2015年1月23日金曜日

虚脱状態

張り切って「寝床コンサート」を終ったら、虚脱状態になった。
刺激が強すぎたか。
ストラビンスキー「兵士」は、変拍子が面白かった。
次々に拍子が変わるので、油断も隙もない。
網の目のように組み合わさっているリズムと不協和音の楽譜を繙いていくと、きちんと形が見えてくる面白さはパズルを解くようで、頭の体操としては楽しく、しかもかなりハードだった。
不協和音の中から旋律が浮かび上がってくると「おや、そんなところに隠れていらっしゃいましたか。早く出ていらっしゃい」と言いたくなるが、フィンガリングが複雑で中々上手く弾けない。
不協和音の中から、旋律線を出すのに苦労した。
こういうの好きだなあ。

現代音楽は古典に比べて様々な試みがされているけれど、ベートーヴェンや特にバッハ、モーツァルトなどは中々越えられない。
人の心の中には、様式美にとらわれる感情が強いからかもしれない。
でも古典だって当時は現代音楽。
私の好きなエマニュエル・バッハは、今でも素晴らしく斬新さを感じる。
当時の人々が、熱狂したというのも頷ける。
大バッハよりも人気があったらしい。

慣れ親しんだ秩序から脱却するのは、けっこう難しい。
変拍子は、絶えず反射神経を研ぎ澄ませておかないと、間違える。
うっかりすると、あっと言う間に落ちる。
1度落ちると這い上がるのが難しい。
ストラビンスキーを弾いている間は、雀を捕らえようとして緊張している猫的状態だった。

ストラビン・・・・スキー
スキーも同じで、斜面の状況、雪質が刻一刻変わる。
気温や風の向きや、様々な気象条件で、あっという間に変化するゲレンデの状態が面白い。
私はやはり、常に変化しているものが好きなようだ。
易しそうなゲレンデであっても、雪の下に氷が隠れていたり、コブが突然現れたり、状況に依って滑り方を変える。
そういう面白さ、それとスピード感。
音楽との共通点は沢山ある。
自分の好きなものをむりやり結びつけて、これにてお開き。

















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