都内某所でのご長寿のお祝い。
お誕生祝いの主は、弁護士のYさん。
綺麗な白髪につやつやしたお顔。
腰を少し傷められたらしく、真っ直ぐに座っているのがつらそうだけれど、口を開くとウイットに富んだ会話で周りを笑わせる。
その方のお嬢様がY子さんで、イニシャルはY・Y、なるほど。
なにかにつけてお招き頂いて、わいわいと楽しく飲んで騒いで、時々弾いて。
今回もドイツから最近帰られたヴィオラのHさんご夫妻、チェロのTさん、ヴァイオリンのHさん、それにロンドンの美智子さんとそのお兄様。
ヴィオラソロ、ヴィオラとヴァイオリンのデュオ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの弦楽トリオ、テノールとピアノで「冬の旅抜粋」など。
演奏が終ると、英多郎寿司から職人さんが来て、握ってくれるお寿司を頂く。
これが美味しい!
今回弦楽トリオは初めて弾く人も居て、合わせる時間も少なかったので、抜粋にしてしまった。
この「セレナード」というベートーヴェン作品8は、何回も弾いているけれど、大人物と弾く機会があって、ヴァイオリン外山滋さんで私がヴィオラを、あるいは、ヴァイオリンを私でヴィオラは鳩山さん、チェロは堀江さんなどとびっくりするような共演者に恵まれた。
鳩山さんはヴィオラもすごく上手くてしかも内声を弾く名人だった。
普段はコンサートマスターで、オーケストラでは面白くも無さそうに弾いているのに、室内楽では好んで内声を弾く。
その内声が素晴らしく、載せられてヴァイオリンも楽々弾ける。
やはり、天才だったなあと思い出す。
外山滋さんとは、ベートーヴェンの弦楽トリオ全曲と、モーツァルト弦楽トリオ「ディヴェルティメント」を弾かせてもらった。
その時は私はヴィオラ。
今日楽譜をパラパラとめくっていたら、沢山の書き込みがあって、病気になられる前の外山さんのお元気な姿を思い出した。
年上の人達に可愛がられる運の持ち主だから、よってたかって教えられ鍛えられて、今日の私があることを、先輩達に感謝したい。
若いときには、なるべく上手い人達と弾くのが上達の早道。
そういう意味では、私は、今思えばすごい人達に遭遇するチャンスをいっぱいもらった。
大物は決して偉そうにしない。
新人の私にも同等にお付き合いして下さる。
だから私も相手が年下の場合、偉そうに振る舞うのはよそうと思っているのだけれど、自身が小物だから、威張ったりしているかもしれない。
相手が猫ならもう、ふにゃふにゃだけど。
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