2018年7月31日火曜日

個展

昨日見に行くはずだった高木さんの個展、体調が悪くて行かれなかったので今日、覗きにいった。
日中1番温度の高い2時ころなので、容赦なく照りつける太陽にクラクラ。
それでも昨日よりは体調が良い。

銀座三越と松屋近くの画廊で、木村屋も近くだから手土産はアンパン。
帰宅してから自分の分を買い忘れたことに気がついた。
う~、残念。
キムラヤのアンパン食べたいよ~!

アンパンはさておいて、素敵な作品が並んでいた。
特にマーブリングという手法の作品はとても綺麗。
水に糊を混ぜ、其の上に絵の具を落とし、出てくる模様を紙に写し取るというやり方らしい。
私は絵画にはとんと造詣が深くないから、ふーん、と感心して聞いていた。
自然にできる模様かと思いきや、これほどキリッとした模様になるのは本人のテクニックの為せる技でしょう。
すごいなあ、色の感覚も洗練されていて一枚ほしかったけれど、私は今貧乏なので買えないかもしれない。
楽器を背負っていったので、なにか?と高木さんに訊かれたから「売り歩いているの」と言うと冗談だと思ったみたい。

貧乏なので本当に楽器を売りに行った。
まあ、それは半分冗談半分本当。
以前から持っていてほとんど弾いたことのない楽器。
数十年前に近所の人から頂いた。
その時点でニスが溶けて、それをサンドペーパーかなにかでこすったような悲惨な有様。
弾くとキーキーと金属音。
はて?ヴァイオリンの材料は木ではなかったかしら。

動物がホームレスになってさまよって、怪我や病気になってお腹をすかせて・・・みたいな感じで。
それでもしっかりした造りで、ドイツの製作者の名前が書いてあるから期待して鑑定してもらったら、ドイツの量産品で、それはもう安い安い。
それでは売る程のこともなく、家で飼ってあげよう。
いや、楽器だから時々弾いてあげよう。
お金持ち計画第1弾は大失敗。
わざわざ暑いところありがとうございましたと、社員打ち揃ってエレベーターまで見送られて、尻尾を巻いて帰ってきた。

実は私の今演奏している楽器の写真のコピーを持っていったら「これはうちから出た楽器ですね」と鑑定士に大喜びされた。
こんなところで古巣がわかって、めでたい!
今日は持っていかなかったから「ぜひ持ってきて見せてください」と言われた。
この写真はある図鑑に載っている。
見せてくださいと言われても、綺麗にしてから持っていかないと叱られそうで。

最近亡くなった佐藤弦楽器の佐藤さんから「この楽器は良い楽器ですから大切にしてください」と言われたのに、先日も他の楽器やさんに調整してもらったら「ちょっと綺麗にしてもいいですか?」と訊かれるくらい。
故鳩山寛さんが「まったく女ってやつは自分の顔ばっかりきれいにして」なんて言うのを聞いたことがあって、私は自分の顔も綺麗にしないけどなんてお腹の中でつぶやいたこともあった。

汚くしているのは家も・・・なんて自慢気に言うことではないけれど。
台所のシンクから水漏れしたので、明日交換の工事をする。
シンクやガス台を片付けて収納庫の中身を取り出してと、大童。
思いがけないものが出てくる。
わけのわからないものや、忘れていて使っていないものがゾロゾロ。
一番嬉しかったのはウイーンで買った、モーツァルトのリキュール。
それとレミー・マルタンの瓶。
時々深夜に、ちょっとお酒が飲みたくなることがある。
日本酒でもビールでもウイスキーでもなく、そういうときにはブランデー。
ブランデーの安物は美味しくないから、やはりレミー・マルタン級のものが飲みたい。
でも最近は貧乏で買えない。
そこで隠匿物資からブランデーが見つかったのは非常にラッキーなのだ。
うふふ、これは良いものが見つかった。

お金持ちだったらレミーごときで欣喜雀躍はしない。
貧乏だからこその幸せ。
私は本当に安上がりな人間なのだ。

以前レミー・マルタンどころか、聞いたこともないような超高級なブランデーを頂いたことがあった。
競走馬を何頭か持っているようなお金持ちさんからで、柄に馬の顔のついた銀のスプーンやお皿なども頂いた。
その高級ブランデーはまだ開けていない。
そんなものを飲んだら口が曲がってしまいそうで、人生のここ一番というときに飲みたい。
けれど、そんな時期が巡ってくるかどうかわからない。
待っているうちに終わってしまうかもしれない。
それはそれで平穏無事ということで、中々良い人生だったと振り返ることもできるかもしれない。


















2018年7月30日月曜日

断捨離

銀座の画廊で個展が開かれて、今日はオープニングパーティーがあるというので参加するつもりだった。

 高木紀子 個展   PREGARE Ⅱ

  7月30日~8月4日 
  枝香庵Flat  中央区銀座3-3-12銀座ビルディング7F
            11:30~18:30(最終日は17:00まで)

高木さんはヴィオラ奏者のFUMIKOさんの友人。
エキゾチックな幻想的な作風。
素敵な絵を見るのと、FUMIKOさんが演奏するのでそれを聴くためでもあった。
ピアノのSさんとOさんと約束をして夕方のパーティーの間に合う時間に待ち合わせたのだが、あまりの暑さに多少具合が悪くなってしまった。
体がゆらゆらして気持ちが悪い。

私は暑さに弱く、去年は数回熱中症になった。
今年も暑くなり始めた頃、目がさめるとどうもおかしいということが数回。
こころして水分補給もしているし、欠かさずクーラーを点け適度な運動睡眠も摂っているはずなのに。
それで今日は外出を控えようと思い、予約キャンセル。
明日改めて出かけることにした。

明日午前中、筋トレに行くつもりでいた。
パーソナルトレーナーは元格闘技の選手というのかな、闘士というのかな?とにかく格闘していた人で、頭の天辺の髪の毛をツンツンと逆立てた若者。
筋トレが仕事でもあり趣味でもあるというので、全身筋肉のおにいさん。

いうなれば人間の中でも最も強い種族にあたると思うのに、なんと40度の熱を出して明日の予定キャンセルしてくださいとメールがきた。
若いし体力あるから、熱もはんぱなく出るのかもしれない。
私なんざあ自慢じゃないが、もはや熱も出ない。

明日筋トレをしてから出かけるのは辛いかもしれないと思っていたので、休みになってちょうどよかった。
銀座へいくのにはもう一つ理由があって、使っていない楽器の整理しようという目的。
そのために価格の査定をしてもらう。
楽器を買うときその前に使っていたものを下取りに出して、金額のたりない分上乗せして買う。
そうやって徐々にランクを上げていく。
だから前に使っていたものは残らないけれど、私は子供の頃に近所の人から頂いた物があった。
それはニスが熱かなにかでどろどろに溶けてそれが固まって、無残な様子のヴァイオリンだった。

あまりの外見と音がキンキンと甲高いので、弾く気になれず放置していた。
ずっと我が家の押入れで眠っていたのだった。
しかし、それでは可哀想なので、ある時、行きつけの楽器工房でニスを塗り替えてもらった。
急がないと言ったので結局その工房の楽器ラックに3年以上ぶら下がったままになっていた。
やっと出来上がってきたそれは、やけに赤いニスでピカピカにいかにも安物でございと白状しているような有様。
音は相変わらずキンキンと金属的。
それで又押し入れに放り込まれて、それ以来数十年。
最近やっと外に出してきたけれど、音が落ち着いてきたのにびっくり。
もしかしたらスペアに使えるかもしれない。

数年後には私のヴァイオリン弾きとしての能力は消滅すると思うので、取っておいてもむだ、誰かに弾いてもらいたい。
楽器は音をだしてこそのものなので。
あとはヴィオラが2丁。
これも安物だけれど中々良い音が出る。
サイズが小さめだから、アマチュアオーケストラの人などにはもってこいの物。
どれも使っていないものなのに、いざ手放そうと思うとどうしても未練が残る。
売ってしまってから後悔しないだろうか。
キンキンするヴァイオリンをしばらく弾いてから、今メインに使っている楽器に戻ると、やはりホッとする。
だから取っておいても無駄なのはわかっている。
弓も1本処分するかどうか迷った結果、これは取っておこう。
断捨離は難しい。
特に楽器は家族みたいなものだから。






















2018年7月27日金曜日

下山

北軽井沢の緑を後に、下へ降りてきた。
出かけたのは今週の月曜日。
都内は猛烈な暑さで、熱中症の救急搬送が続いたような日だった。
北軽井沢はいつもの年なら朝晩肌寒いほどなのに、私が到着した日は汗ばむほどの暑さ。
それでも天国のようだった。

今朝山を降りて覚悟して都内に入ったけれど、案外暑くなくて良かった。
曇り空で日差しが弱かったせいでもある。
思ったより湿度も低い。
北軽井沢は木が多いので、けっこう湿度が高い。
昨日の朝森の中の遊歩道を散歩していたら、小さな蛇に出会った。
私は蛇がものすごく苦手。
その蛇は黒っぽくて小さく、草の陰を潜って滑るように去っていったので全身を見なかったせいか普段よりも怖くなかったけれど、危うく叫び声を上げそうになった。
北軽井沢のこの別荘地で蛇を見たのは初めてだったので、気温が高くなったせいかしらとちょっとがっかり。

家主のノンちゃんに別れを告げて車を走らせると、窓から入る風はクーラーより気持ち良い。
地場産野菜をお土産に買う。
大きなキャベツ100円、とうもろこし100円、大きなトマト10個入りの箱が750円、スイカ丸ごと1200円。
スイカは4分の1にカットして近所におすそ分け。
キャベツやトマトも一緒に。
時々調理されて戻ってくる。
産直で見てくれはたいしたことがなくても、すごく新鮮で美味しい。

毎朝森を散歩してこの野菜を食べて、窓から森の木々を眺め、夜は仲間とお酒をのんで、幸せな5日間だった。

車を運転しながらふと気がついた。
いつもなら目がショボショボするのに、全くクリアに景色が見える。
これは毎日遠くを眺めていたせいかしら。
しんとした森のなかで、まるで緑色の深海に潜っているような気分になる。
車を運転していても、まだ穏やかな気分が持続している。
瞑想しなくても効果があるらしい。

夜になって窓のシャッターを下ろすと、時々小動物が当たる音がする。
初めてその音を聞いたときには驚いた。
あの音はいったいなに?と訊いたら、主にリスだそうだ。
それ以外にはし~んとしている。
外は真っ暗。
長い夜が始まる。
夜遅くまで明るくて人が動いている都会のようには暮らせない。
1番近くのコンビニも、車でないと行かれない。

夜明けの森は息をのむほど美しい。
すこし明るくなってからしばらくすると、木の間からキラキラと陽が差してくる。
この1番美しい瞬間に散歩をする人に会わないのはどうして?
クマが出るから?
熊よけの鈴を持って散歩するのも億劫なのかもしれない。
せっかくの静かな森にうるさい音を響かせたら、白い目で見られそうだし。











2018年7月26日木曜日

猫屋敷

先日もお世話になった追分のKさんの家を訪問。
今までKさんの家に行ったことのないお隣のOさんとFさんとノンちゃんも一緒に行くことになった。
北軽井沢から山を下ると下界は暑い。
今年は北軽井沢もけっこうな暑さだけれど、それでも軽井沢よりは涼しい。
午前中Kさんの家の猫をちらっと見てから、直ぐ側にある蕎麦屋のきこりで昼食の予定。

私はいつも18号線を走って行くのだけれど、他の人達は北軽には何十年というベテラン。
山道を抜けていくことにした。
道案内をしてもらって、車が行き違うのもやっとの狭い道をくねくねと走る。
山はすっかり夏の顔で、木々の緑が濃い。
新芽や若葉のときと違って、両側からずしりとのしかかってくる。
Kさんの家の近くまで行ってから少し道に迷ったので、思ったより時間が遅くなって到着した。
K家の猫は全部で5匹。
全部拾われて来て、今は幸せな子たち。
さんざん苦労してきた話を聞くと涙がでそうになる。
みんないい子で苦労した過去を見せないのは、Kさんが猛烈に愛情を降り注いでいるからなのだ。
世の中に猫好きは多いけれど、ここまで世話ができる人は少ない。

ひとしきり猫たちを愛でて、目的の蕎麦屋へ。
きこりというお店でエビおろしそばを食べる。
冷たい蕎麦に大きな海老天とズッキーニの天ぷらが載っている。
その上からつゆをかけておろし大根を載せて食べる。
これは私の大好物だけど、量が多い。
連日の食べ過ぎに追い打ちをかけて。

今朝のノンちゃんの家の朝食は、これでもかというほどの野菜たっぷり、それに大きなソーセージ2本、チーズやマーマレード。
それにパンとバター、コーヒー、スイカが出ておしまい。
私より10歳くらい年上のノンちゃんがペロリと平らげる。
やはり並の人ではない。
足が弱っている以外、頭も話もしっかりしている。
好奇心もたっぷりで。

今日の午後は所用があって早めに帰ることに。
往きはずいぶん時間がかかると思ったけれど、帰り道はあっという間。
いつも思うけれど、往復の時間は往路のほうがずっと長く感じる。
今日は往路は迷子になったから多少時間がかかったけれど、それにしてもたぶん10分も違わなかったと思う。
それなのに大変な時間差のように感じる。
期待する気持ちと終わってホッとした気持ちでは、たとえかかった時間が同じでも感じはずいぶん違う。
時間というのは面白い。

午後の訪問客は「ルオムの森」のオーナーAさん。
彼女はとても有能で、キャンプ場の切り盛りから私達のかかえる問題のサポートまで、種々解決してもらえる。
各種の手続きの書類作成や、庭の木の手入れの問題についての解決策・・・例えば庭木が倒れそうとか、枝が電線にさわっているとか、そんなことを解決してくれる人材を探してくれる。
私は感心して側で口を開けて眺めている。

北軽井沢はここの自然が好きで住みついた人が多い。
そういう人たちがルオムの森でスタッフとして働いている。
人材豊富で、それを束ねているオーナーの力量にいつも感心する。
しかも私は出来ますと言う態度ではなく、穏やかで誰の気も悪くさせない才能がある。
これは本当にできる人なのね。

私がルオムの森でやってみたいのは、スイートグラスアドベンチャーでのフィールドアスレチック。
Aさんに私でもできる?と訊いたら、ハーネスをつけるから安全、大丈夫と言う。
スタッフが付いていて、立ち往生するとうまく誘導して下ろしてくれるらしい。
しかし、はしごから落ちてハーネスでぶら下げられて救助が来るまで吊るされた焼豚のようにジタバタする図を考えたら、やめておいたほうが良いかな、やっぱり。
私にも恥という文字はまだ存在するから。
















2018年7月24日火曜日

木々に囲まれて

森の中の生活は信じられないほどの癒やしとなる。
今日の昼食はお隣さんのベランダで。
今朝買ってきた大きなキャベツの上の緑色の葉を使った、アンチョビとキャベツのパスタ。
白ウィンを飲みながらのんびりとくつろいでいてふとOさんがつぶやいた。
こんな生活していていいのかしら。

そう、いいのです。
私達は十分働いてきた。
Oさんは女性向けの雑誌の編集長として立派な成果を上げ、名インタビュアーとしても名をなした。
もうひとりのFさんは、映画制作のプロデューサーとして八面六臂の活躍をしてきた。
ノンちゃんも人形作家として名誉ある賞(ニッセイバックステージ賞)を頂いた。
夜陰に乗じてこのnekotamaもこっそりと彼らの仲間入り。
名もない音楽家だけれど、まだ現役でいられるのは、こういう仲間の支えがあってこそ。

ベランダの前は大きな楓の木が植えてある。
秋に葉が色つくと、見事な紅葉のアーチがベランダを覆う。
昼食が盛りだくさんですっかり眠気がさして、私はソファで木を眺めているうちにいつの間にか眠ってしまった。

目が覚めて、そういえばヴァイオリンを弾いていなかったことに気がついて、ようやく練習を始めた。
お隣さんが練習を聞きたがっていたけれど、練習は聞いても面白くはない。
同じところを何回も弾き直したり、テンポを遅くして音程の修正をしたり、コンサートでお聞かせするようなわけにはいかない。
あとで練習を聞きたかったのにと言われたけれど、聞かれないでよかった。
夕方散歩に出る。
私は何回来ても迷子になってしまう。
それにしても人気はまばら。
まだ夏の休暇に入っていない人が多いのか、それとも海外に行っているのかはわからないけれど、人の気配がしない。

夕食はまたOさんの家に集まって、皆お腹が一杯でと言いながら酒盛りが始まる。
帰宅したら体重計に乗るのが怖い。
今日は焼酎にしようと意見が一致、氷がないというからコンビニへ走る。
一升瓶からコップへ焼酎が注がれ、氷を入れる。
さてかんぱ~い!
ん?この焼酎変わった味。
皆一斉に??状態。
わかったのは一升瓶は日本酒だった。
しかし、少し飲んだらもう日本酒でも焼酎でもどうでも良くなって、会話が弾む。

中年すぎの女性たちの話題は、一般的には夫や子供や孫の話。
でも「雪雀連」の人たちの話は、そこにとどまらず幅広いジャンルの会話になる。
それが一番楽しい。
時々臨時に参加する人がいても、姑の愚痴なんか言い出すとたしなめられる。
このグループはね、そんな話はしないの、と。
それで鼻白んで来なくなる人はそれで良し。
そこで会話に参加できる人は人生の楽しみが2倍になると思って良い。

明日の予定は追分のKさんの家に猫を見に行くツアーが組まれた。
参加人数4人、最少催行人数が一人だから十分条件は満たしている。
さて、5匹の猫たちはニャンと言って迎えてくれるかな。
猫見学のあとは、追分のお蕎麦屋さん「木こり」でお蕎麦を食べる予定。










2018年7月23日月曜日

北軽井沢

今朝10時出発。
最近よく転ぶから健康に問題があるのかもしれなしし、用心にこしたことはないからゆっくりと走る。
私にしては90キロ以下のスピードはかったるいけれど、もう反射神経も鈍っていることだしのんびり行こう。
これもまた良い。
いつものことだと最初は自重していてもそのうちだんだん目が座ってきて(外側から自分を見たことがないからわからないけれど、たぶん)いつの間にかそのへんの車の中で一番早かったりする。
今日はそれもなく、
ずっと同じ90キロペース。
ふうん、私も穏やかになったものだわ。
牙を抜かれた虎、歯のないワニみたいなもの。

暑い都会から来て軽井沢はさぞ涼しいのではと思っていたけれど、午後1時前後で34度、なあんだそれほど涼しいわけじゃあない。
それでも目に映る風景がのどかで緑豊かで、涼を誘う。
軽井沢が34度なら北軽井沢は通常それより10度ほど低いから24度前後、しめしめと喜んでいたけれど、到着してみると26度もあった。
出迎えてくれたノンちゃんが今年は暑いのと言う。
例年の夏は夜は肌寒くて上着が必要なほどなのに。
こんなことを言ってると都内で頑張っている人たちに袋叩きにされそうだけれど。

庭続きに住むお隣さんの家で夕飯をごちそうになる。
下手なレストラン真っ青な美味しい料理がこれでもかと出てくるのが恐ろしい。
滞在中にどれほど太ってしまうことか。
今日のメニューはマグロ、タイのお刺身。
枝豆、いんげんの茹でたもの。
いんげんには自家製の肉味噌をつけて。
酢豚、いちじくと生ハム、ナスの忘れ煮。
なんで忘れ煮というのか訊いたら、忘れてしまうほど長く煮込むのだそうで。
レバーときゅうり、わかめの酢の物。
その他漬物や薬味類、常備菜などがずらりと並ぶ。
1口ずつ食べても、もう満腹
最後に食べごろに熟れたメロン。

白ワインのキリッと冷えたものですっかり気分良くなって、ノンちゃんの家に引き上げた。
庭続きだけれど、庭は凸凹しているので外を回ると街灯もなく真っ暗。
足元も見えないので強力な懐中電灯が必需品。
空には降るような星がと言いたいところだが、今日は少し雲があるようで見えない。
晴れていると満点の星・・とこれまた言いたいとこだが、森の巨木が葉を広げて空を占領している。
その合間からやっと見ることができる。
この別荘地は厳しく管理されていて、やたらに木を切ることはできない。
鬱蒼とした雑木林で、冬はほとんど葉が落ちて雲を眺めることができるけれど、夏は周り中葉っぱしか見えない。
ここ北軽井沢の雑木林は特別美しい。

いつもここを訪れると、まず木々の様子に見とれてしまう。
早春の芽吹きは特別。
でも初夏の若葉も素晴らしい。
夏の鬱蒼とした森は鳥たちのうるさいほどの鳴き声で活気付く。
秋の紅葉はそれは見事。
お隣さんのベランダに覆いかぶさるように楓の大木があって、そこで紅葉を愛でながらランチを頂く。
冬は?来たことないから知らないけれど、冬の音楽祭に出ませんかとお声がかかった。
うーん、冬は雪が相当積もるらしくて車が出せるかなあ。

キャベツ畑と林しかなくて軽井沢のようにおしゃれなお店もない。
けれど、ここに来ると心から休まる。

なにもすることのない幸せを満喫していればいいものを、貧乏性でつい英語の宿題や練習曲を持ち込んでしまう。
ノンちゃんの家は木の壁。
ヴァイオリンとえらく気(木)が合う。
でも北軽井沢の気候は楽器にとって、あまりありがたくない。
木が多いので湿度が高い。
雨が降りやすいなど。
今年の9月のミュージックホールフェスティバルの当日にどうか雨が降りませんように、みなさんも声を揃えてお祈りしてください。
では、声を揃えて~ニャーニャーニャーニャーネコタマニャー・・・・
あはは、ちょっとあなた達、何やってるの?







2018年7月22日日曜日

転倒猫

つい最近転んだばかりなのに、昨日又転んだ。
心ここにあらずだと転ぶのよとは友人の言葉。
ふ~ん、そうかもしれない。
昨日見た夢は、夜空の星以外一切見えない真っ暗な道をトボトボ歩く自分。
周りに人が2,3人居るのがわかっているけれど、どこにいるのか見えない。
目が覚めたら寂しくてベッドで起き上がって、膝小僧を抱えた。

最近あまり笑わなくなった。
毎日あんなに笑っていたのに。
基本陽気な私でもこういうことはあるのよ。

さて、今回の転倒でわずかに怪我をした。
ころんだ場所が信号機の付近。
ガードレールの足元からほんの僅か道が低くなっていて、でこぼこしていた。
なぜわざわざこういうふうに高低差をつけるのかはわからないけれど、ふだんなら転ぶほどの段差ではないと思うのに、気がついたらこけて左手の平で体重を支えていた。
支えきれずに次に顔から落ちて、顎の左下に内出血。
只今、顎に500円硬貨大の青あざができている。
痛くもなんともないけれど、だんだん範囲が広がってきているところを見ると、内出血がまだおさまっていないのかも。
怪我はそのうち治る。
けれどやたらに転ぶのは少し心配なのでネットで調べてみた。

足腰が弱ってというのが大半の原因ではあるけれど、そうでないなら脳神経内科で診てもらうようにと。
わずかに脳内の血管が細くなって血流が滞っていても、転ぶ原因になるそうなのだ。
物忘れは子供のときからなので天然物だけれど、こういう文章を書いている最中、言葉の言い回しがわからなくなったりすることが増えた。
元々コレステロール値が基準よりわずかに高い。
ずいぶん以前から指摘され続けてきたけれど、薬を飲む気も、食生活を変える気もさらさらない。
なぜならずっと同じ数値で変化がないから、これが私にとって一番良い数値なのだと思う。
それにコレステロール値が高くなる食べ物は皆美味しい。

朝食に作るのはオムレツ。
たっぷりバターを使った大きなオムレツ。
ときには溶けるチーズを乗せる。
健康診断に行ったら、真っ先に注意されそうな。

卵といえば鶏卵だけではなく鮭の卵、たらの卵など、コレステロールの宝庫みたいな食べ物大好き。
コレステロール値高いですよ。薬飲みますか?と医師に訊かれると必ず拒否する。
頑なに薬が悪いとは言わないけれど、まず必ず副作用がある。
とにかく健康診断もここ3、4年まったくうけていない。

去年、私の友人が顔面から転んで大変な傷を負った。
それを見てあんな風に顔から転ぶなんてどうしてかと思ったけれど、まさか自分がそうなるとは・・・・
転んだ友人は三半規管に良いという薬を飲んでいたら、ある日ひどい目眩がしてピアノが弾けなくなった。
どうしても指が動かない。
それで薬を全部捨ててしまった。

私も転ぶからと言って病院で検査を受けたら、病気になってしまいそうな気がして迷っている。
万一病気のせいなら早めに治療したほうが良い。
原因を知りたいなら検査は受けたほうがよいけれど、原因が特定できないで、とりあえず薬出しますからなんて処方されたら飲む気にはならない。

あるいはこの猛暑で、軽い熱中症を起こしているのかもしれない。
暑さにはからっきし弱い。
スキー場で吹雪にさらされても堪えないけれど、暑いのだけはごめんなさい。
ああ、早く冬にならないかなあ。
雪山がもう呼んでいるのよ、まだ秋でもないのに。

猛暑を避けて明日から北軽井沢へ。
「こちらは涼しいわよ、早くいらっしゃい」と家主さんから電話があった。
家主は人形作家のノンちゃん。
先月泊めてもらった追分の家主さんも滞在中。
その前に泊めてもらった軽井沢の家主さんも滞在中。
その上、もう一人軽井沢に引っ越すというヴィオラ奏者が現れて大賑わい。
あちらで立派な弦楽アンサンブルができるではないか!