2015年1月17日土曜日

すったもんだ

明日18日午後2時、nekotama家でストラビンスキー「兵士の物語」が漸く日の目を見ます。

去年、音楽教室の新年会で、ピアノのkさん、クラリネットのUさんと何かアンサンブルをしようと盛り上がり「兵士の物語」が浮上、その後練習を始めてみたものの中々本番に載せる機会がなく、いたずらに練習のみ1年が経ってしまった。
その間ずっと練習していたわけではなく、時々思い出したように集まったが、なんだか意気が上がらない。
しばらくブランクが続いたけれど、このままいつまでも練習のみの状態では締まらないことこの上ないから、どんな機会でも良いから本番に持ち込もうというので、狭いけれど我が家のレッスン室を提供しようと言うことになった。

名付けて「寝床コンサート」
落語の「寝床」・・・大家が店子に無理矢理、浄瑠璃をきかせる・・・をもじって。
私にはわんさと遊び友達がいる。
スキーの仲間の「雪雀連」
その連中に来てもらって、20分ほど耳を塞いでいれば悪夢は過ぎ去るし、その後一献差し上げるからと脅迫。

この曲、全編通して変拍子と不協和音の連続。
曲の内容は
休暇でふるさとに帰る兵士が、途中で出会った老人にだまされて、金儲けの方法を書いた本と自分のヴァイオリンを交換する。
この老人は悪魔が化けた者だった。
老人の家に招待されて三日間泊まるのだが、それは実は3年だった。
ようやく故郷に帰ると、婚約者はすでに他の男と結婚していた。
兵士は「金のなる」本を元に商売で成功をおさめ、金持ちになるが心は満たされない。
女商人を装った悪魔が現れ、ヴァイオリンを売りつける。
兵士は旅に出る。
噂で王女が病に伏せっていて、その病気を治した者は王女と結婚できるという。
城に軍医を騙って入り込み、王女の前でヴァイオリンを弾く。
王女は目覚めて踊り出す。
悪魔が初めて悪魔の姿で現れ、2人の周りを踊り狂う。
悪魔は、国境を越えれば2人は破滅すると脅す。
構わず王女を連れて兵士は国境を越えて、悪魔の手に落ちる。

ロシアの民話を元にしている。

この曲本来は七重奏曲。
打楽器のスネア、トランペットなどの金管、クラリネットなどの木管、ヴァイオリンなど。
面白いのは、弦楽器、木管楽器、金管楽器それぞれの高音と低音の楽器を用いていること。
ヴァイオリン、コントラバスと言う様に。

私たちが弾くのはピアノ、クラリネット、ヴァイオリンのトリオの編成になっている。
長さも七重奏の半分くらい。

最後の追い込みの練習が昨日のはずだった。
ところが開始寸前、クラリネットのUさんからメールが入った。
実家のお父様が倒れて、群馬まで帰るとのこと。
ピアノのkさんと2人、呆然となった。

本番に向けて気分が上り坂だったので、急にそれを遮られると行き場を失ったパワーが反対側に回り込んでくる。
気が抜けたようになって、2人でお茶を飲んでお終いになった。
珍しく私も無口になり、他の曲を弾こうかと話し合っても、いつもの勢いが戻らない。
楽譜は明日のために段ボールに詰め込んで、急になにがどこにあるかはわからない。
なにを弾こうかも頭にあがらない。
困った。
いっそのこと、音楽無しの宴会にしてしまおうか。

その後Uさんから再びメールが届いた。
お父様は小康状態となってお家に戻ったそうで、明日の本番は決行となった。
丁度指の怪我もあって、これは演奏して生き恥を晒すなという啓示かとも思ったけれど、演奏のお許しが出たようだ。

指もあと一日あればたぶん大丈夫。

雪雀連メンバーのみにお知らせしたけれど、聴きたいと思われる方はご連絡下さい。
部屋が狭いので、あまり多人数だと入りきれなくなる可能性もあり、イスも足りないかもしれないけど、なんとかなるでしょう。






















2 件のコメント:

  1. 兵士の物語って、なんか怖いような、ロシアの昔ながらの妖怪が出てきそうなお話ですね。どんな曲なのかしらん、と思ってしまいました。 そのうちCDか何かで聴いてみたいです。

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  2. 変拍子に次ぐ変拍子。
    不協和音の連続。
    でも、とても良い曲ですよ。
    you tubeに沢山出ていますから、それでご覧になってもいいかと。
    フランス語の語りつきとかですから、語学に堪能な方は面白でしょう。

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