2016年1月1日金曜日

今年もよろしくお願いします。

明けましておめでとうございます。

年によって運の良い年と悪い年とあるけれど、私は概ね運は良い方だと思っている。
なぜかと言えば、周りの人達がとても良い人ばかりで、ほとんど嫌な思いはしたことが無い。
時々腹の立つことがあっても兄弟げんかみたいなもので、大抵のことは次に会ったときにはケロリと忘れている。

人生は所詮トータルで考えるもので、悪いことが続くと落ち込むのは仕方がないけれど、良いこともあるのだから、たいていの人は平均的な所で落ち着く。
とてつもなく美人に生まれたり、天才的頭脳だったりすると、素晴らしい人生かと思うとそうでもなかったり。
このところが面白い。
私はとても容姿端麗とは言いがたく、頭は残念、性格もかなり変な生まれつきなのに、健康と友人に恵まれて幸せに暮している。
しかも犬に好かれる。

今日も散歩の途中でシェルティーの群れに出会った。
4匹のきれいなシェトランドシープドッグたち。
一匹が寄ってきたから頭を撫でると、飼い主が「あれっ、吠えない」と言う。
昨日もビーグルに出会って、顔を見たら寄ってきた。
少しも吠えないので、やはり飼い主がビックリしていた。
飼い主以外の人には、必ず吠える犬らしい。
犬に吠えられることは滅多に無いけれど、人間に怒られることはしょっちゅうで、やはり自分は動物の方に近いのかもしれない。

シェルティーと言えば、私の家の建て替えの間、他のマンションに住んでいた頃の話し。

近くに自動車会社の大きな工場があって、その辺りを散歩していたとき、犬のか細い鳴き声が聞えた。
辺りを見回すと工場の敷地内の池に、犬が入っている。
半分水の中に浸かって、そこから出られなくなっていた。

工場の長い金網のフェンスに沿って全速力で走って、守衛さんのブースに駆け寄った。
息を切らしながら「犬が池に落ちているので助けて」と言うと、守衛さんは訝しげに「犬?」と言いながら、それでも工場の敷地内に入るのを許してくれて、一緒に池までついてきた。
池は浅く、それでも年をとった犬には飛び上がれないようだった。
よく見れば目は白濁して、毛並みはボロボロ。
年老いたシェルティーだった。
首輪はしているけれど、リードはついていない。

守衛さんと一緒にヨイショと引き上げて、その辺にあった綱をもらってリードにして、仮住まいのマンションに連れ帰った。
少しでも私の姿が見えなくなると大鳴きに鳴くので、傍をはなれられない。
その日は近所の公園に連れて行って、犬を連れている人達に飼い主の情報が得られないかどうか、訪ね歩いた。
けれど、誰もその犬を知らない。
地元の動物保護センターに電話をして、保護の依頼が来ていないか確かめたけれど、それも来ていない。
猫たちのかかりつけの動物病院に連れて行くと、かなりの高齢の老犬・・・たぶん15才位と言われ、それなら私が最後まで飼ってあげよう。
犬を飼うのは私の夢だったので、とても嬉しかった。
たぶんもう命は長くはないけれど、最後を幸せに穏やかに暮してもらいたい。

その夜は玄関に犬を寝かせ、私はキッチンの床に布団を敷いて、顔をつきあわせて寝た。
顔が近くにないと寂しがって鳴き止まないので。
次の日も飼い主捜し。
手がかりはない。
そしてふと思ったのは、私の家は隣の市との境目に近い。
地元の保護センターには訊ねたけれど、隣の市の方には電話していない。
そして隣の市の保護センターに、捜索願いが出ていた。
全ての特徴がピッタリと合った。
私の犬を飼う夢は実現することなく終った。
急にしぼんだ夢と、家族が大勢乗った車で迎えに来られた犬の安心した様子と、うれしいのとがっかりしたのと複雑な気持ちだった。

途中で話しが逸れて、なにを言いたいのか忘れてしまったけれど、今年も動物たちが幸せでありますように。
うちのノラ猫たちが病気や怪我をしないように。
そして勿論皆様が健康でいられますように。
殺伐としたニュースが続く。
その中でも、子供達が精一杯生きていくことが出来ますように、祈らずにはいられない。



















4 件のコメント:

  1. シェルティちゃん、家族に迎えにきてもらえてよかったですね。動物の出会いって運命ですよね。うちもこんな機会があったら、犬飼い不可なマンションだったら、引越ししてでも飼うかも。 
    今の愛犬が歳をとったら、もう一頭飼おうと思っています。 そうすると、先輩犬は後輩犬にうちのいろんなことを教えようとがんばって、逝くときも穏やかに逝けるのだそうです。

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  2. 老犬で多少呆けてしまっていたのでしょうか。
    散歩していても、すごく疲れてしまうようで、息がゼイゼイと上がってしまうので、ソロリソロリと歩きました。最後には抱っこして連れ帰ったような状態で、家族の皆さんは本当に心配していたようです。飼い主さんは泣き出さんばかりで「お馬鹿さんね」と何度も言っていました。本当に戻ってくれて良かったです。

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  3. うんうん、シェルティちゃん、最期はご家族のもとに帰れてよかったですね。
    nekotama様、いいことしてますねえ。

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  4. 私の犬飼時間は30時間ほど、でもホンの一瞬でも飼えて良かったです。

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