2015年1月13日火曜日

ピーカン

「スキーはどうでした?」と訊かれて「もう、最高!低気圧が来てるというから吹雪を覚悟していたのにピーカンで」
「そのピーカンという言葉の語源知ってますか?」
これは今朝の知人との会話。

日本語俗語辞書にはこう書いてあった。

ピーカンとは快晴のことで、もともと映画業界が撮影時に使っていた言葉である。ピーカンの語源は快晴の空がタバコのピース缶の色に似ていたという説、快晴の日はカメラのピント合わせが多少曖昧でも完全に合うことから『ントが全』を略したとする説、単純に太陽の光が「ピーンと届いてカンカン照り」を略したという説など様々だが正確なことはわかっていない。

知人曰く

ピーカンとはピンカートンのこと。
オペラ「蝶々夫人」のピンカートンから派生。
そう言えばアリアに「ある晴れた日に」があったっけ。

Wikipediaには



ほう、これは面白い。
いつもスキー場で何気なく使っている言葉。
わあ、今日はピーカンだ。
日焼けしないようにしなくちゃ。なんて。

語源はともかく、最初に使った人がなにを考えたのか、それがどんな風に伝播していったかを考えるのも面白い。
今、テレビなどの影響で業界用語が一般の人にも使われているけれど、私はあまり好きではない。
こう言う言葉は現場での隠語としてあるべきで、表に出てしまうと急に安っぽくなる。
隠語はその世界でひっそりとしているから面白いのであって、お日様に晒すものではないと思っている。

オーケストラに入った時、急にそういう言葉を覚えて面白がって使ったりしたけれど、やはり現場でのやりとりのためだけに使うから粋なのであって、生半可に使われたら野暮ったくなる。
いまどき、寿司やで「むらさき」なんて言う人はいないけれど、少し前まではよく聞いた。
「むらさき」「あがり」なんて言う言葉は今聞いたら知ったかぶりがあ、なんてバカにされそうな気がする。
普通に「おしょうゆ」「おちゃ」と言ったほうが良いと思うけど、いかがでしょうか。

それでもかなり一般に定着して、例えば囲碁の世界での「一目置く」とか「布石」とかはもうすっかり普通に使われている。
言葉は生き物。
(読み返してみて、これは隠語とは言わないかと思った。こういうのはなんていうのかしら)

ところで、このページ。
コピーした部分の文字が大きいのはわかるけど、私が入力した字も途中まで大きくて、その先はいつもの文字になっているのが不思議。
しかも灰色の陰までついていて。













2 件のコメント:

  1. 「ピーカン」ってそんなことばから来てるんですか。(メモメモ) でも最近のひと、蝶々夫人の旦那様の名前知っているひともすくなそう。  最近20代の同僚と話していて、彼女たちが「小泉八雲」を知らなかったのに驚きました。英語の教科書に載ってたじゃない!、って思って。日本語も世代によって通じないなあ、と思う今日この頃です。

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  2. 浅草オペラの頃からの由来のようですよ。
    但しどれが正しいのかはハッキリしませんが。
    こういう雑学を知っているからと言って、それがなんだと言われると返答に困りますが、ちょっと楽しいですよね。

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