2019年4月29日月曜日

nekotamaは猫ではなかった

今日は免許証更新に伴う講習を受けにいった。
なんで私がこの講習を受けないといけないかと言うと、もはや尻尾が7本もある年齢に達していたからである。

今日の予定は午前中が講習。
午後からは大好きな伊籐恵さんのピアノリサイタルを聞きに行くつもりでいた。
講習の予約の電話を入れたときに指定された午前10時10分に教習場に行くと、私の教習は午後からだという。
そんな馬鹿な。
午後は用事があるからなんとか午前中にしてほしいと言うと、器械での検査があるから人数に限りがあって、午前はいっぱいだとのこと。
これはおかしい。
後でわかったけれど、認知症検査の結果が同じくらいの成績のひとをまとめて検査するらしい。
受付の時点で組分けをしなかったのかしら。
どんなに頼んでも、延期すると7月まで講習人数に空きがないというので、泣く泣く伊藤恵さんを諦めた。
それにしてもふつう本人の許可なく組分けを変える?
そんなことってあり?
どうせ毎日が日曜日だと思われているでしょうが。

視力検査、動体視力検査、視野検査は無事終了。
一人の試験官が二人一組にして受け持つ。
ところが夜間視力の検査のときに、私の隣のおっさんが、なにを検査されているのかわからなかったらしい。
事前に説明受けているのに。
「エッ、アレッ、どうするの、なにをするの?」
大騒ぎするから気が散って、おっさんを睨んだりしているうちに検査は終わった。
結果はやはり夜間視力の低下を指摘されて。
これはしかたがない。
最近自覚があって、だから夜はなるべく運転をしないようにしていた。
でもおっさんがあんなに喚かなければ、もう少しマシだったと思う。

いよいよ運転技能検査。
教習所の車は大きくて(マツダのなんじゃらいう車種)運転席に座ると、私はハンドルが邪魔で前が見えない状態。
椅子を上げたり前にずらしたり座位に合わせると、なんと!視野が利かない。
なんじゃこれは、タイヤが自分の後ろにあるような感覚。
検査官も気の毒に思ったらしく、身体に合わないからねえなどと。
それならミニカーでも用意しておいてよ、私のために。
ブカブカの服を着て転けそうになった状態と説明すれば、わかっていただけるだろうか。

視界が狭いのは怖い。
やはり最初のうちは脱輪した。
高齢者講習の動画で脱輪しているのを見て笑っていたけれど、まさか自分がするとは思わなかった。
そのまさかと過信しているのがいけない。
けれどコースの2周目には馴れてきて、スピードを上げ始めた。
今度はカーブを減速無しで曲がったために大きく膨れてブレーキを踏まれてしまった。
ゆっくりゆっくり!助手席で教官が喚いている。
それで初めて仮免で路上に出たときのことを思い出した。

仮免をとって教習場の外に出られるのが嬉しくて、どんどんスピードを上げていったら「停まりなさい」と叫ばれた。
「ここは何キロ制限ですか?」「40キロです」「今何キロ出ていましたか?」「60キロです」
生まれて初めてのスピード違反は仮免で。
幸い捕まらなかったからよかったけれど。

検査結果は、まあまあ。
今の年齢にしては優れているけれど、50代よりも少し劣っているという評価。
運転席の椅子が合わなかったのよと言いたいのをがまん。
数年前に受けたときには、30~50代の範囲内だったのに。

最初に免許をとった20代の頃には、大きなセドリックという日産車に乗っていた。
当時その車には、体に合わせて座席を調節できる機能がついていなかった。
座布団や背もたれを使用した。
家には車はそれしかなかったから、外から見ると無人自動車のようだとからかわれた。
ステアリングの下から覗く形での運転で、外からドライバーは見えない。
それでも運転するのはなんの苦もなかった。
今は車になれる事に時間がかかる。
その差はけっこう大きいと思う。

それとあまりにも高齢ドライバーと世間からプレッシャーかけられるから萎縮する。
ただ、自分がどのくらい衰えているのかは、徐々に進行しているため自覚出来ないことが問題なのだと思う。
器械の検査で数値にして見せられると、納得できる。

夜間視力の検査は、眩しい光が2つ見える。
その間から徐々に対象が見えたところでスイッチを押すというもの。
この検査の意味がわからず、隣のおっさんは喚いていたのだ。
対象物は眩しい2つの光の間から現れるから、なかなか見えない。
かなり近づいたところでやっと見える。
おっさんは2つ光が見えると喚いている。
だーかーらー、光を見るのではなく、光の間を見るのよと説明したいけれど、自分のことに忙しくてままならない。
こんな時、猫なら瞳孔を細めて見られるのにと思った。
猫の瞳孔が縦なのが怖いという人もいるけれど、あれだったら便利なのに。


















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