2015年10月19日月曜日

嬉しいお客様

昨日は朝から美人3姉妹の御来訪。
本当は姉妹でなくお母さんと2人のお嬢さん。
お母さんはそう見えるほど若い。
2人とも私のかつての教え子で、姉のS子ちゃんは音大の大学院在籍、プロとして仕事も始めたところ。
妹のM子ちゃんは身体が弱くヴァイオリンの道は諦めて、この度就職が決ったとかで、その報告をしにきてくれた。
Mちゃんは猫アレルギーで、私のうちは危険地帯だから他の先生にお預けしたものの、その先生は売れっ子で大忙し。
悪いクセも中々なおらずに音大受験を諦めた。
それは可哀相だったけれど、頭の良い子だから一流企業に内定。
耳が良かったので語学に堪能なのが、決め手だったかもしれない。
中国語の難しい発音もちゃんと聞き取れるそうなので、音楽をやっていたのが役に立っていると思う。

もう今から数十年前、2人がうちに来た時はまだ小学校に入ったか入る前だったか、とにかく可愛い姉妹で、しつけが良いからレッスンの間は一言も口を利かない。
しかし、レッスンが終ったとなると2人でワッと「のみ~、しらみ」と言いながら私に取り憑いて大騒ぎ。
あのノミとシラミが、こんなにきれいで嫋やかなお嬢さんになって、感無量。
このことは2人とも覚えていないようなので、自分たちが前世でノミとシラミだったとは知らないらしい。

S子ちゃんは背丈もヴァイオリンの技術も順調に伸びて、今花盛り。
色々な所で活躍をしているようだ。
Mちゃんは子供の頃はどちらかというとお姉さんよりも活発な風に見えたけれど、しっかりとしたお嬢さんになって落ち着いている。

うちに私の生徒が集まって、次々と初見でアンサンブルをしたり、その後はワインを飲みながらワイワイ楽しんでいた頃、彼女たちは花形だった。
小さい2人が大人よりも遙かに初見が利いて、アンサンブルの才能も見せていた。S子ちゃんは、プロの音楽家になるという初志を貫いた。
Mちゃんも今後はアマチュアのアンサンブルなど、いくらでも楽しみはあるから、音楽はやめないで欲しい。
むしろアマチュアで弾いていた方が、楽しめるかも知れない。

10年以上前に私のところから他の先生に移っても、こうして時々遊びに来てくれるのが、なにより嬉しい。
成長する姿に目を細めている。

私は今、オーケストラの本番が次々と続いているので、その譜読みで頭がいっぱい。
このブログにも中々投稿出来ない。
オーケストラの曲は殆どやったことのある物なのに、今弾いてみるととても難しい。
若い頃は、よく毎日毎日こんな曲を平然と弾いていたものだと、我ながら感心するけれど、S子ちゃんはこれからこの世界に入っていく。
先日初めてプロのオーケストラのエキストラに行ったそうで、緊張の余りなにも覚えていないと言っていたけれど、もう少し経つともっと緊張することが次々と出て来ると思う。
それでも、又お仕事いただけましたと嬉しそう。
若い頃からずっと私は緊張の連続。
この世界に入ったら仕方が無いことなので、それに耐えてひたすら勉強あるのみ。

若さというのは素晴らしい。
音符が向こうから目に飛び込んでくる。
今私は、音符に足が生えて逃げられまくっている。
それでも大好きな曲を弾く時だけは、嬉しくて、次にコンサートを開くことがあれば、この若いS子ちゃんと共演したいと思っている。
干からびた元教師と一緒に弾くのを果して喜んでくれるかどうかは疑問だけれど。

















2 件のコメント:

  1. 多分お嬢様方には、nekotama様のところにいくのは、ある意味息抜きでもあったのかも。
    芸術って、なんか、ちょっと違う視点みてもらうと、違う世界が広がるんですね。
    かわゆいお嬢様たちですねえ。 猫アレルギーでも、あえてnekotama様のところに来てくれるなんて。

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  2. 一番嬉しいのがこんな風に来てもらえることなんです。それで自分が先生孝行していないことにハッと気づきました。時々コンサート会場などでお目にかかると、嬉しそうにして下さるのに(涙)

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