2012年2月10日金曜日

月例弾く会

今日は荻窪で。メンバーのOさんの美邸。美術品に囲まれ広々としたピアノルームでの弾き合い。彼女はつい先ごろお母様を失くされ傷心と疲労の極みにいるにも拘わらず、しっかりとシューベルトをさらっていた。ピアニストはとにかく強い!まず初めはベートーヴェンのトリオ、作品1の1は本来ピアノ、ヴァイオリン、チェロのためにかかれている。でも今日はヴィオラの名手がチェロを担当した。人呼んで「男装の麗人」彼女はショパンの「チェロとピアノのためのソナタ」という超難解かつ技巧的なチェロパートをヴィオラで弾いてのけた。ピアノはショパンがこれでもかというほど力を入れてかいたらしく、譜めくりで横から見ていても目が回るほど難しそう。作曲家というのは死ぬ間際に書くと、ほとんどの場合あの世を暗示するような世界に入って行く。これも最後の作品だそうで、その次にヴァイオリンのソナタを途中までかいて、亡くなったそうだ。ヴァイオリンの曲が完成していたら、もっとやっかいなものになっていたかもしれない。私はトリオと「クロイツェルソナタ」の2楽章を弾いた。このところの体調不良で風邪をひき込んで、半分朦朧としている。でも、今日はほかの人とのアンサンブルだから休むわけにいかない。一人だったら、うちでのらりくらりと休んでいる。こういうところが私たちの辛いところ。全くのソロなら別に自分が弾かなくても誰にも迷惑は掛からない。でも、何回も練習をして本番で弾かなければ、ほかの人に申し訳ないからどうしても休むわけにはいかない。ぼんやりと弾きはじめたら、なんだかいつもより力が抜けていて、楽に音が出るから不思議。いつもはこのあと昼食会が決まりなのを、今日は終わり次第志賀高原にスキーにでかけようと思っていたので、参加しないつもりだった。でも、この風邪の具合ではとてもとても、スキー場で肺炎になってしまうだろうと思ったので、スキーは中止して昼食会でたらふく食べて帰った。風邪をひこうが風が吹こうが、食欲は落ちない。風邪でもひいて食欲がなくなればダイエットになるともくろんでいたのが、あてがはずれてしまった。

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