2016年12月31日土曜日

大みそか

ついに今年も残すところ数時間。
仕事も放りだしてゆっくりしようという企ては、たまに成功、半分以上失敗。
徐々に隠遁生活に向けて体と心を慣らしていくつもり。
いくつになっても元気、まだまだ若い者には負けないなんて頑張るおじいさんを見て居ると、なんか偉いなあと思う反面、ついご苦労さんと言いたくなる。
例えば三浦敬三さんみたいな稀有のエネルギーの持ち主は尊敬に値するけれど、ごく普通の人なら年をとっても若いものに負けないなんてことはありえない。

どんどんディミニュエンドしていくのが肝心なのだ。
私は少し引退するのが早すぎたかもしれないけれど、頑張ってまだ仕事場でのしていたら、一つ席が空くのを待っている人に悪いからさっさと身を退くことにした。
もう気が済むまで働いたし。

今年は本当に面白いことが多くて、愉快に過ごすことができたのは、周りの方たちのおかげと感謝している。
仕事をやめて毎日が日曜日になって、ぼけてしまう人もいるようだけれど、幸い私たちのやっていることは体力気力共に重労働。
ボケは生まれつきなので、これ以悪化しないように最低限のレベルを維持しながら生きていこうと思っている。

お正月には家族団らん楽しむ人たちで溢れているけれど、私は子供も孫もいないから猫と静かな生活。
忘年会で使い切れなかった食品が、山のように余っているから買い物の必要もない。
野良猫捕獲作戦でもたてようかと思っている。
外は寒いと必死に訴えるノラのふうちゃん。
それなら家にお入りと言うと、フウと言っておこる。
なんとかできないかと頭が痛い。
来年もノラたちが、のんきに過ごせる世の中でありますようにと、祈らずにはいられない。

私は来年もいくつかのコンサートの企画があって、しぶとく生き延びているけれど、自分の思いのためにだけ演奏するのがこんなに楽しいとは思いもかけない幸せを感じている。
根っからのワーカホリックで仕事大好き、現役時代は人の多い仕事場に行くと生き生きとしていたけれど、それ以上に自分の心と向き合うことがほんとうに穏やかな豊かさをもたらしてくれる。

来年と言ってもただ明日になるだけのはなし、元旦からキーキーと不気味な音を出すことを許してもらわないと。
特にプロコフィエフは変わった曲で不協和音も多いから、あら、あの人ついに音程までいけなくなったかと思われるかもしれない。
オクターブが合っていないじゃない!
そうなんです、プロコフィエフは愉快な人で、まともにオクターブでは進行しない。
オクターブも半音違いのオクターブなどを濫用。
ついでにアクセントも濫用。
楽譜通りに弾くと、とても変わった弾き方に聞こえる。
それがとても効果的で魅力的な作品となっている。
幸い御近所は皆さんお里帰りや旅行でいなくなると思うので、気兼ねなく音出しができる。

喪中につき年始のご挨拶は控えさせていただきますが、皆さまどうぞ良いお年をお迎えください。
これを読んでくださっている方たちのご多幸をお祈りします。






















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