2018年7月27日金曜日

下山

北軽井沢の緑を後に、下へ降りてきた。
出かけたのは今週の月曜日。
都内は猛烈な暑さで、熱中症の救急搬送が続いたような日だった。
北軽井沢はいつもの年なら朝晩肌寒いほどなのに、私が到着した日は汗ばむほどの暑さ。
それでも天国のようだった。

今朝山を降りて覚悟して都内に入ったけれど、案外暑くなくて良かった。
曇り空で日差しが弱かったせいでもある。
思ったより湿度も低い。
北軽井沢は木が多いので、けっこう湿度が高い。
昨日の朝森の中の遊歩道を散歩していたら、小さな蛇に出会った。
私は蛇がものすごく苦手。
その蛇は黒っぽくて小さく、草の陰を潜って滑るように去っていったので全身を見なかったせいか普段よりも怖くなかったけれど、危うく叫び声を上げそうになった。
北軽井沢のこの別荘地で蛇を見たのは初めてだったので、気温が高くなったせいかしらとちょっとがっかり。

家主のノンちゃんに別れを告げて車を走らせると、窓から入る風はクーラーより気持ち良い。
地場産野菜をお土産に買う。
大きなキャベツ100円、とうもろこし100円、大きなトマト10個入りの箱が750円、スイカ丸ごと1200円。
スイカは4分の1にカットして近所におすそ分け。
キャベツやトマトも一緒に。
時々調理されて戻ってくる。
産直で見てくれはたいしたことがなくても、すごく新鮮で美味しい。

毎朝森を散歩してこの野菜を食べて、窓から森の木々を眺め、夜は仲間とお酒をのんで、幸せな5日間だった。

車を運転しながらふと気がついた。
いつもなら目がショボショボするのに、全くクリアに景色が見える。
これは毎日遠くを眺めていたせいかしら。
しんとした森のなかで、まるで緑色の深海に潜っているような気分になる。
車を運転していても、まだ穏やかな気分が持続している。
瞑想しなくても効果があるらしい。

夜になって窓のシャッターを下ろすと、時々小動物が当たる音がする。
初めてその音を聞いたときには驚いた。
あの音はいったいなに?と訊いたら、主にリスだそうだ。
それ以外にはし~んとしている。
外は真っ暗。
長い夜が始まる。
夜遅くまで明るくて人が動いている都会のようには暮らせない。
1番近くのコンビニも、車でないと行かれない。

夜明けの森は息をのむほど美しい。
すこし明るくなってからしばらくすると、木の間からキラキラと陽が差してくる。
この1番美しい瞬間に散歩をする人に会わないのはどうして?
クマが出るから?
熊よけの鈴を持って散歩するのも億劫なのかもしれない。
せっかくの静かな森にうるさい音を響かせたら、白い目で見られそうだし。











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