2020年12月6日日曜日

遊びモード脱却

北軽井沢の家を整備するために週替りで通っていたら、たいそう疲れた。本当なら夏の間はあちらにずっと滞在したいけれど、自宅の方にも用事は山積だから猫を連れてせっせと高速道路を走って往復している。その猫だけれど、最近やたらに甘えん坊で表情がますます多彩になってきた。こんなに感情の豊かな猫だったのかと、改めてそれまでの扱いを反省した。

山の家を閉鎖してあと4ヶ月ほどはこちらで暮らすので、労力は半分になって退屈でしかたがない。それで最近はヴァイオリンの練習時間がだんだん戻ってきた。コロナのせいでコンサートがことごとく中止になったとき、もう年齢的にも第一線で活躍するのは無理だと思っていたけれど、来年にはステージで弾けることになって今その企画を練っている。すると急にやる気満々、足の痛みも遠のいて練習時間が倍増した。あまりにもサボっていたから手がだめになっていると思ったけれど、思いの外よく動く。これならまだいけるかも。未練がましいけれど、半世紀以上のルーティーンはそうそうやめられるものではない。

たしかに動体視力は落ちている。楽譜を目で追う速さが遅くなった。これは視力の問題もあるから仕方がない。残された力で最大の努力をしないといけないので、ややつらい。それでも私は他の人達よりも遅く始めた分だけ長く彈くことに決めている。健康状態は良好で、検査結果の数値はとても良い。それだけで本当に健康とは言えないかもしれないけれど、それが頑張りの源になる。

今の私くらいの年齢で引退したのがチェコのヴァイオリニストのヨゼフ・スーク氏。日本での最後の演奏会は完璧で、なぜこんなに素晴らしいのに引退してしまうのかと訝った。けれど彼は世界的な名演奏家、それだけにミスは許されない。私のレベルの比ではないから辛いものがあるのだと思った。会場に足を運んでくれる人たちは、私に世界的水準の演奏を求めて来るわけではない。身近なおばあさんが一生懸命弾いているのを励ましに来てくれるのだから、私は楽しく彈いていられるのだ。私がスーク級の名人なら、もう引退していたかもしれない。

いまや私は人生のフィナーレに突入、この残りの生活をいかに楽しく過ごすか考えている。健康ではあるけれど、体はすでに動きが鈍くなっている。いつ転んで寝たきりになってもおかしくない。これを避けるための運動や筋トレ、何よりも心の持ち方が大切。常に独立した人格でありたい。一人ぼっちは心細い。けれど一人で生きていくと決めたからには心に従って最後までキリリと生きたい・・・と言いつつ毎日気がつくと椅子に座ったままで居眠りをしている。外から見ても中からしても、もう立派なばあさんなのだ。

来年のコンサートは特殊な事情で、一般公開ではなく関係者のためだけのコンサート。時間も少し短いけれど、メンバーは素晴らしい人が集まった。だからすごく楽しみにしている。願わくばコロナ感染拡大に影響されず無事に演奏ができるといい。私の周りのプレーヤーたちにはまだ感染者の情報はない。皆、本当に気をつけて暮らしていると思う。某オーケストラのメンバーは頻繁にPCR検査を受けているようだ。100人以上のプレーヤーが集まるのに感染者がいないということは称賛に値する。私達はその場にいなければ仕事にならないから、健康には必死の思いで気を使う。

やればできるのではないかと思っているのに、今日もまた都内の感染者は爆発的なのはどうしてなのか。オーケストラのメンバーは公共交通機関で集まり、数時間の練習をともにして、2時間の本番を行うから感染の機会はたくさんあると思うのに、皆無事でいる。仕事場でというより、仕事が終わってからの飲み会やカラオケなどがいけないのではないか。それと何回もしつこく言うけれど、Go toキャンペーン、あれはもうどうしようもない失政、あの当時それまでのまま気をつけながら生活をしていればよかったのに、いきなり遊びに行かせてお金ばらまいて、挙げ句の果がこの始末。アホとちゃうか?これでまた自粛生活が始まれば、経済には二重のショックになる。なんのためにあれほど我慢したのか!

万一自分が感染したら大きな口がきけなくなるけれど、こういう時期に我慢のできない人たちって人間性を疑う。感染者が全部そうだとは言わない。医療や介護に従事して不幸にも感染する人も多い。そうでない人の中にマスクを付けない人、手洗いや消毒を実行しない人が感染したとすれば、自分ひとりの行為が周りにひどいことをしていると自覚すべきなのだ。いわんや、こんな時期に旅行とは・・・Go toキャンペーンは感染拡大に一役買っていると思う。

死んだ魚のような目をしている現首相、あの鈍そうな目は数年前まではもう少しマシだった。器としては幹事長が最適で、首相は無理そうな。何もできないで現役引退しそう。私のコーダはこのようにあまり素敵な導入とはなっていない。フィナーレを華々しく終わるには自分で頑張るっきゃない。本当にもういつまでがんばらないといけないの?ゆったりと遊ぶつもりがこの始末。大型犬を傍らに、静かに林の中で過ごしたかったのに。そんな事書くと猫が僻む?このブログを読まれないようにしないと。












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