2018年1月14日日曜日

ミシュラン三つ星返上

私がオンボロ車にミシュランのタイヤを着けた途端に、この話題。

今朝のMSNネットニュース。

昨年9月、ミシュランガイドで星3つを獲得し続けてきたレストラン「ブラス ル・スーケ」のシェフ、セバスチャン・ブラス氏が、次年度版ガイドブックへの非掲載希望を表明した。
抜き打ち検査、評価に対する重圧からの開放を求めてのことだという。
反響は想像を遥かに超えるもので、その多くは決断を支持するものだった。
ブラス父子はフランス料理界を代表する、自然から料理を創造するアーティストとして知られている。

父親のミシェル・ブラス氏は語る。
「私はミシュランを否定するものではありません。
ミシュランやそれ以外の有名ガイドも調査方法や評価にルールを設けているけれど、それは私と息子の思い描く料理店のありよう、料理のスタイルに沿うものではない。
画家や音楽家のように私達も24時間、常に料理のことを考えている。
純粋に作りたいものを作り、自由に表現することにこそ、料理人としての喜びがある。
そこに他者の決めたルールはいらないのです。
私は一度たりとも星を得るために自分を曲げたことはありませんでした」

この20年、昼も夜もテーブルは満席。不便このうえない砂漠の地に世界中から客がやってきた。
ゼロから星を増やしてきたミシェルに対し、世代交代によりいきなり星3つを背負ったセバスチャンのプレッシャーは想像を絶するものだった。
失敗を待たれていた節もある。

父の言葉
「今なおブラススタイルを守りつつ、彼(セバスチャン)らしく新しい挑戦を続けているけれど、そろそろ星に煩わされることなく、自由に雑念を払って進むと良い。時は満ちました」

星3つを獲得したからこそ不便なエリアへも客は殺到するけれど、それはどうしてかというと、ブラススタイルといわれる素晴らしい料理があるからで、それはミシュランの格付けがあったから・・・ロンドのように言葉はぐるぐる廻る。

一度でも超一流の評価を得た人が言える言葉であり、今ガイドブックに掲載されなくなっても、歴史が客を引き寄せる。
味というものほど各自の評価が別れるものはないと思う。
生まれた国、幼いころの味覚の体験など、様々な違いを乗り越えてなお世界的な評価を得るのは、海辺の砂粒一つを拾うようなもの。
しかし外側から星をもらうのは不本意なことかもしれない。










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