2015年3月27日金曜日

出来そこない

昨夜から拡大眼鏡を探していた。
いつもパソコンの画面を見るときに使用している。
だからパソコン周辺にゴロゴロ置いてあるのが、見当たらない。
パソコンのモニターは大画面。
玄関を入ってきた人がギョッとするくらい大きい。
文字も当然大きいけれど、なぜかパソコンを見る時だけ拡大鏡を使う。
ちょうど焦点が合うのだ。

その拡大鏡を探し回っていたけれど、どこにもない。
まさかちゃんとケースにしまうなどということはあり得ないと思っていたけれど、念のためケースを開けてみた。
あった!
なーんだ、私って実は整頓好き?
いや、そんなことはない。
なんでも思いつきで行動するから、ケースにしまったのは偶々。

これは元々の性格らしく、決して年をとったからこうなったわけではない。
思いがけない所から、思いがけない物が現れる。
ハンカチが溜ってしまって小抽出がぎゅうぎゅうになっていたので、全部取り出して整理したら、前から探していた下着が出てきた。
なんでこんなところに?

時々鍵が冷蔵庫で寝て居たり。

イチゴのヘタを取っていると、いつの間にか本体を捨ててヘタをお皿に載せている。

子供の時からボンヤリした性格で、空っぽのランドセルで小学校に行く、宿題は家に帰れば出たことを忘れる。
だから学校の私の忘れ物グラフは、ダントツ棒が長かった。
夏休みの宿題すらやらない。
1ヶ月に1週間は必ず休む。

親はどうしていたかというと、殆どそう言う事に興味を示さないから、私は野放図に伸び伸び怠け放題。
優秀な兄達への教育は熱心だったけれど、出来損ないの末っ子が何をしているかなど、とんと知らないから、私は一日中縁側に寝転がって雲を見てぼんやりしていた。
それで今でもボンヤリしていると、言い訳。

世の中の人がしっかりしているのは驚くほどで、旅行に行くと、きちんと整頓されたスーツケースから衣類などを取り出す。
私は人に見られないように、こそこそ隅っこでグチャグチャの荷物を広げると、あらまあ、ホテルはすぐに自宅のように散らかって、あっという間に住み心地良くなる。

先日、生徒さんの室内楽の合わせに付いて来た先生が、私のレッスン室を眺め回して「ここも随分居心地良くなってきたわね」と宣う。
音楽以外の私物が浸食し始めていて、アイロンが置いてあったり、ソックスが転がっていたり。
「少し散らかっていた方が、気持ちが安まるのよね」とありがたいお言葉。
そういえば昔、自宅にオーケストラの若い者がしょっちゅう出入りしていた。
そのなかの1人が部屋を見回して「このうちって居心地良いなあ」としみじみ言ったことがある。
今どころではない、すさまじい散らかりようだったのに。

レッスン室は人が来る時はなんとか整頓。
ある有名な先生は、レッスン室の中があまりにも酷く、譜面台に行くのにどうやって行こうかと苦労するそうだ・・・ほれ、そういう人もいるのよと言い訳。

他人のことはいいの、自分さえちゃんとすれば。

他の先生は泥棒が入った時、警察が「こりゃー酷い」と言ったけれど、普段のままだったと言うはなし。

いいの、他人のことは。

ある先生は階段にキャベツが・・・












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