家に昨日ロボット掃除機がやってきて、その名がBraava。
このロボットは女性?

私の一番苦手な家事はお掃除。
自分の中のランクでは、まず仕事、食事、友人との遊びなど数々ある中で、最下位がお掃除。
必要に迫られていやいやするものの、真心が籠もっていないから、いつまで経っても下手くそで、家中グチャグチャ。
それに最下位ランクの家事だから、忙しいと上から順にやっていって時間が足りなくなるので放置。
長年のパソコンの師匠でもあるH氏は、私のところへ来て部屋に入るなり、まず「ハックション」ダストアレルギーなのだ。
それが堪らないらしく、時折お掃除指導までしてくれる。

昨日彼は、鞄からなにやら白い四角い箱を取り出した。
なんだろう。
好奇心に駆られて見ていると、その箱を始動させた。
電子音がピロロンと鳴って動き出した。
音は静か。
スーッと動き出して辺りを走り回る。
角に行くと、その辺りを探りながら上手く方向転換をして、更に部屋をくまなく掃除していく。

今まではルンバでお掃除していたけれど、これが意外とやっかいもので、少しの段差でも乗り越えてその天辺で立ち往生。
しばらく放置して見に行くと、今朝も窓の敷居部分でジタバタしていた。
時々譜面台の足元に乗り上げてご臨終なんてことも。
このブラーバは雑巾がけのロボットだから、下に力を押しつけて走る。
それで段差は乗り越えない。
四角い箱状のボディーで、角角もきちんと几帳面に拭き取っていく。

しばらく放置しておいて1時間ほど経って見に行ったら、フローリングワイパー用のシートは真っ黒!
うへ~、気持ち悪い。
こんなゴミの中で暮していたのか。
お掃除が嫌いでも汚いのが好きなワケではないから、時々は自分でも拭き掃除くらいはする。
その時に、きれいになったと自己満足する度合いのはるか上の状態になった。
すごいロボットさん。
これがドライなシートとウエットなシートが使えて、ウエットシートは雑巾がけと一緒。
しかも私の超杜撰なやり方とは大違い。
1時間ほどして見に行ったら、部屋がこざっぱりして気持ちが良い。

ブラボーの最上級はブラビッシモ。
このロボットはブラーバだけどブラビッシモ。

ある有名な美人ヴァイオリニストは家が汚れると、さっさと引っ越してしまうと聞いた。
お掃除の方が引っ越しよりも簡単だと思うけど、丸ごと捨ててしまうのか。
レッスン室に入ると、生徒が譜面台にたどり着くのが大変なくらい散らかっていると評判の人も居る。
以前住んでいた私の家は、階段に新聞紙が積んであった。
ある時、生徒に「階段が散らかっていてごめん」と言ったら「いえ、まだこちらはいいほうです。前の先生は階段にキャベツがありましたから」と答えが返ってきて笑ったことがある。
こういう例を出して言い訳をするのもどうかと思うけれど、音楽もお掃除も才能があるか無いかで、随分違うと思う。

昔、ヴァイオリンのケースを服装に合わせて取り替える人が居た。
いつも身ぎれいで髪の毛もビシッと撫でつけて。
でも音がすごく汚くて、この人、服装よりも音をきれいにした方がいいのでは?と思ったことがある。
人はそれぞれ自分の関心のあることには厳しい。
私の手抜きお掃除は、猫のトイレ掃除の下にランクされているけれど、段々生活がヒマになっていったら、少しランクが上がるかも知れない?と期待しておこう。

ルンバもそれはそれで可愛いところがあって、最後に自力でホームにたどり着き、安心した様子で充電器から気持ち良さげに充電している姿なんか見ると、愛おしくてたまらなくなる。

それにしてもロボットはすごい。
私が寝たきりになる頃には、介護ロボットのすごいのが出来るかもしれない。
ロボットなら頭叩かれたりベランダから放り出されたりしないで、安心していられる。
川崎の老人ホームの事件、やれやれ嫌な話しですね。



















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