2015年1月19日月曜日

やっと寝床コンサート

去年から切磋琢磨の「兵士の物語」
切磋琢磨してもどうしても完璧にはいかないけれど、とにかく人前で弾いてしまおうというので実現した「寝床コンサート
「雪雀連」メンバー並びに出演者の知り合い、元生徒などが集まった。

我が家のレッスン室が意外と広いことを発見した。
イスが25脚、並べてもまだ余裕があるということは、食べ物の乗ったテーブルがなければ30人はいけるということなのだ。
もっと荷物を片づければ後5人くらいはなんとかなる。
「寝床コンサート」をこれからも出来るかも知れない。
落語家を招いて家庭寄席なんかもいいかもね。
これはギャラが発生するから、会費を頂かないとだめかもしれないが。

今日のは無料。
お土産はありませんが、一献さしあげるので、我慢して聴いて頂く。
演奏はまあまあ、上手くいったと思う。
怪我をした指も、本番に合わせたかのように、痛みが消えた。
やはり人前で弾くのはとても良いことで、練習だけダラダラやっていたときとは全く違う。
大きなホールで弾くのと、我が家での演奏とではリラックス度が違っても本番は本番。
いざとなるとちゃんとまとまるものだと、自画自賛。
弾いていてとても楽しかった。

もっと楽しかったのは、終ってから。
「雪雀連」の名物男の青ちゃんとクラリネットのUさんが、初対面なのに意気投合、落語談義がはじまった。
2人ともやたら落語に詳しい。
ちょっと席を外していたら、いつの間にか2人で5代目古今亭今輔の話をしているので、おや?と思った。
私の印象では、U先生は超まじめな堅物だったのだが・・・
おやまあ、落語好きが集まってしまったか。

私は子供の頃から落語が好きで、今でも「孝行糖」の口上をすっかり覚えている。
志ん生の「火焔太鼓」なんかは、何回聴いても飽きない。

落語も真打ちと若手では雲泥の差がある。
それは「間」
若手の噺は、とにかく先に進んでしまって、聞き手が笑おうと思うタイミングが保てない。
志ん生などは、えーと言ったきり、話し出さないのでどっとくる。
そこの計算が実に上手い。
そして笑いをとってから「まだな~んにも言っちゃあいませんが」と、ここで又どっと湧く。
もう笑いのツボをおさえているから、そこからはなにを話しても面白い。
若手はその「間」をとることができない。
とにかく噺を進めようとして空回りしているのを見ると、可哀相になる。
客が笑う前に先にいってしまうから、どんどんつまらなくなって自滅。
演奏もそれは一緒で、フレーズ毎にきちんと終ってから先に行かないと、ただただ「早くてお上手」で終ってしまう演奏が実に多い。
特に学校出たての若者は指は良く回る、しかし聴いていて面白く無いのは、フレーズが立体的に浮き出してこないから。
ひとつの箇所が納得できてから次の段階に進まないと、ほんとうに音楽がつまらなくなる。
私自身、若い頃は早く弾きたくて、勢いに任せてかっ飛ばしていたものだった。
最近は、客席に向かって話しかけるように弾こうと思っている。
そうすると、たしかに手応えが違う。
客席から肯定のオーラが出て来ると、弾いていて楽しい。

今日の「兵士」も変拍子の連続だったのに、少しもそんな風に聞こえなかったと、お褒めの言葉?を頂いた。
練習を積んだので、お互いに良く分かって、危険な箇所もあったけれど、慌てることはなかった。
練習に沢山付き合って頂いた、お2人に感謝!
室内楽って、こう言っちゃあなんだけど、聴いているより弾いている方が何倍も楽しい。
浄瑠璃を語りたがる大家さんの気持ちが、良くわかる。





















2 件のコメント:

  1. 落語ですか。そのうちnekotama様のところで寄席開いたりして。そのときは是非お誘いいただきたく。
    うちの兄のひとりはもうなくなってますが落語が好きで、CDがたくさん残っています。
    (円生のシリーズとか) 聴いてみようと思います。

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  2. nyarcilさまもおさそいしようかと思ったのですが、初っぱなから「兵士」ではショックが多過ぎるかと思いました。
    円生フリークは沢山いますね。お兄様はいやー、ご趣味がよろしいようで。

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