2018年7月8日日曜日

二人のコンサート

三軒茶屋のサロン・テッセラは3年ほど前コンサートを開かせてもらったけれど、小さいながらすべての条件の整っている理想的なホールだった。
オーナーの理想がすべて生かされているけれど、いかんせん客席が少なくて知人たちからブーイングを受けた。
お知らせする人数が限られてしまって、名簿の半分くらいはカットしなければならなかったので、後でおおいに叱られた。
呼んでちょうだいよ、友達じゃない!と言われても、当日やはり席が足りなくなって帰っていただいた人もいた。

今日のコンサートは「二人のコンサート」

ソプラノの鎌田滋子さん ピアノの伯田昭子さんのお二人は長年一緒にコンサートを続けているらしい。
私が今回初めて知ったのは、私達のいつもの仲間の芝治子さんが伯田さんと連弾するので。
私達が時々やっている研究会の例会は、自分たちのコンサートの前に度胸試しで弾かせてもらいアドバイスを受けたり励まされたり、そんなふうに役に立っている。
伯田さんはいつものメンバーではないけれど、今日の本番のために芝さんと先日の研究会に参加した。
やる気のある人は常に大歓迎。

そして今日は彼女たちの本番。
まずソプラノの鎌田さん。
きれいな金髪、エメラルドグリーンの素敵な衣装、見るからにソプラノ歌手。
大ぶりのネックレスと対のブレスレット、イヤリングもキラキラ輝いている。
そう、まずおしゃれでないといけない。
お客様は衣装を楽しみにしているのだから。
私は不精でステージ衣装も通販で買うようなことをしているから、今日はいたく反省した。
耳も目も楽しませないといけません。
今後は馴染みのステージドレスの店「メイミ」に足を運ぶとしよう。

今年はフランスのグノー生誕200年、ドビュッシー没100年だそうで、それにちなんでフランス音楽のプログラム。
ピアノ独奏    ドビュッシー:子供の領分
ピアノ連弾    プーランク:ソナタ
ピアノ2台    ラヴェル:ラ・ヴァルス

ソプラノは    グノー歌曲 ヴェニス、亡き人、芝生は緑
         ドビュッシー歌曲 星の夜、月の光、ファントッシュ
         プーランク歌曲集 かりそめの婚約全6曲

フランス歌曲と言えば、かつてジェラール・スゼーという名歌手がいた。
私は大好きで日本公演を聴きにいった。
1度はフランス歌曲、もう1度はシューベルト:冬の旅。
フランス歌曲はとても素晴らしかったけれど、冬の旅の方はドイツの名歌手・フィッシャー・ディスカウを聴き慣れていたので、フランス風の発音に違和感があって馴染めなかった思い出がある。

鎌田さんは衣装も声もキラキラ。
特にプーランクが良かった。
フランス語はわからないけれど、響きで幸せになれる。

伯田さんと芝さんの2台のピアノは圧巻で、ラ・ヴァルスは二人の呼吸がよくもこんなに合うものと感心した。
よほど合わせたに違いない。
ふたりとも上手い!

終演後、会場の一角でワインやお茶を頂いて、出演者たちとお話をした。
鎌田さんはステージ衣装を着替えて、今度はゴールドのスパンコールのついた白いワンピースに薄いシャンパンゴールドのボレロ、それもステージ衣装のように華やかだった。
歌手は思い切りアクセサリーがつけられる。
ピアノもイヤリングとネックレスがつけられる。
でもヴァイオリンはまず指輪だめ、ネックレスだめ、せめてイヤリングと思っても大きいものはじゃまになる。
ヴァイオリン弾きが機能優先の衣装になってしまうのには理由がある。
肩や胸にスパンコールはだめ、チリチリ鳴ってしまうから。
腕を激しく動かすから、袖が動きやすいデザインでないといけない。
それでヴァイオリン弾きは思い切ったおしゃれが出来ない。

楽器によって性格が分類されるのは知られている。
ソプラノ歌手は華やかでアクセサリー満載。
ピアニストは生真面目だから、きちんとしたドレス。
ヴァイオリンは神経質な割にズボラだから、どうでもいいような・・・いえいえ、そうでない人もいますけど、分類すればのことで。
今日は素敵な衣装を見てnekotamaもおしゃれ心を刺激されたというお話。
今後のコンサートで私が金髪を振り立てて、熱演のあまり袖をビリっとやぶいたりするかも。
前々回の「古典音楽協会」の定期演奏会でソロを弾いていて、イヤリングを落とした話はしましたっけ?
次回の衣装は残念ながらもう決まっていて、ネイビーブルーの長袖。
聞いただけで野暮ったいでしょう?















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