2015年7月20日月曜日

アンサンブルライン コンサート

東京文化会館小ホール

ハイドン    「弦楽四重奏曲『夢』」
モーツァルト  「弦楽四重奏曲 ニ短調」
八代秋雄    「弦楽四重奏曲」
ブラームス   「ピアノ五重奏曲」  ピアノ 服部真理子

  ヴァイオリン  手島志保
          平岡陽子
  ヴィオラ    東 義直
  チェロ     和田夢人

アンサンブルラインは1997年にスタートしたというから、息の合いかたも並ではない。
最初のハイドンの弦楽四重奏曲は、非常に難しい曲だった・・・ような記憶があって、見事な出来映えに感心した。
弦楽四重奏はおそらくどんなアンサンブルよりも完成されていて、それだけにほんの少しの音程や音の乱れが、とても目立つ。
ヴァイオリンの手島さんの音色は明るく伸びやか。
彼女の人柄そのものなのではないかと思われる。
音色も和声も長年培ってこなければ、しっくりとはいかない。
本当に熟成するまでに、長い年月がかかる。
見事にハモった豊かな音をきかせてもらった。

モーツァルトは、彼の作曲した弦楽四重奏曲の中の唯一の短調であるKV421。
奥さんの出産を控えて、落ち着かない時に作曲したと言われている。
本当かどうかは知らないけれど、心配と言うより、苦悩と言った方がピンとくる。
彼は神童時代からずっと幸せだったとは言いがたい。(これも憶測)
神の子として、人間社会との軋轢が苦悩の原因では?

八代秋雄氏の作品は、現代音楽でありながら、日本人の心に郷愁を呼ぶような魅力をたたえていた。

ここまで3曲、素晴らしいアンサンブルを堪能した。
そしてブラームス。
今まで4人で呼吸をピッタリ合わせていたために、すっかり4人の世界が出来上がっていた。
そこへピアノが入る。
1楽章は弦楽器奏者たちの呼吸とピアニストの呼吸の僅かな差が、気になった。
ピアニストの方が少しだけ、浅い呼吸になっている。
しかし、それも初めの内だけで、2楽章になると素晴らしいことに5人が同じ深さで息をするようになった。

ピアノの服部真理子さんは、素晴らしいピアニストだった。
音に艶があって、弦楽器と調和する。
ピアニシモからフォルテまでの音の幅が広い。
どんなに強い音でも、決してアンサンブルを壊さない。
5人が一体となって、力強い終曲を弾き終えた。
アンコールはモーツァルト「ピアノ協奏曲より2楽章」

本来なら今日このステージは、池本純子さんのピアノ協奏曲が鳴っているはずだった。
ところが池本さんの体調が少しすぐれず、急遽、アンサンブルラインのコンサートに変更されたという経緯がある。
そして伴奏するはずだった私たち「古典音楽協会」のメンバーは、客席で聴衆の1人として、今日のコンサートを聴くこととなった。
唯一「古典」のメンバーであるヴィオラの東さんは、ステージで演奏していたというわけ。

東さんのヴィオラは深みのある音で、ブラームスで何回もソロが出てくる度に、うまいなあと改めて感心した。
こんな上手いヴィオラ弾きに「古典」では刻みばかり弾かせて伴奏して貰っているのは、大変申し訳ないし、もったいない。
彼の協奏曲のソロを聴きたい。


















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