2013年2月3日日曜日

動物を飼うということ

なっちゃんが再度入院した。病院では点滴で脱水症状や栄養補給、抗生物質、食欲増進剤などを入れてもらう。だから2日くらい入院すると食欲も出てきて、やれやれひと安心と思っていると、家に帰ってから効果は長続きしない。帰ったその日は餌を食べるが、次の日からは全く受け付けなくなる。大喜びして食べたぶりのあらも、見向きもしない。ついに一日二日ではなく、しばらく入院させることにした。先々代から通っている病院の3代目先生に診てもらっていた。一代目はおじいちゃん先生、2代目はその息子さん2人、1人は交通事故で車いすの生活、その弟の先生はひげを生やしていたのでいつも「ひげ先生」と呼んでいた。3代目が今の若い先生。今日は最近診察室に滅多に下りてこなくなっていた「車いすの先生」が珍しく診てくださって、なっちゃんは肺炎を起こしているようだと言う。若い先生はそれに気が付かなかったようだ。さすが経験者は違う。それなら又別の治療法があるようなので、しばらく預けることにした。なっちゃんが物を食べなくなってから考えたのは、このまま知らん顔して命の火が消えるのにまかせてしまおうかと言うことだった。その方が彼女にとっては楽かもしれない。動物は野生なら絶対治療を受けられずに静かに消えていく。でも、なっちゃんの場合命の輝きがまだまだ垣間見られる。時々名前を呼ぶとしっかりとこちらを見てニャーと鳴く。食べていないのに意識ははっきりしている。治療をいやがって踏ん張る足にも力がある。まだ死なせる訳にはいかない。人間の思い込みで、実は猫には迷惑なのかもしれないが、もう少し治療させてもらおう。だっこすると悲しいほど軽い。でも私のために、治療の効果がある内は病院通いをしてもらおう。今まで何匹もの猫の死に立ち会ってきた。初めて飼った猫が死んだときは一ヶ月も泣いて暮らした。でも最近はあまり泣かない。どうしても避けられないことなのだから。今いる4匹の猫たちも飼いはじめがほとんど一緒だったから、いずれ次々と死んでいく。自分にもいつかは訪れる死を直視出来なければ、動物を飼うのはあきらめた方が良いと思っている。

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