2012年11月7日水曜日

ジュリアーノ・カルミニョーラ リサイタル

トッパンホール、ピアノフォルテは矢野泰世、全部モーツァルトプロ。                                                 最近少し心が傷ついて、ほんのかすり傷だと思っていたら、日を追うごとに傷口が深くなってしまった。しばらくすると胃のあたりにどす黒い塊のように悲しさがトグロをまいて居座って、毎日涙目で過ごしていたら何が幸いするかわからないもので、お蔭でドライアイが治った。「人間万事塞翁が馬」ですねえ。元気のないのを心配した友人が今日のコンサートの前に食事しようよと誘ってくれて、そのあとは至福のモーツァルトプロ。モーツァルトは最高のお医者さんでした。カルミニョーラは長身のため、ヴァイオリンがおもちゃのように見えるほど。バロックヴァイオリンを用いての演奏。初めのうちは力みもあるし、会場も音に反応していない部分もあったけれど、2部に入ると会場もヴァイオリンもピアノフォルテも混然一体。モダン楽器では出せない柔らかい音色、それなのに切れの良い音の立ち上がり、。何よりも見事なピアノフォルテとのアンサンブル。難しいパッセージを目にもとまらぬ速さで弾いてのけた。現代のピアノではキーが少し重くなるのかしら。こんな速さで弾けるのはキーが軽いから?よく知らないがお見事でした。始めのうちはこんなに力むならモダン楽器で弾けばいいのにと悪口を言ったが、力みが抜けると古楽器の良さが前面に出てきて、あのちょっと湿ったたような、それでいて余韻の残る音が魅力的だった。            しばらく休んでいたら皆さんからメールを戴いたり、アクセス数も何人もあって励まされました。又書きたいこともありますので今後ともご愛読よろしくお願いします。たった1週間ほど休んでいただけなのに、心配してくださった皆様ありがとうございました。

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