2019年10月6日日曜日

黄色い車

ノンちゃんのバーベキューのために昼過ぎ自宅を出発した。
うちの猫姫様はもうすっかり車に慣れて、走り出してもにゃんともすんとも言わない。
どうやら北軽井沢がお気に入りらしく、到着するとさっさと自分の定位置のわたしのベッドの真ん中を占拠する。

今日は新しいクルマ、日産ノートで初の長距離運転。
取説を見ない私は数年かかってやっといろいろな機能をマスターする。
そんなことしないで最初からちゃんと説明書読めばいいのにとお思いでしょうが、そうはいかない。
最初のページを開くと、まず目が拒否する。
頭も悪くなる。
日本語が理解できなくなるとまあ、拒絶反応の大安売り。

前に乗っていたシルフィーはそれはもうよく言うことをきく車だった。
山道を登る時、ブイーンとエンジン音を立てながらどの車よりも健気に走る。
自分の手足のように思えた。
しかしそのボディーには無数の傷があって、洗ってもらえるのは定期的な整備に出したときだけ。
持ち主は電柱やポールにすり寄るのが得意で、しかもかすり傷は意に介さない。
エンジンとブレーキと足回りがちゃんとしていればいいでしょうとほざく。
可哀想なシルフィーはそれでも素晴らしい走りをした。
足元はミシュランのタイヤを履かせてもらい、とても10年も使われたとは思えない走りを見せた。

持ち主としては後10年乗りたかった。
それで運転をやめようと思っていた。
しかし、たぶん車屋さんと政府の陰謀だと思うけれど、高齢者の事故を毎日ニュースで流されると、だんだん自信がなくなってきた。
やはり自分でもどこかにこのままではいけないという意識があるから、それに付け込まれて洗脳された。

シルフィーを買ったときから日産の担当者が、毎年のように新しい車の宣伝をしかけてきた。
それを毎年のらりくらりとかわし、とうとう10年持ちこたえた。
ここで新しくしないとシルフィーは後もって5年。
次はもう新車を買うのはもったいない。
けれど、運転技術がどんどん衰えていくのに、更に高齢になってから中古車では危険かもしれない。
というわけでやっと替える決心をした。

黄色いボディに黒いルーフ。
シルフィーより一回り小さい。
色は日産マンが勝手にきめていた。
色は?と言ったら「黄色になりました」
あるいはこの色が売れなくて残っていたとか?ではないとは思うけれど、この年になって初めて雪道に挑戦しようと思うから、目立つ色のほうがいいとは言っておいたので、そうなったようだ。
普段は4駆ではないけれど、必要なときは車が勝手に判断して4駆になるそうだ。
ブレーキを踏まなくてもモードを変えることによって、エンジンブレーキがかかるようになっているらしい。
今日は初めて山道の下りで使ってみた。
他の車は度々ブレーキを踏むのに、アクセルから足を離すだけで急激なブレーキがかかる。
マニュアル車のエンジンブレーキとおなじように。
このエンジンブレーキ様の装置は実に素晴らしい。

北軽井沢に行く途中に急な下り坂があって、しかも距離が長い。
そこに差しかかると急加速するから、度々ブレーキを踏む。
それが煩わしかった。
中軽井沢から北軽井沢に向けての急な上りや下りの連続が、これで随分楽になった。

ドライブレコーダーが備されているのはうれしいけれど、これで独り言や他の車に向けて悪態がつけなくなった。
まだ再生していないけれど、見たら随分恥ずかしいと思う。
他の車に「このへったくそー、もたもたするなー」とかはもう言えなくなった。
動き始めて時間が経過すると「そろそろ休憩しませんか?」と女性の声で言うから「まったく余計なことを!」と毒づいていたのも、もちろん入っている。
うわー、ストレスたまりそう。

新しい車でも運転そのものはすぐに慣れる。
けれど新しい装置は斬新で、どのボタンがどれに対応するのかはまだ全然わからない。
途中で野菜を買うために農園直売所によって車を降りようとしたら、しきりに警告音が鳴る。
あら、どうして?
無理にロックしようとすると大騒ぎ。
しかたがないからそのまま放置して野菜を買って車に戻った。
エンジンをかけようとしたら、なあんだ、エンジンを切らないでロックしようとしていたのだ。
ハイブリッドカーだからエンジン音がしないので、気が付かなかった。
これからどんなことをしでかすことやら。
























0 件のコメント:

コメントを投稿