2016年1月14日木曜日

健康法のやりすぎ

1日一万歩のウオーキングを盛んに薦めるけれど、私はホンの一時それをやってみて、すぐにやめた。
これは身体に良くないと、すぐに感じたから。

私たちの仕事は忙しいときとヒマなときがあって、忙しい時には1日何本か重なるけれど、ヒマなときは閑古鳥が鳴く。
たまたま閑古鳥さんの時に、世間で言う一万歩のウオーキングをやってみようと思い立った。
そして1週間を過ぎた頃には、身体に異変が起きた。

疲れ果て、顔はカサカサになり、膝を痛めた。
ウオーキングから帰ると、疲れて何もできない。
かといって、昼寝の習慣がないから、眠れない。
そのうち、夜も熟睡出来なくなった。
それで、これはとんでもないと思い、すぐにやめたけれど、自分はなんて根性が無いのかと、自責の念にかられた。

ところが最近では、一万歩のウオーキングは身体に悪いという説が、しきりと流れている。
今朝ネットで見つけた記事。

これまで健康に良いと信じてきた歩きかたが、実は健康に悪いものだったという。
運動のしすぎは健康効果がないどころか健康を害するもので、免疫力の低下を招くらしい。

例としてある男性の話
メタボ対策として40才からウオーキングを始め、ランニングに移行、ついにはトライアスロンを始めた。
身体は引き締まり、見た目いかにも健康そうになった。
ところがしばらくして、身体に異変が生じた。
手足がしびれ、太ももの裏側やふくらはぎに痛みがでるようになった。

診断は動脈硬化。
その男性にとって、トライアスロンは激しすぎる運動だった。
激しい運動をしている間、人は心臓から大量の血液を送り出す。
年をとって流れにくくなった血管を通ろうとすればするほど、血管は詰っていく。

ほどほどの運動こそが健康に良い。
ほどほどと言うのは1日24時間の歩行数が8000歩。
そのうち中程度の運動を行う時間が20分。
中程度とは、歩きながらなんとか会話ができる程の運動量、これがほどほどの運動強度だそうだ。
そしてもっとも適した時間帯は夕方。
早朝の歩行は身体の準備ができていなくて、かえって危険らしい。

その最も適した時間の夕方、散歩に出かけた。
会話がやっと出来る早さって?
私は元々ものすごく足が速い。
だから会話がやっとの早さというと、走らなければならなくなる。

途中、近所の家の前に、そのうちの奥さんが立っていた。
「空みてごらんなさい」と言う。
「ほら、月がきれい」
なるほど、夕焼けの残照の中に鋭くかかる上弦の月。
ゆったりとした彼女の声で、我に返った。
ああ、又乗せられた。
健康記事は次々と新説、珍説が現れる。

1日何歩歩いて、何時間眠って、何を食べて・・・
あれやこれや、やっていたら切りが無い。

以前NHKテレビで、高齢の男性に健康法を尋ねていた。
リポーターは、なんとかして男性に健康の秘訣を聞き出そうとしていたけれど男性は「なんにもやりません。秘訣はなんにもやらないことです」とノンビリ答えていたので、噴き出した。
「例えば歩いたり?」「いや、あまり歩きません」
「食事は?」「特にないです」
面白かった。

これが長寿の秘訣。
人に惑わされず、マイペースで気にしないこと。





























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