2016年12月3日土曜日

小さい犬はよく吠える

最近仕事がひまだから、顔の手入れなどをしようかと、近所の皮膚科へ行った。
口のそばにプツンとできた突起物があって、最初はゴマ粒ほどだったのに、気にして引掻いたり引っ張ったりしていたら、段々大きくなってきた。
これは大変!
以前は北里大学病院の美容外科にお世話になっていたけれど、わざわざ電車に乗って行くのがどうも面倒くさい。
長年フットワークの軽さを誇ってきたけれど、いよいよ引きこもりに近くなってきた。
ネット世界ではヒキニートというのかしら?

数年前、あまりにも手入れしすぎて顔が赤らんで来てしまったので、一時中止。
3年くらい放っておいたら、ようやく回復してきたようで、そのかわり歳相応にカサカサしてきた。

干物になる前に少しは手入れをしなくてはと思っていたら、最近隣の町に美容皮膚科ができたらしい。
隣町は以前は工場が立ち並んでいて、寒々しい飲み屋、パチンコ屋などのある小汚い街だった。
工場群が移転して、その広大な空き地に高層ビルがニョキニョキ立ち並び、あっと言う間におしゃれな街に変身。
人口が数万単位で増えたというから驚いた。

駅のそばにはショッピングセンターが立ち並び、その中にクリニックのフロアができて、たいていの科はそこに行けば受診できる。
マッサージもネイルサロンもまつ毛のエクステも、そこで受けられるから便利この上ない。

ネットで皮膚科の概要を見るとコースも多くて、とにかく覗いてみようと出かけた。
午後は15時からというので5分ほど前に着くと、ドアは閉まっている。
たいていの医院は、受診の30分前には待合室に入れてもらえるのに。
しかたなくドアの前に立って待った。
中から見えるのだから、患者を座らせてくれてもいいじゃないかと、心の中でブツブツ文句を言う。
最近人間が穏やかになってきたから、実際文句を言うのはやめようと思った。
時間ぴったりにドアが開く。
そうすると、受診は15時には始められないことになる。
せめて10分くらい前には受付をはじめないと・・・ブツブツ

ところが受付嬢の態度の悪いこと。
マスクをしているのは仕方がないとしても、くぐもった声で暗い顔してものを言うから、気分が萎える。
およそ美容にかかわるのは気分的な要素も大事だから、顔がきれいなだけではだめで、明るいお出迎えが欲しいなあなんて、欲深く要求したくなる。

私の顔の突起物はかなり成長して、液体窒素でとりましょうと言われるけれど、私はレーザーでは?と訊いてみた。
治療費が高いからと拒否されて、液体窒素なるものを吹きつけられた。
冷たくて気持ちがいいことは良いけれど、吹き付けた後が赤くなってやけどのようになった。
しかも目に見えて効果は少ない。
だいぶ時間がかかりますと言われると、やはりレーザーでとった方がいいのではと思ったけれど乗りかかった船、もう少しやってみよう。
2回目、やはり効きめは遅い。
しかも火傷の跡が残りそうでそちらの方が心配なので、ついにレーザー治療に切り替えた。

今朝の予約は10時。
5分前にドアの前に立つと、やはり開いていない。
患者が来ていて中から見えるのだから、その時点で待合室に入れて座らせてくれればいいのに。
だいたい治療の予約が10時ということは、受け付けは少なくとも5分前にしないといけないでしょうが。
一歩譲って、受付は10時からでも、すぐに診察に入らないというのは解せない。

待たされた。
20分経ってたまりかねて、この後予定があるから早く始めてとごねる。
中でなにやらばたばたと用意している音がきこえる。
やっと呼ばれたので、ついに文句を言い始めた。
予約した時に所要時間を訊いたら、約1時間と言われたのでそのつもりでいた。
11時にここを出るわよ、間に合うの!と訊いたら、あたふたと診察室に駆け込んで報告している様子。
大丈夫ですと言う。
言わなければ、キャンセルして出てきてしまおうと思っていた。
当日キャンセルは3000円いただきますと書いてあったけれど、時間を守らないのはそっちでしょうと言って、電車賃を請求してみようと思っていた。
本当は自宅から徒歩で行ったので、靴の消耗費を請求しよう。
いわゆるモンスタークライアントですなあ。

やっと治療が始まった。
レーザーでの治療を望んだのに液体窒素でやけどの跡が残ったのは、わざわざシミを作ったようなものじゃない、と、ぶうぶう文句を言いながら、医師も大変だなあと半ば同情もする。
思ったように効果が出ないと、きっとクレームすごいのだろうな。
病気なら、やけどの跡も命を救うためとか言えるけれど、趣味で来ているのだから効果にはシビアになる。
本当のところ、自分の元の顔がたいしたことないのだから、お金をかけたって効果は薄いのは自覚しないといけない。

女性の医師はなんとか私を納得させようと、肩をさすったりして沈静化を図っていた。
すると、あの頭の高い受付嬢が、なんと遅れてもうしわけありませんでしたと謝ったではないか。
実は初日に受診カードをもらったときに、私の苗字が間違っていた。
それも指摘して直したけれど、ろくすっぽ謝らない。
患者の苗字を間違えるのは医療ミスのもとではないのと、さっそく私にちくちく嫌味を言われて、ブスッとしていたのが初診の時。
患者とり違えが起きたらどうする。
姑の嫁いびりみたいだけれど、どう考えても私が正しい。

この医院に来ると毎回怒っているから、すでにブラックリストに載っていると思う。
小さい犬ほどよく吠える。
私もよく吠えるので、いつでもトラブルが向こうからやってくる。
ちょと見、私が小柄でぱっとしない風采だから、少し馬鹿にされるのかもしれない。
それが急に吠えるので慌てふためいてしまうらしい。

帰りに院長先生自ら、明日もう一度来てくださいとお見送りされてしまって、こそばゆい。
態度変えすぎじゃない?
たぶんちょっと痴ほうの気のある穏やかなばあさんが来たので、レーザーなんてもったいないと考えたのだろう。
ところが私がものすごくせっかちでイラチなのが分かって、青くなっていたような。
小柄だから頭に血が昇るのが早い。
お隣の国の人同様よく吠えるけれど、根は猫だから、すぐにフニャフニャ。
これが画竜点睛を欠く所以。
こういう小物は出世できないね。




























































2 件のコメント:

  1. 美容外科なら自由診療ですよね? 自由診療だと保険証関係ないから、名前登録なんて適当なのかも。 当日だとキャンセル料とるのに、時間にルーズなんて、ダメダメですね。 

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  2. 時間にルーズ、ダメでしょ?最初は保険で治療したので、名前のミスは許されませんよね。自由診療になったら手の平返したように、丁重な扱い。
    低調と変換出たので、そのままつかおうかと考えたくらいです。

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