2017年2月14日火曜日

雪山が呼ぶ

今年は新年早々大風邪をひいて寝込んだから、運勢は良くないだろうと思っていたら、占い師の友人にずばりと言われた。
あなたの今年の運勢は良くないわよ。 
が~ん!
占いというものは信じるか信じないかは別にして、一度知らされてしまうと気になるもので、これはなにかの警告と受け取って大事をとるのが一番だと思う。
年齢が高くなれば、なにかしら体の故障は出るのが当たり前。
怖がっていたら毎日が楽しくない。

私の兄姉たちもいろいろ健康上の問題が出てきている。
ほとんどなにも問題ないのは、私一人かもしれない。
けれど、この先なにが起こるかわからないから、用心に越したことはない。
子供のころは虚弱体質で、かなりメソメソしていた。
今の私からは想像がつかないかもしれないけれど、人見知りが激しかった。
今は人見知りしない代わりに好き嫌いが激しい。
これも一種の人見知り?
小学校はひと月のうちの1週間は休む。
たまに1か月休む。
たいした理由もなしに、行きたくないといえば母は行かなくていいと言う。
家で本を読んだりレコードを聞いたり、雲を眺めて過ごした。

古い家の廊下で、猫と一緒に日向ぼっこ。
気が向けば学校へ行く。
別にいじめもなければ嫌なこともない.
先生もやさしいのに、退屈なのでという理由だった。
6人もいる中で、一人くらい変わった子供がいても親は気にもとめないから、ずいぶん助かった。
社会ものんびりした、よき時代だった。
今なら登校拒否児に認定されて、学校から苦情が来る。

特に運動が苦手で体育の時間や運動会が大嫌い。
歯を食いしばって頑張る子供たちを見ると、なんで?と思っていた。
そんなにむきにならなくてもいいのに。
今考えても全く可愛げのない子供時代だった。

その私が唯一いまだにやめない運動が、スキー。
なんせ竹のストック、革のブーツの時代からだから、いやいやお古い。
夜行列車の網棚の下に、スキー板をぶら下げて座席か通路で寝ていった。
早朝ゲレンデに着いても部屋には入れてもらえないから、宿の寒い廊下で荷物を解く。
風呂場の脱衣所で着替えて、朝一のリフトに乗る。
若かったとはいえ、よくあんなことが出来たものだわ。
防寒着だってロクなものはないから、寒いし雨にも濡れる。
今のように優れものはなかった。

スキーだけは毎年、なにがあっても必ず一回は出かける。
出かけても、頑張って一日中滑ることはしない。
上手くなるのはとっくに諦めた。
それでも、雪山に行くと身内から力が湧いてくる。
生きている喜びがふつふつと感じられる。

運動の中では、特にバランスをとるのものが面白い。
スケートも面白いけれど、あれはたいそう脚力がいる。
自力でスピードをつけないといけないから、以前はよく滑りに行ったけれど、最近はとんとご無沙汰。
アイスホッケーまでやったけれど、団体競技は苦手なので、すぐにやめた。
その点スキーはレースにでも出ない限り、体重の移動とバランスだけで、たいていの斜面はいける。
スピードを出すのは好きなので、早いことも魅力。
立派な体重という武器があるから、落ちていけばいい。
マイペースでいける。
馬に乗るのもカヌーなどもバランス。

今年の元日に風邪をひいて、2日からのスキーを諦めた。
無理してスキー場に出かけていたら、高熱が出たから大変なことになったと思う。
部屋で一人、皆が楽しく滑っているのを指をくわえてみていなければならなかった。

1月に仲間たちのスキー計画があったけれど、演奏の予定があったので断念。
2月になって都合がよくなったので、次の日曜日から出かけることになった。
奇人変人のスキーの先生のスクールに入って、毎年基礎からやり直す。
ヴァイオリンでいえば、右手のボウイングのレッスンのようなもの。
ケガをしないことが、一番の目的。
どんなにスキーが好きでも、ヴァイオリンに差し障ってはいけないから慎重になる。
先生も私たちがケガをしないことが一番の目的だから、そのための研究は怠らない。
以前参加していた某スクールでは、教習中のケガが多くて驚いたことがあった。

ケガをさせるような講習はあってはならないと思うのに、そこではたくさんのけが人が出る。
競い合っているうちに、無理をしてしまうらしい。
かつてのスキー仲間が少なくともそこで、4人ケガをしている。
そんなに激しくがんばっても、技術的には大差ない。

変わらないのであれば、そこに安全という付加価値がある、奇人先生の方が良い。
口うるさいのと、食事中までスキーの話しかしないところがたまらないけれど、面倒見はいいからグループ内の評価は高い。
なにが悔しいって、私が日ごろ生徒たちのレッスンの時に言うことを、奇人先生から言われること。
どんな技術も究極は一緒なので納得はするけれど、時々ニャー、フウ―っと唸りたくなる。

それにしても野良猫のフウちゃんはどこへ行ったか、姿を見せないのが残念(涙)
一時期姿を消したミッケが、今や、のうのうとフウちゃんのベッドで寝ている。

















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