毎年忘年会とコンサートを兼ねた「雪雀連」のイベントがある。
去年までは門前仲町の小さなホールを借りてやっていたけれど、今年はその近所の美味しい焼き鳥屋さんが引っ越してしまったので、河岸を変えようということになった。
このことでもわかるように、焼き鳥屋によってコンサート会場が決まるのだ。
去年はその焼き鳥屋さんが引っ越したことをしらないで、コンサート後の宴会をそこですることになっていた。
当日世話役の青ちゃんが文字通り青くなった。
「おい、あの店なくなっちゃったよ。どうするこの後」
知らないよ、大体当日営業しているかしていないか確かめたらどうなのよ。
結構な人数になるのにお店に予約も入れず、もしほかの宴会が入っていたらと、考えなかったのかしら。
ことほど左様に、いい加減なのが「雪雀連」の伝統。
しかたがないから、近くの飲み屋に会場は変更になったけれど、そこは悲惨なくらいまずくて、今年は焼き鳥屋のおかげで会場変更となった。
いろいろネットで物色、渋谷付近でここならというところを見つけて下見に行くことになった。
下見と言うのは飲み会の体の良い口実で、ネットの情報から中々よさそうだからほとんど決定ということになっていたのだが・・・
また青ちゃんから電話が。
今日見せてもらいに行く約束をしていたのに突然時間を変更してきた上に、いろいろ話していたら使用料がどんどん上がっていったという。
「だめだ、あれは、どこかいいところはないかね」
話しているうちに、それではnekotama家を貸しましょうということになった。
我が家は演奏者が入ってしまうと、お客さんがゆっくりできるスペースはトイレくらいしかない。
以前、酔っ払いがパソコンに寄りかかって私から激怒されたことがあったくらい、スペース的には貧弱。
ただ、時間の制約や食べ物飲み物に不自由はない。
いつものお花見に、演奏がつくというだけ。
うちは階上に店子さんが入っているから野放図に騒げないけれど、その店子さんを引きずり込んでしまえば何の問題もなくなる。
お花見の時にはお料理じょうずな店子さんが一品差し入れてくれた。
青ちゃんが、その店子さんが美しいと言っていたから、目の保養をさせてあげられるし。
それはいつも私たちと付き合っていれば、ほかの女性はみんなきれいに見えるというもの。
そんなわけで、今年の忘年会は我が家でということになった。
いつか落語家を呼んで落語会を催したいと思っているのだけれど、なんせ部屋が狭すぎる。
採算が合わないから真打なんて呼ぶのは夢のまた夢。
二つ目だってどうだか。
なんなら前座見習い、それも無理なら大学の落研。
それもダメなら私が「孝行糖」の飴屋の口上くらいはできる。
孝行糖の口上を「ちんねん」こと作曲家の故近衛氏の前で演じたら「女にしておくのはもったいない」と言われた。
なぜ口上ができると女にしておくには云々になるのか意味不明だったけれど。
会場が決まったお祝いをしようと会長の山田氏が言い出した。
口実はなんでもいいので、5人ほど集まってビヤホールのライオンで祝杯?を上げた。
会長は間もなく米寿を迎えるというのに、えらく元気で、私たちの中で一番元気に見える。
青ちゃんが会長に向かってしみじみと言う。
「僕はあなたに会って、本当に楽しい人生だった」
本当に私たち全員、楽しませてもらった。
会長は遊びの計画から実行まで、疲れを知らない行動力で皆を引っ張ってきた。
記憶力や好奇心は若者以上。
スキーの達人。
日本の調律会の大御所として優れた裏方さんに贈られる、日生バックステージ賞の受賞者でもある。
12月末我が家のレッスン室は阿鼻叫喚の坩堝となり、奇怪な音がご近所に鳴り響くかもしれない。
本当のところ、音は外部には漏れないけれど、居住者には一時的に避難してもらうか又は坩堝の中に入ってしまうか、これから選択を迫ろうと思っている。
さて、大騒ぎの前に静けさをもとめて北軽井沢に行ってまいります。
森の中で静かにしている自分と、大騒ぎしている自分と、はて、どちらが本当の自分なのか・・・抱かれている俺はだれ?抱いている俺はだれなんだろう?わかります?これ。
おわかりなら落語研究賞を贈ります。
と、いうことになったのですね!?またまたお世話になります。相変わらず皆さん良い調子ですね!
返信削除良い調子?調子良い?意味が変わりますが、まあ、そんなことは気にしないのが「雪雀連」です。そんなわけでお待ちしております。
返信削除忘年会お招き本当にありがとうございます。
返信削除お世話になってよろしいのでしょうか。
青ちゃんや山田さん皆さんで会うと良い調子になってサクサクと話が進むと言う意味なんです。言葉が少なくてごめんなさい。��
こちらは花の二重唱やロッシーニの猫を考えてます。
メンデルスゾーン、頑張って下さい。