2015年7月6日月曜日

今日も雨

子供の頃は雨が降ると嬉しかった。
体育の授業がなくなるからで、今みたいに体育館のある小学校なんて滅多に無かった頃の話し。
今なら充分問題児になっていたレベルの性格の子だった。
特に運動会などは、悪夢の内に入った。

他人と同じ事を揃ってするということが出来ない。
マスゲームやダンスなどは虫酸が走る。
行進するなんて軍隊みたいでいや。
歯を食いしばって走っている子を見ると、バカみたいと思う。

こう並べていくと、本当に可愛くない子供だったことが分かる。
3年生の時の担任の教師が大嫌いで、その先生に通信簿の通信欄に「子供らしくなくて可哀相です」と書かれたのを未だに根に持っている。

なぜその先生が嫌いだったかというと、まず体つきが超むちむち。
胸とお尻が大きくて、セクシー。
それを本人も自覚していて、真っ赤な口紅と体つきを強調するような服を着てくる。
教室で授業中に口紅を塗る。
それが不潔に見えて許せなかったのに、こともあろうかその先生に私は目をかけられていたようだ。

運動会の行進の時は先頭を歩かされる。
学芸会の開始の言葉を言わされる。
長期に休むと補講をしてくれる。
補講をしてくれると言われたときは大泣きに泣いて拒否したけれど、それでも親切に教えてくれた。

後で考えると先生も、若くて一生懸命だった。
ちょっと変わった子供がいて、それが気になっていたのかとも。
すぐに学校を休むし、しかも中々登校しない。
それで、なんとかしなければと考えたのかも知れない。
こちらは余計なお世話と思っていた。
勉強は兄弟から教え込まれて、学校で教わるような事はとうに知っている。
学校に行くと子供と遊ばないといけない。
ゴム跳び、縄跳び、缶蹴り、鬼ごっこ、全部嫌い。
うちに居れば末っ子でちやほやされて、熱でも出れば大好きな桃を食べさせてもらえる。
本が好きなだけ読める。
これは天国じゃよ。

それで3年生の時は殆ど休んでばかり。

それが長じてからは、人と一緒に居るのが好きになって、こんなに友達がいて、運動もスキーだ、乗馬だ、スキューバダイビングだとかけまわり、他人と同じ事をするのが嫌だと言いながら、オーケストラで揃って弾くのは少しも苦じゃない。
必要なときには歯をくいしばって頑張る。
これは一体どうしたわけ。

どこで運命が変わったのか、不思議に思っている。
歳をとると子供に戻るというけれど、私は今の所、子供の頃のように気難しくならない。
陽気で気楽で、こんな大人になるとは自分でも思ってもいなかった。
今の私は、そう、これは周りの友人達のお陰かな。





























2 件のコメント:

  1. 奈良美智のイラストみたいな、ワルなトットちゃんだったんですねえ。あはは、わかる!

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  2. こういう子供ってどう扱ったら良いのかしらね。
    逆に今は、本当の子供みたいになってしまっていますが。

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