2013年2月22日金曜日

なっちゃんはもうすぐ・・・

今年の初めから食が細くなった、なっちゃん。野良猫の娘で体も他の猫より一回り小さい。けれど、食欲だけは誰よりも旺盛だった。ノラの育ちの悪さから、食器に入っている餌をわざわざとりだして、こそこそ他の場所に持って行くので、その辺が汚くなって大変だった。その元気ななっちゃんが食べなくなった。まだたぶん14歳。猫の寿命の長さからすれば、あと5年くらい生きていてくれてもいいものを。年明け早々獣医さんに点滴をしてもらって、入退院を繰り返し、はじめのうちこそ、元気を取り戻していたけれど、そのうち点滴をしても元気にはならず、治療を拒むようになった。本当のこと言えば、初めからこうなるとはわかっていた。沢山の猫を看取っているから、そろそろ危ないというのはだいたいわかる。それでも一縷の望みをかけてしまうのが、未練というもの。なっちゃんは病気がちで、鼻炎が治らず獣医さんにも見放され、鼻水が喉の奥にたまって毎日注射に通ったり、切開手術を受けたり、病院通いが多かった。それでも生きる力が強くて陽気な性格だから、今までなんとかもってきた。今回はもうだめだというのはわかる。1月初めから食欲が落ちて、今は全く食べない。時々水を飲みにひょろりと隠れ家から出てくる。呼べば反応するし、なでると頭を弱々しくこすりつけてくる。本当はずっと入院させて点滴で持たせようかと考えたこともあった。しかし、友人から「それは苦しまないで死ぬための準備をしているのよ」と言われた。動物はそうやって食を絶って、死の苦しみが少なくなるようにするのだそうだ。むりやり生かしても本人の苦しみを長引かせるだけなら、このまま放っておこう。目の当たりに死に向かって行く者を見ているのはつらい。それでも無駄な治療はするまい。時々堰をを切ったように悲しみがこみ上げる。意地悪なおじさんに捨てられそうになったなっちゃんを、ひったくるようにして家に連れ帰ってから、毎日本当に愛らしい仕草で私を喜ばせてくれた。人を幸せにするために生きてくれたのね。ありがとう、なっちゃん。

3 件のコメント:

  1. うわー、泣けてきそう。でもnekotama様の判断、正しいと思います。誰にも天に定められた寿命というものがあるのだと思います。
    なっちゃん、nekotamaさんのところでこんなに愛されて、幸せにいきてきたんですね。

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  2. ありがとうございました。
    なっちゃんは昨日夜亡くなりました。
    最後は眠るようでしたから、なっちゃん自身の
    やり方でいって良かったと思っています。
    動物は賢いです。

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  3. あああ、わかっていても悲しいですね。猫は自分の世話をみてくれるひとがわかってそのひとのうちの前で倒れるってきっと本当ですね。なっちゃん、nekotamaさんに「最後までありがとう」って言って旅立たれたのでは。ご冥福をお祈りいたします。

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