左手の中指が薬指側に徐々に曲がり始めてから数年。
最近はその弊害が顕著になってきた。
重音を弾くときの微妙な指の配置が難しい。
ヴァイオリンの重音をハモらせるのは非常にデリケートな作業で、ただ指をその場に置けばいいというわけではなくて、それぞれの調子のハーモニーによって、微妙に音程を変えないといけない。
たとえば同じ音にしても、和音によってほんの僅か高くあるいは低くとらないと、その和音の響きがしない。
それはもう頭の痛くなる思い。
それでもぴったりとはまった時には、快哉を叫びたくなる。
その心地よさったら・・・!
しかも弓のタッチが単音の時よりもバランスが難しい。
ほとんどみな無意識にやってはいるけれど、和音の中でメロディーを浮き出させるのもけっこう難しい。
そんな中で、ほんの僅かだけれど指が曲がるのはたいへん困ったことで、今その調整に四苦八苦。
しかも曲がったことによって、弦を抑える指の場所が少しずれる。
もちろん音程にも影響するけれど、それはなんとか調整できるようになった。
一番の問題は指の肉の厚い部分でなく爪の際の皮膚の薄い部分が当たるようになってしまったこと。
その部分は神経がむき出しになっていて、押さえるとピリピリと痛い。
特に大きなビブラートをかけると痛みが増す。
以前私の知人がオーケストラの最前線にいて、長年指先の痛みに耐えていた。
私も最近痛むので、治療法を訊いてみようと思っている。
今は薄い絆創膏を貼ってなんとかしのいでいるけれど、本番になったら外さないといけないと思う。
想像するだけで痛い!ひい~~!
年を重ねると思いもよらないことが次々と起こる。
指の水分の問題。
ハンドクリーム、ワセリンなど擦り込む。
これはもう仕方がないので、その都度、対処して最善の方法を考える。
それでもヴァイオリンをやめる気はないので、当分痛くて泣きながら弾くしかない。
人の同情をかうような泣き方を練習しておこう。
シクシクがいいか、メソメソがいいか。
みんなで「いいよいいよ、音程くらい悪くったって」と甘やかしてくれないかなあ。
いやあ、私の友人たちはそんなに甘くはない。
「なによ、そのくらいで泣きごと言って!」と言われるのがおちだと思う。
「あなたは我慢ということを学ばないといけないわ」と言われたことがあるくらいだから。
ところで曲がったのは手の指だけではない。
先日スキーの先生から指摘されたのは「もしかしてnekotamaさんは、足の指が内側に曲がってない?」だった。
歩き方、滑り方を見るとわかるそうなのだ。
じぶんでは気が付いていなかった。
よく観察すると、歩くときに足の指先を靴の中で内側に巻いていた。
足裏はペタッと地面につけるようにしないといけないらしい。
それをすると、体の重心がちょうど母指球がわにかかって、後傾にならないで済む。
なるほど、後傾すぎると言われてきたから頭を前に出す悪い癖がついてしまった。
頭を前に出すと逆に腰が引けて、ますます後傾になる。
それで指が中に巻き込まれてしまうらしい。
それを直すために、散歩の時も意識して足指を伸ばすようにして歩いている。
脳の位置を重心の真上に持ってくる。
脳が体の中心から外れると、脳を守る力が働いて体がギュッと固まるそうなのだ。
正しい姿勢が取れれば、ヴァイオリンでもスキーでもバランスを取りやすくなって肩の力が抜ける。
今頃になって気が付くことがこれでもかと多くて、生涯これで完全ということにはならない。
死ぬ間際に「ああ、やはりあれはこうだった」とか気が付くのかもしれない。
ピアニストの伊藤恵さんのファンなのでよく聴きに行くけれど、彼女の和音のとりかたは絶妙で、いつも惚れ惚れと聞き入っている。
多彩な音と和音の中でのメロディーの浮き上がらせ方が、本当に上手い!
うちの夫もへバーレン結節になってしまいました。女性しかならない症状らしいです。nekotamaさんも女性でしたか、、、。何とか痛みが止まりますように。
返信削除アハハ、痩せても枯れても(ほんとは痩せてない)れっきとした女性ですぞ!
返信削除ご主人様はえっと・・・男性ですよね?(ちょっとリベンジ)指先の痛みはこの先治る見込みはなさそうですが、僕ちゃん頑張る!