2015年10月5日月曜日

ノミニュケーション

今年の初めまで我が家には3匹の猫がいた。
そのうち2匹が相継いでなくなって、今は雌猫が1匹だけ。
この子は私の散歩中に物陰からいきなり現れ、私の足元でゴロンと倒れてしまったので、保護してきた。
目の前で倒れられては連れて帰るしかない。
何事も不器用で、最近までは4匹いた猫たちのなかでも孤立していた。
拾ってきたときに偶々うちにきていた猫友達が、自分が以前飼っていたチャビヤンという子にそっくりだからチャビヤンと名付けてと言うけれど、死んだ子と同じは可哀相。
それでも彼女の意を汲んで、小さいチャビヤンと言う意味でコチャビと名付けた。
今はコチャと簡単に呼んでいる。

タマサブロウ、モヤと立て続けに死んでしまって今までスポットライトを浴びることのなかったコチャが急浮上。
ところが他の猫に比べて表情も乏しく、あまり構ってやらなかったのでお互いコミュニケーションがとれない。
することなすこと不器用で、私のベッドへ来て甘えようとするのに、いきなりドスドスと胸の上を歩く。
他の子はそっと回り込んで横から布団に入ってくるのに、コチャだけはお構いなく私の胸のポイントの上を歩くから、痛いのなんのって。
それで思わず払いのけたりされて、彼女はいたく傷つくらしい。
最近は彼女がドスドスと登ってくると、私は手で反射的に胸をガードするようになった。
1度布団に入っても、すぐに出て行く。
何回もそれを繰り返す。
他の子は布団に入ってくると、満足げにゴロゴロ喉を震わせ私の横で寝入るのが、コチャだけはすぐに出て行ってしまうので、今は一緒に寝てくれる湯たんぽがわりの猫がいない。
今までは3匹の猫が両脇と足の間に入って寝てくれると、冬でもアンカいらずだったのに、今年の冬は寒くなるなあ。

一匹になったので注目度は急浮上したものの、今まで愛情の谷間にいたのでひとに甘えられない。
それが最近、妙に身体を掻くようになった。
猫を保護するとまず獣医さんに連れて行く。
寄生虫とかノミ、ダニ駆除の薬を与えてから家に入れる。
それはそれは痒がっているので、はて、うちの猫にはノミは居ないはずと思ったけれど念のためにのみ取り櫛を買ってきた。
スウーっと櫛の歯を入れると、きゃあ、なんとピチピチとノミがはねている。
獲っても獲っても次々にかかってくる。
毎日奮闘したので、やっとノミは減ってきて滅多に櫛にかからなくなったけれど、油断すればすぐに増殖する。
一体いつの間にこんなにノミにたかられてしまったのか。
考えられることは、私がノラ猫に触って家に持ち帰ってきたか、あるいは動物病院に預けたときに拾ってきたか。
病院でノミ駆除の注射をしてもらおう。

ノミは嫌だけど一つ良いことがあって、毎日のみ取りをしてやったら、この無愛想な猫が甘えるようになってきた。
今まであまり構ってやらなかったので、いじけていたのかもしれない。
のみ取りが始まると嬉しくてたまらないようだ。
ゴリゴリと身体をすりつけてきて目一杯の愛情を表すのが、これがまた不器用でうるさいけれど、彼女にしてみればやっと自分が可愛がられているのに気がついて有頂天。
いままで出来なかったコミュニケーションが、ノミのお陰で出来るようになったからノミニュケーション。
私は友人達とよく飲みニュケーションするけど。
最近忙しくて飲みにいってない。
今週末八ヶ岳音楽祭に行ったら、おおいに飲みニュケーションに励もうと楽しみにしている。



















2 件のコメント:

  1. コチャちゃん、かわゆい!( ´艸`)  
    なんか、うまく愛情表現できないのってわかるなあ。

    返信削除
  2. ヒトも親兄弟の関係で性格が作られるのってわかりますね。
    一番身体の小さいなっちゃんが末っ子ぶりっこだったので、コチャは大変損をしていたようです。これから甘やかしてあげようと思います。

    返信削除