2019年8月11日日曜日

ノラ猫食堂閉店のお知らせ

我が家の駐車場で営業していた食堂「ノーラ」
連日常連客で賑わっていた。
つい最近の7月までは毎日5匹のお客様。
朝食と時々夕食を食べに来ていた。

かわいい白黒ちゃん、縞猫2匹、やさぐれたボスねこ、大人だと思うけれど、本当にちっちゃいチビちゃんも。
最初はボスねこ以外の猫たちで仲良く分け合って食べていたのを、じっと外から見ていたボス。
仏心でお裾分けすると、おずおず遠慮しながら食べていたのに・・・

私に一番なついていた白黒のメス猫が気に入らなかったらしい。
だんだん威嚇するようになった。
私の目の届くところではしない。
やはり悪いことだと思っているのだろう。
私が餌を置いてその場を去ると、とたんにギャア!という悲鳴が上がるようになった。
ボスが白黒をいじめている。
押っ取り刀(箒)で駆けつけてボスを追い払う。
どうやらこれが逆効果だったらしい。
いじめは日に日にエスカレートした。

今年の梅雨は本当に雨が多かった。
ボスねこに目をつけられた白黒が情けない声で鳴いている。
声の出どころを探すと、斜め向かいの家のベランダにうずくまって悲しそうにこちらを見ている白黒。
ボスがいないことを確かめて降りておいでと言うと、突然どこからともなく矢のようにベランダに駆け上ったボスねこ。
白黒は必死に逃げたけれど、ギャア~と長い悲鳴が上がった。
それ以来、白黒は来なくなってしまった。
毎日毎日、可哀想な白黒の行方を探したけれど、2度と会えなかった。

私はボスを出入り禁止にした。
他の猫たちが餌を食べていると、僕も良い?みたいに可愛らしい顔でアイコンタクトをしてくる。
もう許さない。
箒で追い払う。
他の子たちが食べ終わるまでしっかりと見張りをするようになった。

ボスが来なければ他の猫たちは沢山餌を食べられる。
毎日縞猫とチビちゃんはもりもり食べてお腹はぽっこり。
ふう、美味かった!
それ以来残った子達は餌も残すようになった。
チビちゃんが夕方駐車場にいたので、いつもは朝しかやらない餌のサービスをした。
次の朝、チビは餌を食べなかっただけでなく、なにか恨めしそうにこちらを見ていた。
あら?あんなにガツガツしていたのに、どうしたのかな。

次の日もチビは餌を食べない。
そしてぱったり来なくなった。
残ったのは縞猫。
チビの分ももらえてご機嫌かと思っていたら、その子も来なくなった。
たぶんどんどん食べられる量が増えて、でも毎日メニューは同じ。
飽きてしまったのかも。

こういうことは良くあるけれど、今夏休み。
たまたま学生さんが帰省していて、そのネコ好きのひとが猫に餌をやっているとか?
夏休みが過ぎると又来るかもしれない猫たち。
今までノラたちが気になって長い旅行に出るときは、ご近所さんとか上の階に住んでいる人に頼んででかけた。
ある時初めて頼んだ人が餌の後片付けをしなくて、帰宅したら我が家の駐車場は大騒ぎになっていた。
猫だけでなくカラスまで跋扈していたのには慌てた。
餌のことは頼んだけれど、後始末することまで言ってなかったので。

今朝もお客さんは行列していなかったので、ついに長年の営業を取りやめにすることにした。
すこし寂しいけれど、ホッとする気持ちもある。
ご近所の猫嫌いからは舌打ちされていたに違いない。
たまに行方不明になる子がいると、気持ちがざわつく。
もう関わるまいとおもうけれど、夏休みが終わったら何食わぬ顔して彼らが帰ってきやしないかとも。

長年のご愛顧ありがとうございました。
そんなわけで猫食堂「ノーラ」は閉店いたします。
猫の情報網はすごい。
今頃どこかの駐車場に集まった猫たちが、「ノーラ」はもうやってないよと言いふらしているかな?






















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