2012年11月29日木曜日

ミッケのお父さん

迷い猫チャアといつも一緒に餌を食べにくる三毛猫のミッケ。耳の先が切れているから不妊手術もすんでいるようだし、毛並みもとてもきれいなので、どこかの飼い猫だとは思っていたけれど、態度が野良猫っぽいので不思議に思っていた。夜中、近所の目を気にしながらこっそりと温めたカイロを持って駐車場に行くと、不審な人影が・・・。思わず身構えると振り向いた顔は気のよさそうな優しげな男性だった。「あのう、ここに来ている三毛猫ですが、2年くらい前からじゃないですか」「そうですね、去年ここに住み着いたノラと一緒によく来ていました」「実は家で飼っていた猫なんですよ」その人はボソボソと語り始めた。「3匹生まれて後の二匹はもらわれて、一匹だけ残ったので家から出さずに飼っていたけれど、毎朝茶トラのノラが来て誘うんです。(あ、それうちのノラだ)あんまり出たがるからつい出してやったら、はじめのうちは夕方になると戻ってきたので安心していたのです。でも、友達がいなくてさびしいからかと思って、他に2匹の猫を飼いはじめたら折り合いが悪くなって、そのうち帰ってこなくなったんです。茶トラのノラと楽しそうに仲良くしているのを時々見かけるので元気なんだと思っていました。たまには帰って来るので家にいれても又すぐに出て行ってしまうんです。前は私の布団で娘と一緒に寝ていたのに。そのうちほんとに帰ってこなくなったので交通事故にでも遭ったかと思っていました。ここで見つけた時は呼ぶと足元にまとわりついてきたんです。でも、体にさわるとフーッと威嚇するようになって、そのうち近寄っても逃げてしまうようになって。よほどどこかでいじめられでもしたんでしょう。」その人はしばらく猫小屋の暗闇を見つめてさびしそうに帰っていった。しかし、体にさわると怒るからと言って諦めないで、自分の猫なら無理にでもだっこして連れ帰ってくれればいいのにと、私は腹立たしい。なんで私が夜中に寒さに震えながらカイロの交換せにゃならんの。たぶん三毛はそんな飼い主を見限ったのだろう。だって、だんだん私には接近しはじめたから。うちの猫がもう一匹増えるのも時間の問題かもしれない。お父さん、しっかりしてね。

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