2016年10月1日土曜日

修善寺へ

ロンドンアンサンブルのピアニストの美智子さんと、その夫であるフルーティストのリチャードさんが滞在している間に温泉にでも行こうというので、明日から修善寺温泉に行ってきます。
もう一組、高齢のご夫婦が一緒で5人でのドライブ。
私は運転手なので、二組のご夫婦の間で小さくなってないといけない。

修善寺というと思い出すのは、昔見た映画「修善寺物語」

時は鎌倉時代、修善寺に夜叉王という面つくりがいた。
彼には二人の娘がいて、妹娘の楓は心優しく平凡な暮らしを望み、父の弟子と結婚する。
それに反して姉娘の桂は、平凡な生活をきらい、玉の輿に乗ることを夢見ている。

鎌倉幕府の2代目将軍頼家は夜叉王に、自分の顔に似せた面を打つように依頼した。
しかし何度打っても、どうしても面に死相が現れてしまい、夜叉王は面を完成することができない。
頼家が夜叉王に面の催促に訪れたとき、姉娘の桂は死相の現れた面を献上してしまう。
桂は頼家の妻となったその夜、源実朝を将軍に据えようという野心の北条時政が頼家を襲う。
頼家は非業の死をとげ、頼家の身代わりになろうと頼家似の面をつけた桂もまた瀕死の重傷を負って父の夜叉王の家にたどり着く。

夜叉王は面に死相が現れたのは自分の腕が未熟だったからではなく、名工の霊感がそうさせたのだと悟った。
そして死に瀕して苦しんでいる娘の表情を写し始める。

ちょっと怪しいけれど、こんなストーリー。

筋書きはえぐいけれど、まだ年端もゆかぬ子供だった私が非常に感銘を受けたのは、岸恵子の美しさだった。
ほかの俳優さんは誰だったか覚えていないのに、岸恵子だけは良く覚えている。

もう一つの修善寺にまつわる思い出は、大学時代のオペラの合宿。

外山雄三先生の指揮で「コジ・ファン・トゥッテ」
モーツアルトの背徳的なオペラを学生の教材にするのもなんだけど、筋書きについて固いことを言わなければ、素敵に面白いし、歌もすてき。
大好きなオペラを弾くのは楽しかったけれど、外山先生がちょっと好色そうで癇癪もちそうで怖いななんて思った。
ほんとのところは全くしらないけれど。

伊豆は以前美智子さんと東伊豆の海沿いに遊びに行っているけれど、修善寺は山の中、海の方の開放的な感じではないと思う。
とにかくお年寄り連れのドライブ、気をつけて行ってまいります。
まるで自分は年寄りではないような書き方ですねえ、これは。



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