2010年4月19日月曜日

フリーという商売

10人以上の人が一緒に弾くから、オーケストラのヴァイオリンは楽でしょう?なんて言う人がいる、冗談じゃない。10人一緒だから恐いのです。例とえば、シンクロナイズドスイミング・・・一人でも足の角度違ったら目立つでしょう。自分が間違えたばかりに、前後左右の人たちうを巻き込むこともあるのです。オーケストラは本当に恐ろしい。そればかりが理由ではないけれど、オーケストラを辞めてフリーになって、一番感じたのは、ぜんぜんフリーではないこと。自己責任が伴うだけあって、ますます厳しくなる。よく、夢を見る。コンサートが始まっているのに、まだ、会場の外にいて、入り口がわからない。楽器を忘れた。ステージに上がる直前なのに、なにを弾くのか曲がわからない。等々  何十年も仕事をしてきて、緊張の連続。ようやく、この頃緊張から解き放たれたけれど、どうも、面白くない。かといって、もう一度あの緊張を味わうのはごめんだ。人間、贅沢なものです。でも、まだ仕事が枯渇したわけではないので、いつ又緊張の坩堝に投げ込まれるかわからない。それを、心待ちにしている自分と、嫌だと思っている自分と、どちらが勝つか。

4 件のコメント:

  1. その類のいやーな夢は今でも見るよ。
    会場に着いてるのにどうしてもステージに行けないとか、本番前に指板(変換に苦労)が剥がれたとか、難しいソロで四苦八苦とか。
    一番の傑作はステージに上がって気が付いたら
    自分だけ下駄を履いてた夢かな。

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  2. ほんとうに下駄はいてたんじゃないの?リサイタルで、燕尾に白いスポーツソックスはいて出た人は実際知ってるけど。あと、スリッパで出たチェリストも。この前、チェロの松波さんのリサイタルで、老眼鏡忘れて戻ったのとか。

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  3. ヴィヴァルディの旅で
    チェロのノX君が黒靴を忘れて行き
    白靴の上に黒靴下を履いてステージに上がったので
    メンバーは本番中笑いをこらえるの疲れてしまった
    という夢の様なホントの話もある。

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  4. そのうち、ステージでの滑稽談の特集しようかと思っています。ネタの提供大募集。

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