2010年4月12日月曜日

桜吹雪の朝

桜並木の下は、花吹雪でピンク色に染まっていた。まるで、雪が降ったようだ。昨日の暖かさがうそのように寒い朝。小雨もちらついて、重たい空気が流れる。でも、こんな日が私は好き。
子供の頃は運動が苦手で、雨の日は体育の授業がなくなるのが、うれしかった。それに、気持ちが落ち着いて、読書にはうってつけ。子供らしいところが少しもなく、母親の苦の種だった。家にいて、本を読み、クラシック音楽を聴き、絵を描きという事が好きで、当然同じ年頃の子と合うわけはない。しかも、体が弱く、寝ていることが多い。学校もあまり行きたがらない。今だったら問題児で、きっと、登校拒否ととられたでしょう。当時は世間もギスギスしていなかったので、助かったような気がする。学校を休んでも、親も先生も大して気にするでもなかった。   ところが、よくしたもので、大人になったら、正反対になった。旅行が好き。スキー、乗馬、スキューバダイビング。相変わらず、体はあまり丈夫ではない。3大疾病もガンもやっているのに、元気で飛び回る。飛び回りすぎて、よく寝込むが。人見知りもしなくなって、誰とでもすぐ胸襟を開ける。子供時代のあの内気さはどこへ?ただ、今でも思うのは、あの頃の自分は今の自分の準備をしていたのだということ。自分の中にジワジワと知識や、パワーをためていたらしい。しかも、ものすごいマイペースで、親にも手を出させない頑固さで。今の親のように、子供に手を貸しすぎると、子供は自分で育たなくなってしまうのではないだろうか。私も教育ママがそばにいて、口出しされていたら、きっと伸び悩んだにちがいない。好き放題させてくれた親は、不精だったのか、偉かったのか、よくわからない。

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