2010年4月13日火曜日
落語
知人は、お母さんが志ん生の「火焔太鼓」を聴いていて、あまりにも笑ったので産気ずき、それで彼女がうまれたのだそうだ。私が志ん生で一番好きなのも、火焔太鼓。特に骨董屋のお上さんの悪たれ口が秀逸。 子供の頃から落語が好きで、よく、聴いていた。今輔のおばあさん物や、金馬なんかも面白かったが、なんと言っても志ん生、えー、と言うだけで笑った。 志ん生が亡くなってから、息子の志ん朝がいるから、又志ん生の様な落語家になるに違いないと思って、安心していたら、早々と亡くなってしまった。本当に惜しいこと。志ん朝で好きなのは、「崇徳院」 恋煩いの若旦那のヘロヘロした感じが、たまらなくおかしい。柳家小さんは最初はあまり気にとめていなかったが、亡くなってからじっくり聴いてみたら、その上手さに恐れ入りました。特に好きなのは、「禁酒番屋」 番屋の侍が町人から酒を巻上げて、だんだん酔っていく場面の上手さには、舌を巻く。小さんが「時そば」を演じると、近所の蕎麦やが満員になったそうだ。 最近談志の全集のCDを手に入れたけれど、まだ一枚も聴いていない。食わず嫌いというか、若い頃は颯爽として美しい男だったのに、(日々谷でエレベーターに乗り合わせ、色の白さにほれ込んだり)最近は背中を丸めて、小言の多いご隠居みたいになったのが、気にくわないので、敬遠がち。 高座で鶯色の着物が良く似合って、ステキだったのになあ。今はへんなバンダナみたいな物を頭に巻きつけて・・・・よくなーいっ。 今、小三治の「ま・く・ら」という本を読んでいる。小三治がニューヨークに行った時の失敗などが書いてあり、落語は耳で聞くものと思っていたけれど、あの顔と声を思い出してよむと、これが中々面白い。最近寄席にもトンと行かないから、スナックなどでサロン寄席があるそうなので、いってみたい。音楽も寄席もビールも生が一番。お後がよろしいようで。
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