2018年1月24日水曜日

スキーシーズン

本白根山の噴火の様子をテレビで見たけれど、怖しい。
テレビのスタッフが偶々白根山の撮影でゴンドラに乗っていたところに、噴火が起きて噴石が飛んできた。
ゴンゴンと石の当たる音や噴煙に包まれて真っ暗になる映像は、現場に居たらどれほど怖かったかと思いやられた。

草津スキー場は随分前に一度行ったことがあって、家族向けのとても良いスキー場だった。
私が滑れないほどの急斜面もなく、長い距離を一気に滑れる。
何よりも温泉が良かった。
地元の人が入る温泉があって、そこで湯婆々みたいな人が采配を振るっていた。
まず、かけ湯をしてからそこに座りなさい。
洗い場まで指定される。
お湯の入り方はどうのこうの。
あがったらちゃんと汗がひいてから着なさい・・・等々

こういうのを嫌がる人も居るかもしれないけれど、私は面白がって言うことを聞いた。
家族のおばあちゃんに言われているみたいで楽しかった。
それに何と言ってもお湯が良かった。
初めて温泉にも質の良し悪しがあることを知った。
草津は私が行った温泉の中でもピカイチだった。

訓練のために現場にいた自衛隊の隊員の方は、本当に運が悪かった。
お気の毒で言葉も出ない。
たまたま飛んできた石に当たってのことと思うけれど、日本を守るために自衛隊に入ってこのようなことで命を落とすなんて。
ご家族や同僚の無念が忍ばれる。

今週末から私も北海道へスキーに出掛ける。
帯広空港からバスでサホロリゾートへ。
サホロのクラブメッドのホテルで4日間、楽しみにしているけれど、スキーは大自然と向き合うので今まで多少危ない目にもあっている。

2,3年前に行った志賀高原。
夕暮れに一人でこっそりコブの急斜面に入った。
他の人がいると気を使うから内緒で。
滑り始めて、しまったと思った。
このゲレンデは以前はしっかり圧雪されていたので、夕方になるとテカテカに凍って良く滑った。
最近は経費節約か、雪の量が多すぎてか、あまり圧雪されていない。
こういうボタボタ雪は私の脚力では手(足)に負えない。
ゲレンデは閑散としているから好きなように行けばいいとおもったけれど、3分の1ほど降りたところで雪だまりにスキーの先が入ってびくとも動かない。
抜くことも進むことも出来ない。足首が変なふうにねじれてこのまま引くと捻挫するから動くわけにはいかない。
ビンディングを外すことも出来ない。
偶々一人滑り降りてきた人に声をかけたけれど、気がついてもらえない。
ああ、夕飯に間に合わない!
こんな時にもご飯のことが気になるなんて。
仕方がない、そのうち気が付いて誰か迎えに来てくれるさと思った時、又一人救世主現る!!
大声で呼びかけるとやっと気がついてもらえてスキーを引き抜いてもらった。
地獄に仏とはこのこと。
やっとホテルに帰って話すと、仲間はなにも言わないけれど非難の眼差し。

菅平スキー場では、ウェーデルンの練習中。
調子に乗って滑っていたら、木の根元の穴に突っ込んで出られない。
仲間がすぐそばを滑っていくのに誰も気が付かない。
いくら叫んでもゲレンデの両サイドが緩やかに落ちているので、ひと目につかない。
大声で喚いてやっと通りすがりの人に引き抜いてもらった。
天神平スキー場のコブの下で転んだら、私の顔の上を通った人がいた。
口の周りが切れた。

普段口では威勢のいいことを言うからずいぶん無鉄砲だと思われがちだけれど、本来非常に臆病者。
君子危うきに近寄らずを決め込んでいる。
君子でもないのに。
今まで無事にこられたのは、決して怪我をしてはいけないと言う配慮から絶対に無理をしなかったから。
天候が悪ければ即中止。
体調が悪ければ宿で休息。
急斜面では安全を優先に、どれほど格好が悪くても1番安全な方法で降りる。

カナダのカルガリースキー場では午前中3本滑ったらおしまい。
もっともあちらの1本は日本のリフトの3倍くらいの距離。
ガイドさんが「わざわざカナダまできて3本ですか」と呆れていたけれど、次の日になったら「こういうのもいいですねえ」と共感してきた。
ガツガツ滑るだけが能じゃない。
その時のこと、山々に谺する鈍い爆発音。
「あれ、なんの音かわかりますか」とガイドさん。
「あれはダイナマイトで雪崩を起こしているのです」
カナダはスケールが違う。
もし日本のゲレンデであんなことをしたら、麓の街まで巻き込まれてしまう。

谺で思い出した句。
   谺して 山ほととぎす ほしいまま  久女 

去年サホロで私達の仲間が立ち往生して、スノーモービルで迎えにきてもらったらしい。
彼女はベテランだけれど、高年齡で足腰がきかなくなってしまった。
私も10年後にはそうなるのは必至だから、そろそろ覚悟決めないと。
それにしても我がクラブの会長恐るべし。
彼はもう米寿に近いのに、未だに誰よりも早い。
















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