2010年9月13日月曜日

さて、なにを書こうか・・

と考えるこの瞬間がたのしい。毎日平凡に生きているから、さして話題になるようなハプニングはないけれど、世の中にはドッサリ面白い話しがころがっている。ここに植物に関する本がある。
「植物たちの秘密の言葉」  ジャン=マリー・ベルト著  ベカエール直美訳  工作舎

木々の緑や美しい花は私たちの心をなごませて、健康の増進にも役立つ。地球上の酸素をつくりだし、小鳥たちのすみかとなり、木陰では家族がくつろぎ・・・・植物とは優しく豊かなもの・・・というイメージを一転させるのが、この本。のっけから始まるのは、呪術師たちの「極秘」の薬。西アフリカのブードュー教の儀式の中に「死者の蘇生の儀式」というのがあるそうで、有毒な植物のエキスがつかわれている。人を初め仮死状態にして、埋葬。その後墓を掘り返してなにやら飲ませ、叩いたり布でくるんだりしたあげく、遠くのプランテーションに連れてゆき働かせる。死なずに強硬症をおこさせるのも、「生き返らせる」のもヒキガエルの毒効果やふぐの毒、チョウセンアサガオのエキスなど、かの地でチョウセンアサガオは「ゾンビキュウリ」と呼ばれているそうだ。チョウセンアサガオは非常に有毒で「真実告白薬」として知られるそうだ。きのこの毒性についてはすでに良く知られている。可愛らしい花にひかれてつい手を出すと、とんでもなく痛いトゲにさされたり、植物は自分が動けない分、身を守るのに必死なのです。回旋植物、つる植物は植物の中でも、最も知能指数が高い。自分でヒゲの先で支柱を探し当て巻きついてゆく。その運動性も植物の中では最高位。植物には知性があると言われる。まだ、支柱を察知するメカニズムについては解明されていないらしいが、ある種のホルモンが関与しているのではないかという説もある。ここに書ききれるものではないので、あとは本書をお読みになることをおすすめします。植物の悪賢さや毒性、獰猛とも言える食中植物などの他、菌類の「愛の舞踏」など、植物の概念が少し変わります。おぞましくもあり、愛すべきでもあり、そしてなによりも、地球上の生物がお世話になっている、植物への畏敬の念をおぼえる。地球上に人がいなくなったら、植物で覆いつくされる、さもありなん。植物はその日を虎視眈々と狙っているのかもしれない。面白いと思って書き始めたけれど、薄気味悪くなってしまいました。

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