2014年10月5日日曜日

今時の若い人たち

11月2日(日)横須賀芸術劇場で、関東学院大学オーケストラの定期公演が催行される。
まだ1ヶ月前だが、スケジュールの関係で今日練習に行ってきた。
この大学オケは、私たちの「古典」のメンバーのNさんとSさんが指導者なので、私も毎年定期に参加させてもらっている。
今年はブラームス「交響曲第4番」
このオケが出来た当初は殆ど管楽器もいなくて、まさかこんなに立派なオーケストラとして成長するとは思っていなかった。
それでも毎年序々に大曲に挑戦していく内に、すっかり力を付けてきた。
ちなみに、去年はチャイコフスキー「交響曲5番」だった。
これはとても成功だった。

今年のブラームスはやはり生徒達にとってはかなり手強い曲。
訊いて見ると、中々手こずっているらしい。
ブラームスは変に技巧的ではないが、やはり曲の奥行きが深くて、それなりに複雑になっているから、よく理解した上で弾かないと、なにがなにやらさっぱり分からない。
特に内声、第2ヴァイオリン、ヴィオラは楽譜を見ただけでは、?状態らしい。

夏に合宿があって、そこでみっちり鍛えられたそうだから、一応形はついている。
今年初めて楽器を始めた人や、入学してから初めて3年、4年目なんて人達が、この難しい曲を弾くのはさぞ大変だったことと思う。
それを指導するのも、並大抵の事ではないと思う。
全員の忍耐と情熱がないと、ここまではできあがらない。

今日もお馴染みの校舎に多少緊張して入っていくと、相変わらず明るい生徒達から歓迎された。
毎年来て思うのは、雰囲気がすごく優しさと気配りに溢れているということ。
初めて来た時は、その礼儀正しさにビックリした。
しかも、それが自然な形であふれ出る感じなので、これはこの学校の伝統だと思う。
いまどきの若い人は・・・・というけれど、ここの若者達は本当に嫌味がなく、就職率も非常に高いそうなのも頷ける。

私は若い頃、とても生意気だった。
世界は自分のためにあるような、自分がいないとオーケストラはたいそう困るだろうくらいの意気込みで。
その後、私がいなくったって地球の自転はとまらないことに、嫌というほど気がつかされた。
たかがちっぽけなヴァイオリン弾きの1人がいなくても、もしかしたら、いない方が上手くいったかもしれない。
生意気は悪いことではないけれど、こんなに素直な人達を見ていると初めからこうだったら、自分も周りもどれほど楽だったかと思う。
今時の若い人は、戦中、戦後の大変な時期に歯を食いしばって生きてきた私たちの親の世代をしらない。
国中が貧乏で親が必死だったから、私たちもずいぶん緊張していたような気がする。
その時代を経て安定した時期に生まれ育ったのが、今の若者の優しさや穏やかさに反映されている。
少し羨ましいような、悔しいような。
























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