2012年11月28日水曜日
ニッセイバックステージ賞授賞式
昨日は雪雀連会長の山田宏氏が受賞したバックステージ賞の授賞式と記念パーティーが行われた。日生劇場のステージの上に受賞者も招待者も集まって、和気あいあいの式典となった。一人は舞扇の製作一筋、今年83歳の福井四郎氏。もう一人が我が山田会長。山田会長は東京下町育ち。福井氏は京都の人。対照的なお二人ではあるけれど、お二人に共通なのは若々しさ。そしていつも初心を忘れない謙虚さ。福井さんのスピーチで「まだまだ自分は満足はいかないので、これからも精進したい」というようなことをおっしゃっていたのが印象的だった。常套句であるかもしれないけれど、誠実そうなその風貌から本心での言葉と聞こえた。はんなりとした京都弁の福井さんとは対照的に、歯切れのいい江戸っ子口調で話す山田会長は、話術の天才でもあるので、会場は何回もどっと沸いた。大喜びで笑っているのは「雪雀連」のメンバーが主だと思うけれど、そのなかで文化庁から派遣されたお役人のいかにもお義理と言ったスピーチのつまらなさにはがっかりする。かれらは誰が受賞しようとまったく関係ないとは思うけれど、受賞の喜びを少しでも分かち合えないかと思う。自分は上から言われたから来てやっているので・・・的な態度はがっかり。ユーモアもウイットもない言葉は文化庁の文化の程度が低いことを表していないだろうか。いやしくも文化と名の付く仕事をしているなら、言葉も態度もそれなりのセンスがあってもいいものを。山田会長の経歴を見ると、普段は偉いおじさんくらいに思っていたけれど、名ピアニスト達の調律をしているのだ。ルビンシュタインなどという名前が出てきたのには腰を抜かしそうになった。ピアノの神様だあ。すごい!会長がいるだけで皆心が和み、演奏する前の緊張が和らぐのではないか、そういう人なのです。そのあとの祝賀パーティーには狭いお店に85人ほどひしめき合って、私たちの演奏する弦楽四重奏から始まった。挨拶も最小限であとは大いに語り合って、いつもの「雪雀連」のお祝いはお開きとなった。おめでとうございます。山田さん。
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