音楽教室の弦楽アンサンブルの練習の後、よく皆で飲みに行く。
昨日の練習でも誘われたけれど、ちょっとこのところ宴会続きでと、断った。
彼らとは9月初めに新潟に合宿に行くから、その時は心置きなくつきあえる。
石打丸山のスキー場にある大きなマンション。
そこの住人が音楽教室の会員で、このアンサンブルのチェロのメンバー、N氏。
N氏はスキーの名手。
スキーに専念するために早々と仕事をリタイアして、冬場はこのスキー場に籠もりっきりになる。
そのマンションにはステージのあるホールがあって、そこで練習できる。
ゲストルームは広いリビングルームと、数部屋の寝室があって、そこで寝泊まりしながら練習に励み、夜通し宴会。
発表会が近いので、各々の練習も好きに出来る。
N氏のお陰で、じっくりと最後の仕上げが出来る。
一昨日は古典のランチ。
今日は松本のコンサートの余韻を引きずっている、その時のメンバーの集まり。
もうこのnekotamaには何回も書いたけれど、ずっとお付き合いが続いている。
今回も我が家の近所のイタリアンが会場になった。
そして明日も高校のクラス会。
胃袋が悲鳴を上げている。
クラス会のもう1人の幹事Nさん。
急に身内の不幸で欠席となった。
当日がお葬式と重なってしまったのでと、昨夜電話があった。
よりによって当日とは運が悪い。
明日になっても熱中症でとかなんとか、都合が悪くなる人が出てくるのではと、ヒヤヒヤしている。
さて、今日の松本組は6人集まった。
このメンバーはとにかく良く食べる。
皆、それなりに苦労も大病もしているのに、全然めげない。
なにがあっても周章狼狽することがない。
あることを除いては。
私たちは普段肝っ魂が座っている割には、楽器を手にすると急に神経質になるという弱点を持っている。
これさえなければ天下太平なのに、うまくしたもので、やはりどこか弱点があるものだと思う。
大舞台でも、いつも堂々としているKさん。
彼女の落ち着きぶりに、あるとき「貴女って全然上がらないでしょう」と言ったら、怒ってしばらく口を利いてもらえなくなった。
ちっともそうは見えないのに、やはり彼女もナーバスになっているのだ。
私もよくそう言われるのは、緊張するとテンポが遅くなる。
どうしてかというと、手が硬直するので早く弾くとこけるから。
しばらくしてステージになれると、ようやくテンポを早くできる。
ゆっくり目で弾くと落ち着いて聞こえるようだ。
それでいつも落ち着いているわねと言われるけれど、とんでもない。
内心ガクガクしているのに。
上がるとテンポが速くなる人も居る。
そうなると収集がつかなくなってしまうので、それを避けるために慎重に弾き始めるというのが事の真相なのですよ。
こういうことを考えただけで、身体に震えがくる。
松本でのステージのプログラムに、サンサーンス「白鳥」があった。
その時のチェロのソリストはTさん。
いつもちょっと威張った風で、態度がでかい。
ステージマナーも人を喰った様子で、あまりお行儀は良くない。
ソロを弾くために、いつもはステージ上手側にいるのに、その時だけヴァイオリンの傍に来て待機していた。
突然、彼がこちらを向いて「断頭台に上る気分だよね」とつぶやいた。
あのいつもの傲岸不遜な彼が、そんな弱音を吐くなんて信じられなかったけれど、勿論演奏は素晴らしかった。
いざというときはやってのけるけれど、その前は皆緊張しまくっている。
待ち合わせ場所の駅改札口。
早い早い、まだ約束の時間の10分前だというのに、皆集まっていた。
さりげなく近づく。
呼びかけると笑顔がはじけて、再会を喜んだ。
皆気軽に出かけてくる。
良く飲みよく食べ、良く笑い、次回を約束して解散。
幸せそうに帰る背中を見送って、私もほっこりしながら、家へ。
明日はクラス会。
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