去年までの私は少し元気が無くて、鏡を覗くと急に老け込んだ顔が映るので、それを見て又落ち込むというふうだった。
一昨年からこれではいけないと、筋トレに通っていたけれど、逆に疲れてしまって、これでは長く続けられないと、又落ち込む。
2週間続けてジムに通うと、次の1週間は休まないと疲労が蓄積するので、1ヶ月に2,3回通うのが精一杯。
それが去年の暮れあたりから、毎週通える様になってきた。
1時間、けっこうハードなトレーニングが楽に出来るようになって、次のトレーニングが楽しみになってきた。
そして、体も徐々にほぐれてきたようだ。
初めの頃は、筋トレの最後のストレッチが痛くて、毎回悲鳴を上げていた。
「降参!」と言って床をたたいてギブアップしているのに、トレーナーは情け容赦なく筋肉を引き延ばす。
痛さの余り「やめてー!」などと叫んでも笑いながら知らんぷりされる。
こちらも半べそで笑ってはいるのだが。
先日ストレッチの最中に、おや?前より痛くないと思ってトレーナーに訊くと、筋肉がほぐれてきていると言われた。
同じ力で伸ばされても、この違いが出てきている。
前屈も手の平がペタンと床につく。
2,3年前に仕事も全部引退するつもりでいた。
やめて友人の軽井沢の別荘に滞在させてもらって、自然の中で悠々自適なんて・・・
絵を描いたり本を読んだり、林の中を散歩したり、ああ、いいなあ。
音楽教室にも次の先生を探して、後を託そうとして話しをつけておいたのに、やはり、週1日でも都会に出て行くのは楽しい。
ズルズルとそのままになった。
私の生徒達はやる気満々で、ここで見放すわけにはいかない。
その後、ますます生徒達の気持ちに火がついたようで、心配になるくらい熱心にヴァイオリンを弾いて居る。
週1日都会にと言っても、遊びの予定も加わって、毎日のようにでかける事態になっている。
どうしてかと言えば、仲間も同じように年をとって、皆さんお暇になった。
それで、やたらとお誘いを受ける。
今日も、未だに日本に居残っているロンドンアンサンブルのピアニストの美智子さんと、お寿司をたべに行く予定。
貧乏音楽家の仲間達だから、お金のかからない安いお店にいくけれど、話しが面白くてそれが何よりも豪華なご馳走になる。
先日「兵士の物語」を弾いた時に、こんなに難しいことは無理だとおもっていたけれど、けっこうなんなくクリアできた。
しっかり脳を使ったせいか、その後調子がいい。
年をとって守りに入ってしまうと、なんてぼんやりした生活になってしまうのだろうかと、改めて実感した。
これからはもう一度、攻めの生活に切り替えようと思った。
無理しても人間は意外と強いもの。
少し無理だと思うくらいの事に挑戦すると、生き生きしてくる。
それで寿命が少し縮んでも、しょぼい生き方をするよりはマシ。
今は昨日食べたステーキが効いているせいか、やたらに元気が良い。
明日になったら、ああ、やはりもうだめだと、泣き言を言うかもしれない。
でも、それでいいのだ。毎日元気、毎日病気ではつまらない。
山あり谷あり、泣き言を言って、笑って、怒って、面白い。
アーティストっていいなぁ。演奏はますます円熟の極みではないですか。会社員は定年がきたら否応なくお役御免です。そのあとのこといろいろ考えてます。でも暇になったら、一緒に遊びつきあってくださいね。
返信削除は~い、喜んでお付き合いいたします。
返信削除まずはお酒と食べ物とお酒と食べ物と・・・
おやおや、無窮動ですなあ。
あの、演奏は円熟というより、もはや腐敗が進んでおります。
nekotama様、何をおっしゃるのですか。前回見事なソロをお聴きしましたよ。ますます達観の境地なのでは。(^^)
返信削除ひえっ!お聞き苦しい演奏をそそ、そのように。グスン、なんてお優しい。
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